
長崎ヴェルカで首位を支える存在となっている馬場雄大。そのプレーと思考は、日本代表のコートでも確かな強度として表れている。
日本代表戦に入る前、
Jbasketは馬場雄大の思考を聞いた。
沖縄アリーナでの戦いの中でも、ひときわ強度の高いプレーを見せていたのが馬場雄大だった。ワールドカップ2027アジア地区予選 Window2。身体を張ったディフェンス、ルーズボールへの執着、そして流れを変えるトランジション。日本代表の中で、攻守両面の強度を体現していた存在だ。
現在、B.LEAGUEで首位を走る長崎ヴェルカ。2025-26シーズン、チームは33勝6敗(勝率.846)で西地区1位。リーグ全体でも圧倒的な勝率を記録している。
その強さをデータが示している。
平均得点93.0点(リーグ1位)
3ポイント成功率38.5%(リーグ1位)
アシスト23.4本(リーグ1位)
スティール9.3本(リーグ1位)
得点力だけでなく、ボールムーブメント、そしてディフェンスから流れを作るスタイル。攻守両面でリーグトップクラスの数字を並べるこのチームは、今季のBリーグにおいて最も完成度の高いチームの一つと言える。
その中心にいるのが馬場雄大だ。
馬場は長崎の強さをこう言う。
「受け身になっていないこと」
今シーズン、馬場雄大は長崎ヴェルカで
12.5得点
4.3リバウンド
3.2アシスト
1.5スティール
FG成功率50.6%
3ポイント成功率40.0%
攻守両面でチームを支えるスタッツを残している。派手な得点だけでなく、ディフェンス、トランジション、ルーズボールへの執着。スタッツには表れにくい部分も含め、長崎ヴェルカのバスケットを成立させている存在だ。そしてその価値は、日本代表でも変わらない。
圧倒的な身体能力、強度の高いディフェンス、ルーズボールへの執着。コートのあらゆる局面で日本代表を支える存在となっている。
では、馬場雄大自身は今の長崎ヴェルカ、そして日本代表についてどのように考えているのか。バイウィーク入る前に、Jbasketはその言葉を聞いた。

J:常に用意したものに対して相手もそれに対してアジャストしてきて、リーグ全体のレベルは上がってる中で、長崎の強さはどんなところだと感じていますか
馬場雄大
「やっぱり「受け身になっていないこと」かなというふうに思っていて。もちろん相手がアジャストをしてくると思うんですけど、最初に自分たちのバスケットはこうだよっていうのを見せることで、相手がアジャストしてきて。でも、相手のアジャストに関しても、全く想像がつかないような、ぐちゃぐちゃなことを何でもかんでもやるわけではないので。相手もその中で、やはり想像がつく範囲での準備はしてきているなというイメージもあります。
何より、僕たちのコーチ陣が本当に自分たちの時間を極力削って、「このパターンで来るんじゃないか」「こんなパターンでも来るんじゃないか」というところを準備してやってくれているので、そこはコーチ、スタッフに恵まれていると思いますし、そういった受け身でない姿勢と、周りの環境が功を奏しているのかなというふうには思っています。」
海外経験を持つ馬場は、日本人選手、アジア選手、外国籍選手の間に立つ存在でもある。
J:その中で、馬場選手がコートでしっかりと指示を出しているのを伺えます。コートですごくコントロールしていますが、それは馬場選手の競技感、思い描いているものを教えてください
馬場雄大
「はい。思い描いていることはすごくシンプルで。やっぱり今、こうして日本人がコートに立っていたり、アジアの選手がコートに立っていたり、アメリカ人の方が立っていたりと、本当に文化も言葉も違う選手たちが集まってプレーしている。
自分は海外でプレーしていた経験もありますし、みんなの間に立てる立ち位置なのかなと思っています。そういった意味で、ただバスケットボールのことだけを声掛けているのではなく、本当にみんなが一つになって戦えるようにと考えています。
それが自分の役割だと思ってますし、それは声掛けとしてやれていると思います。
そういった立ち回り、そういったことをやろうとシーズン前から考えていたので、いい形でやれているかなと思いますし、結果にも繋がっているイメージです。」
J:イメージに近づいているのですね。日本バスケにファンはすごくワクワクしているのですが、馬場選手がシーズンを送りながら日本代表のことも考えたりとか、チームのリーダーとして臨む、心構えや気持ちを教えてください
馬場雄大
「代表で経験を積ませてもらっている身としては、日々、まず韓国の至宝と言われるような選手、イ・ヒョンジュン選手と一緒に切磋琢磨することができて、まずすごく感謝しています。
今シーズン、かなり自分としても練習からすごいハイレベルなやり合いをやれるというところでは、個人としても成長していると思うので、彼に感謝だなと思ってます。
やっぱり僕たち選手は、代表でもいろんな決定、体制変更がありながらも、本当に日の丸を背負うことに誇りを持つし、自分のバスケを披露することに誇りを持つというスタンスは変わらないと思ってます。
もちろん「どのコーチの元が良い」「あっちのコーチが本当に良かった」というのはあると思うんですけど、まずそこに感謝して、本当にシンプルなことにフォーカスしていく。
それが自分にやれることかなと思います。
そこで結果を残すことができたら、前のヘッドコーチにも恩返しができるかなと思うので。そこは早く結果にフォーカスしてやるのが1番だという感じです。」
J:馬場選手は筑波大や特別指定選手の時から取材させてもらっています。その時から考えをしっかり伝えてもらってました。常に僕らにうまく伝えてくれる。それは元々なのですか? それとも自分で変えてきたのですか?思考を教えてください。
J:代表戦、Window2が待ってます、メッセージをお願いします
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そして沖縄入りしてからも馬場雄大から聞いた。

