東京オリンピック

【東京オリンピック】男子日本代表は世界2位スペインに77-88/ 負けはしたが素晴らしいパフォーマンス

【東京オリンピック】男子日本代表は世界2位スペインに77-88/ 負けはしたが素晴らしいパフォーマンス

大会2日目 グループC
7/26(月)
埼玉スーパーアリーナ

東京オリンピックで男子バスケットボールが開幕戦した。アメリカがフランスに負け、スロベニアのドンチッチ(NBAマブス)はアルゼンチン相手に48得点といきなりニュースが飛び込んできた。

その中で日本は45年ぶりのオリンピック。初戦からは2年前のワールドカップ2019の優勝チーム、強豪スペインとの対戦。

日本中のバスケットファンが注目して、期待も背負っての戦いにドキドキした人が多かったと思われる。
負けはしたがスペイン相手に素晴らしいパフォーマンスをしてくれた。
世界の壁に一気にやられてしまうか、最後まで接戦で戦うかどうかだが、途中同点になるなど試合は2年前の日本とは別次元の戦いを最後まで見せてくれた。

日本 77-88 スペイン
1Q 14-18
2Q 14-30
3Q 28-21
4Q 21-19

<日本>
八村塁 20得点
渡邊雄太 19得点
金丸晃輔 8得点(2/3) 6:24出場
エドワーズ・ギャビン 8得点
富樫勇樹 8得点

<スペイン>
リッキー・ルビオ20得点
クラベル13得点
マルク・ガソール12得点

リバウンド
日本32 (オフェンス8)
スペイン42(オフェンス10)
このリバウンドの差が得点に現れた。

1Q 日本は田中大貴、馬場雄大、渡邊雄太、八村塁、エドワーズ・ギャビンのオリンピック前の沖縄大会のように臨んだ。

試合の入りは、スペインが飛び出した。スペインのスーパースター、ルビオ(NBAティンバーウルブズ)、NBA優勝経験をしている、マルク・ガソール(NBAレイカーズ)が続けて得点する。

日本はスペインよりも速く走ってアタックしたいところ、ファーストポイントを決めた田中大貴、渡邊雄太がスリーポイントを決めて落ち着き、富樫勇樹のブザービーターで日本に勢いよくを引き寄せる。

2Q がターニングポイントになった。
日本を引き離そうと、トップチームのスペインはアウトサイドから大事な場面でスリーポイントも決めてくる。

それでも日本はスペイン相手に食らいつく。
日本もいいシーンが出てくる。2年前のワールドカップルでの課題オフェンスに苦しむシーンがあったが、そんなことは全くないどころか、馬場雄大はスペインのパスカットから、ダンクをかました。

こんなシーンは見たことなかった。日本にエナジーが吹き込まれる。さらに、富樫勇樹速いドリブルからの攻撃、エースの八村塁がスリーポイントを決める。八村にはスペインがしっかりマークをつけるので中々厳しが、途中26-26の同点に追いつくが、ギャンビンのアンスポーツマンファウルから時間、流れがスペインにいく。そこにルビオがスリーポイントを決める。

その瞬間のスペインは日本より走って、ディフェンスの隙をついて立て続けにルビオのパス、スリーと必ず決めてくるのが本当に強い。

日本はこの後、単調な攻撃になりシュートが入らなくなり、一気に5分で20点差をつけられてしまった。

3Q 後半修正したい日本は、金丸晃輔が投入、連続スリーポイントでなど一気に8p、追い上げる勢いをつけてくれた。
ギャビンもフリーからスリーポイント決め、粘り強くディフェンスして、徐々に点差を詰めて55-69で最終クォーターへ。

4Q スペイン相手にここまでやってくれる日本に追いつく可能性が出たこのクォーター。
この日の富樫勇樹は試合をコントロールしてフリーでしっかり決める。10点差まで追い上げた。ディフェンスのスイッチの隙を突くスペインに今後は対策したい。
最後は海外組の八村瑠偉、渡邊雄太がスリーポイントを決めて一桁得点差まで追い上げる。

時間は過ぎてタイムアップで77-88でスペインに敗れて、オリンピック予選は1敗からスタートした。

 

試合後コメント

#8 八村塁選手
出だしはあまりよくなかったです。第3クォーターにはしっかりと追い上げることができましたが、相手は(2019年)ワールドカップで優勝したスペインであり、その差が出て負けてしまったと思います。しかし、後半には良い流れでできている時間帯もあったので、そこを試合の最初から出して行けるようにしたいです。

スロベニア戦へ向けて
(ルカ)ドンチッチ選手はスーパースターです。しっかりと映像を見て、チームとしてディフェンスしていかなければいけないです。

 

#12 渡邊雄太選手
コロナ禍の中で、大好きなバスケをさせていただいている環境にまず感謝しなければいけないと思っています。その中で、自分たちのプレーをしっかり出すことができれば、今日の試合のようにスペインを相手にもしっかり戦うことができ、今後は世界中のどの相手でも戦えるという自信にもなりました。

