今シーズン東地区で戦い続けてきて、6位の越谷と7位の茨城との一戦。両チームは大きく負け越しているが毎試合熱く戦ってきた。ホームの越谷は、カイ・ソットの怪我、若手選手の離脱、ギブスが今シーズン限りで引退、試合後の安齋HCのコメントは注目も集めてきた。その中でこの試合終えてシーズン残り3試合となった。両チームがどんな締めくくりをしていくのか、試合後に安斎HC、ジェフ・ギブスに聞くことができた。翌27日にもGAME2が行われる。
第35節 4/26(SAT)
GAME1 越谷市立総合体育館 4,278人
越谷 50-60 茨城
1Q 4-30
2Q 12-18
3Q 14-4
4Q 20-8
<越谷>
#5 LJピーク 15得点 3リバウンド 2アシスト
#10 ティムソアレス 7得点 10リバウンド
<茨城>
#13 中村功平 13得点 3ポイント3本
#21 エリックジェイコブセン 13リバウンド
#25 平尾充庸 9得点 3リバウンド
<前半>
開始早々、茨城の奇襲となる中村の連続得点やエリック、平尾等がピックを活かしたシステムが有効的にはまり越谷は苦戦する1Q。LJを起点とする越谷対策してきた茨城のディフェンスが更に流れを作り越谷はTOを要求。越谷はその後にゾーンディフェンスを取り入れて対応し、ソアレスやギブスらが反撃するも茨城中村の3ポイントが再度決まり引き離す。前半は16-48と茨城の大量得点で終える。
<後半>
息を吹き返したかの様に越谷は猛反撃が起こった3Q。LJの連続得点をきっかけにお通夜ムードのアルファメイトが会場の熱気を取り戻した。更には井上・榎田の3ポイントが決まり一時は7点差まで猛追。しかし、茨城の平尾が要所で流れを止めるゲームコントロールやダメ押しの得点を決め逃げ切った茨城がGame1の勝者となった。
安齋竜三HC(越谷)
「始まりが全てですね。今シーズンは本当に変わらなかったなと感じています。
ファンの方々にも申し訳ない気持ちがあります。それでも応援してくれている感謝の気持ちを持って明日に挑んで欲しいと選手達には伝えました」。
J:安齋さん自身も今シーズンは色々と感じる事もあると思います。その中でご自身のプレッシャーなどに関してはどの様に消化されていますか
安齋HC「言い方は難しいですけど、勝てないチームの典型的な所が出てしまっているなと思います。そこを変えられなかった自分にも責任はあります。プレッシャーに関しては無くて、多くのファンの方々の前でプレイをできる事が本当に有難い事と思っています。
それを形にするのが我々の仕事であって、応える事が出来ていない事は本当に難しく思います。ただ、B1でいい戦いができるレベルではない状態です。でももっといいチームに創りたかったなとは思いますね。ファンの方々がどう思っているかは分かりませんけど現段階では成熟出来ていないというところですね」。
J:過去宇都宮ブレックスの様な優勝チームを作ってきた訳ですが、上手くいかない中で新しい視点や考えが変わった所はありますか
安齋HC「明確な所はまだ見えていないという部分はあるのでこうなっていると思います。ただ、求める所は変えられないです。変えてしまったらもっと上のレベルまで行けない訳で、そこに付いて来る人がプロとしてのプライドと思っています。
ブレックスで培ってきた経験はここで還元しないといけないと思っています。
なので、僕がやってきたことは自分で信じています。今シーズンは考え方や関わり方も変えようか、変えた部分もあります。だけど何も変わらないなというところまできました。と言うのも厳しく突き抜けていったらもっと良くなったかもしれない、という迷いが自分にもあったので、自分を信じて付いてきてくれるチーム創りをしていくところですね」。
クリス・ホルムHC(茨城)
「まず勝てたことが良かったです。前半と後半ではまるで違うゲームになりましたが自分たちのシステムを取り戻していけました。ただ3ポイントに頼った攻め方になったところは修正して明日に臨みたいと思います」。
J:前半は勝ちパターンのシステムで戦っていました。ただ3Qは4点しか取れなかったところに関して選手間とのコミュニケーションミスなどがあったのでしょうか
クリスHC「リードが大きい試合展開がこれまでなかったところがあります。ここに関しての戦い方というところは課題となりました。勝っているなかで徐々に自分たちのリズムが崩れ、足が止まったと感じます。TOを要求した際にはディフェンスからだよと選手たちには伝えました。足を動かしていつのもリズムで行けば大丈夫と修正しました」。
J:流れが悪い中ゲームコントロールは平尾選手に託した部分もあるのでしょうか
クリスHC「そうですね、彼は経験があるので託した部分はあります。彼なら任せて大丈夫と信頼をして最後まで起用しました」。
ジェフ・ギブス(越谷)
「本当に前半が悪くてそのままの流れを変えようと後半は立て直しましたが、結果的に負けてしまったので明日はもっと良いゲームをしたいと思っています」。
J:残りの試合でギブス選手が仲間に伝えたい想いや意志などがありましたら教えてください
ギブス選手「そうですね、私も長くこうしてプレイをさせてもらえました。その中で大事にしてきたことは常に戦えるよう努力をしました。勝ち負けがある世界は努力がとても大事です。その姿勢を最後まで見せたいと思います」。
平尾充庸 (茨城)
「非常に嬉しい勝利ですが、課題の残るゲームだったかなと思います。前半あれだけシュートが入った上で、後半やはり相手のディフェンスに対してアンダー、アンダーで守られていたんですけど、そこでシュート決めきることが出来ないじゃあ、どういう風に点を取っていくのかという所がまだまだこのチームの課題かなと思っているので、ただ、勝って反省できるということに感謝したいです」。
文:小玉慶二郎
写真:竹内遥