トム・ホーバス解任について
「最初はロサンゼルス五輪までという話を聞いていたので、正直驚きました。ただ、新体制に変わる中であり得ることかなとも思っていたので、自分としてはやるだけかなと感じました。リリース前に電話で話をして、「バスケ抜きにしても友達だから、何かあったら連絡して」と伝えました。これまでの経験はお互い一生忘れないと思いますし、感謝の気持ちを伝えました。
トムさんは日本のバスケは世界で戦えるということを証明してくれた方。その自信はしっかり引き継いでいきたいと思っています。
新体制になって自信を失うのではなく、彼と培ってきたものを土台にして、さらに飛躍していきたいです。」
桶谷新体制になって
「桶さんは、すごくコミュニケーションを大切にしている方だと感じています。選手一人ひとりの意見をしっかり聞いてくれるので、彼一人でチームを作るというより、中心となりながらみんなで作っていくチームになるのではないかと思います。
選手の意見を尊重しながら、一緒にチームを作っていこうというスタンスの方ですし、バスケットボールに対する情熱も非常に高い。
まだスタートしたばかりですが、完成されたものを遂行するというより、コーチと一緒に作っていく過程を楽しんでいきたいと思っています。」
イ・ヒョンジュン選手とのマッチアップについて
「ヒョンジュンとは普段からプライベートでも交流がありますし、彼の凄さは誰よりも知っています。今回の韓国戦は、いかに彼を止めるかで勝敗が決まると思っているので、同じポジションとして自分が守れなかったら負けるくらいの強い責任感を持って挑みたいです。
チームメイトと国際大会でマッチアップするなんて、一生に一度あるかないかの経験。2人でお互いついパスしちゃうかもね、なんて冗談を言い合える仲ですが、当日は日の丸を背負って、日本の意地をしっかり見せたいと思います。」
自身のプレーと意気込み
「自分の強みであるディフェンスで相手のエースを抑える役割は、新体制でも変わりません。オフェンスに関しては、これまでの代表での限定的な役割だけでなく、今シーズン所属チームで見せているような、仲間を生かすプレーや積極的なペイントアタックなど、自分本来の形を代表でも出していきたいです。
沖縄は日本バスケが盛り上がった思い入れのある場所。ここで新体制としての結果をしっかり残して、日本バスケが新しく変わっていく姿を証明したいです。」


Jbasket視点
長崎ヴェルカでのプレー、そして日本代表での役割。
そのどちらにも共通しているのは、チームの強度を支える存在であるということだ。
派手なプレーだけではない。ディフェンス、ルーズボール、トランジション。コートのあらゆる局面でエネルギーを生み出す。
その姿は、長崎の首位を支え、日本代表の戦いの中でも確かに存在感を放っている。
では、馬場雄大自身は今のチームをどう感じているのか。その言葉の中には、今の長崎ヴェルカ、そして日本代表の姿が映し出されていた。
Window2で見せる馬場雄大の思考。
Part2へ続く。