しかし、第2クォーター終盤はスペインに走られてしまいました。本来であれば、自分たちが仕掛けて走らなければいけないのに、完全に能力も身長も高いスペインに対して、第2クォーターの終盤は自分たちが完全に走り負けてしまいました。あのようなプレーは、日本としては絶対にやられてはいけなかったです。

強いチームというのは、自分たちの流れを引き寄せる力があります。流れが来たと思った瞬間に、ディフェンスの強度も上がり、オフェンスのリズムもよくなりました。あの場面でキャプテンとしてもっとチームをまとめて、悪い流れを断ちきらなければいけなかったです。

スロベニア戦へ向けて
自信がないというわけではなく、ドンチッチ選手を1on1で止めることは絶対に無理なことです。それはNBA全体を探しても、一人で守れる選手はいないです。(フリオ)ラマスヘッドコーチがどういう指示をするかはまだ分かりませんが、僕がマッチアップするならば、できるだけ自由にプレーをさせないようにしたいです。それでも絶対に得点は取ってくる選手であり、彼のやりたいプレーをしてきます。そのときにパニックを起こさずに、自分たちのバスケットに集中すれば、チャンスはあると思っています。今日の反省点を生かして、またがんばろうと思います。

 

#14 金丸晃輔選手
第2クォーターで結構離されてしまいました。開始15分間は良いバスケットができていましたが、その後の前半残り5分で少し気が緩んでしまったようにベンチで見ていました。

-第3クォーター途中から出場し、1分16秒の出場時間で8点を決めたが、どのようなプレーをしようと臨んだか?

オリンピックのようなレベルでは、ノーマークで打てるシチュエーションはまずないと思っています。マークがいても打ち切る意識でプレーしていました。その強い意志があったからこそ、シュートを打てたと思います。
40分間のうちの前半残り5分の間で20点差を開かれてしまうことが、今日のスペイン戦を通じて分かりました。このような強豪相手には、一瞬の気の緩みも許されないことを肝に銘じて次の試合に臨みたいです。

 

#18 馬場雄大選手
35分を通して戦うことはできたと思っています。しかし、第2クォーターの残り5分に、リズムを崩してしまったのが残念でした。それでも後半にしっかり取り戻すことができ、それは今まではできなかった部分でもあります。巻き返すことができる力があるという確信を持てましたし、この負けを次に生かしていきたいです。

ワールドカップ以降、自分たちの長所や課題にフォーカスしてきました。あのときと比較しても、通用する部分が多かったと思いますし、そこはポジティブな変化です。しかしこのレベルで勝つためには、もっと精度を高めていかなければいけません。まだ残り2試合もあるので、しっかり準備して勝利したいです。

スロベニア戦に向けて
今日の試合でドンチッチ選手は、48点を取っていますし、彼を止めるか否かで自分たちの結果も変わってきます。そこに関しては、責任を持ってディフェンスしていきたいです。世界のトップ選手であり、自分にとってのものさしにもなるので、そこを意識しながらチームのために戦っていきます。

 

#24 田中大貴選手
試合の入りは悪かったですが、(第2クォーター残り5分に)26-26と同点に追いつくところまでいけました。しかし、そこから前半終わりの5分間で一気に引き離されたことが、この試合を決めてしまったと思います。

ルビオ選手はポイントガードですが、スカウティングをして(渡邊)雄太選手がマッチアップすることになりました。しかし、彼が起点となってどんどんプレーを作ってきましたし、要所で試合を締めていたのも彼だったので、自由にやらせすぎました。

前半の終わり方が本当にもったいなかったです。それ以外を見ると確実にワールドカップの時よりも戦えているとみんなも感じていると思います。ただし、このような強いチームに勝つためには、よりパーフェクトなゲームを自分たちがしなければチャンスは巡ってこないです。

前半の終わり方の部分では、自分の責任でもあるので、そこは悔やまれますし、そのような場面を相手は見逃してくれませんでした。

スロベニア戦に向けて
勝たなければ次に進めないですし、無観客ではありますがホームで試合ができており、オリンピックで1勝することを目標にしているからこそチャレンジし続けるだけです。ドンチッチ選手は50点近く(48点)取っているわけですから、どうやって彼のところを守るのかについて、残る2日間でしっかり準備しなければいけないですし、この敗戦からしっかり気持ちを切り替えて臨まなければいけないです。

 

男子日本代表予選とスケジュール

7/29(木) 日本 vs スロベニア
13:05〜NHK総合 (生中継)

8/01(日) 日本 vs アルゼンチン
13:30〜NHK BS1 (生中継)

8/03(火) 準々決勝
NHK総合 13:05〜生中継
(第1試合10:00、第2試合13:40、第3試合17:20、第4試合21:00)

8/05(木) 準決勝
NHK BS1 15:10〜VTR
(第1試合13:15、第2試合20:00)

8/07(土) 3位決定戦
20:00

8/07(土) 決勝
NHK BS1 11:20〜生中継、NHK Eテレ 18:00〜VTR

中継、放送に変更の可能性あり

 

東京オリンピック日本代表
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