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【Bリーグ】名古屋から始まる新章 IGアリーナで開幕戦 日本バスケットボールが新時代へ•名古屋Dと北海道が1勝1敗/今村佳太・齋藤拓実 Jbasketインタビュー

【Bリーグ】名古屋から始まる新章 IGアリーナで開幕戦 日本バスケットボールが新時代へ•名古屋Dと北海道が1勝1敗/今村佳太・齋藤拓実 Jbasketインタビュー

遂にIGアリーナで名古屋Dホームアリーナとして始動
バスケット界に刻まれた、新しい夜。約15,000人が集う巨大アリーナで、Bリーグ10年目の幕が上がった。この光景は、単なる試合ではない。
選手たちが夢をつなぎ、ファンが情熱を注ぎ、未来を照らす象徴。“アリーナで観るバスケ”が、カルチャーとして根づく日が始まった。名古屋から広がるこの熱は、日本バスケットボールの希望そのものだ。ここから、新しい物語が始まる。開幕節、名古屋Dと北海道が1勝1敗/今村佳太・齋藤拓実 Jbasketインタビュー。

 

GAME1(10/4 SAT)
名古屋D 68–56 北海道

Bリーグ10年目の幕開けを飾る開幕戦。
舞台は新アリーナ・名古屋IGアリーナ。15,000人の観客が詰めかける中、ホームの名古屋ダイヤモンドドルフィンズが鮮やかなスタートを切った。齋藤拓実がゲームをコントロールし、攻守で存在感を発揮。チーム全体が高い強度でプレーし、序盤から主導権を握った。

北海道は富永啓生がBリーグデビュー。果敢に3ポイントを放ち、会場の注目を集めた。ラモスやオカフォーもインサイドで奮闘したが、終盤に名古屋Dの層の厚さが際立ち、点差を広げての勝利。“Bリーグの新時代”を象徴する熱戦の初日、名古屋がその歴史的夜を白星で飾った。

齋藤拓実
J:齋藤選手が名古屋Dの速い展開の中に巧さやコントロールがあることをいろんな選手から聞きます。この速さとコントロール、去年よりもどこが上回っているのか、また意識や進化しているところを教えてください。

齋藤:「進化というよりかは、まだ新加入選手も多いので、スペーシングの部分だったり、走るにしても、ただ闇雲にリムランするだけをオフシーズン最初にやってしまっているのもあって、ちょっとそこのスペーシングが悪くなってしまったと感じています。
なので、相手がどういうディフェンスをしているかとか、そういうところでもやっぱり違うスペーシングでいろいろミックスしながらやりたいポイントがあると思いますし、チームとしてもそこをランダムにやることで相手にとってスカウティングしにくいところにもなると思います。

ただ、テンポという部分では、昨年よりは重量級の選手がいる中で、まだちょっと遅れてくる、リバウンドを頑張って遅れてくるパターンもあるので、そういった時のスペーシングが今はあまり良くないです。よく言えば、ほんとに伸びしろに感じているので、試合が終わって選手同士で話して、そこはちょっと気になったかなっていうのはあったので、このシーズンを通してもっともっと良くなれる部分なのかなって思っています。」

J:どのタイミングで出るか、今シーズンは多様化されていくと思うんですけど、常に自身でその準備はどうされていますか?

「もちろん、やっぱりチームのスタートのポイントガードとして、司令塔として、コートに出ていない時でももっとこうした方がいいというところは、コーチや選手にも話したりしていて、練習からコミュニケーションを取っています。
ショーンコーチが一番求めているバスケット、何を求めるかというのをしっかり話してやっていきたいなというふうに思っています。」

 

GAME2(10/5 SUN)
名古屋D 77–81 北海道

シリーズ2戦目は、北海道が修正力を見せた一戦となった。前日の敗戦から一転、富永啓生が序盤から高確率のシュートを沈め、チームに勢いをもたらす。ラモス、オカフォーのアグレッシブなプレーで流れを掴み、名古屋Dにプレッシャーをかけ続けた。名古屋は今村佳太が気迫のプレーで応戦し、終盤まで一進一退の攻防。

試合終盤、北海道が守備から速攻につなげ、勝負どころで集中力を発揮。名古屋の反撃を振り切り、記念すべきBリーグ初勝利を挙げた。開幕シリーズは1勝1敗の痛み分け。両チームの進化と課題が交差する中、15,000人の歓声が最後まで響き渡った。

今村佳太
J:「昨日の試合の中で成長もあったけど課題も見つかった。それをこれからの試合に生かしていきたい」と伺いました。今日の試合でそこはどう感じたりしたのか、その課題点を教えてもらっていいですか?

今村:「そうですね。ちょっと論点がずれるかもしれないですけど、今シーズンはすごくタレントのあるチームで、どこを取ってもポテンシャルしかないと思っています。その中で、自分らしさを出す上でのチャンスというのは限られてきているのかなと感じています。
全員に力がある分、自分が得られるチャンスや結果を出す部分では、より“質”にこだわらなければいけないと思っています。アメリカに行かせてもらって、そこで感じた強度などの経験からもそう感じました。

昨日は自分のタイミングではないというか、自分のやりたいプレーとは少し違った感覚があったので、そこは反省点です。今日は出るタイミングや限られたボールタッチの中で、アグレッシブかつ良い判断をしなければいけないと思って臨み、その部分は少しプラスに働いたかなと思います。
ただ、それ以上にチームが今何を求めているのかを体現できる選手になりたいですし、今のチームにはそれが必要だと感じています。個人の成長とチームに求められていることは違う部分もありますが、どちらも大事にしていきたいです。」

J:今村選手が必要とされる場面は、スタートだけでなくクラッチタイムなどで力を発揮してチームを引っ張るシーンも多いと思います。キャプテンとして、そうした場面でチーム力を上げていくということでしょうか?

今村:「そうですね。僕に限らず、他の選手も力がある分、プレータイムなど難しい部分もあります。全員が気持ちよくプレーできる状況はなかなかないと思うんです。
だからこそ、誰がどれだけ“犠牲を払って”チームのためにできるかが大事だと思っています。これは僕だけでなくチーム全体に言えることですし、その認識は間違っていないと思います。」

 

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Jbasket AND1にて公開中

Jbasket AND1
「Jbasket AND1」はバスケットボール専門オンラインマガジン「Jbasket (ジェイバスケット)」がプロデュースするオンラインコミュニティサイトです。国内外、最新のバスケット記事を始め、選手への特別インタビューや対談、会員向けの限定イベントの企画なども発信しています。

 

名古屋から、未来へ。

新たなアリーナが誕生し、Bリーグ10年目の幕が名古屋から上がった。約15,000人が見つめる名古屋IGアリーナは、素晴らしい演出と歓声に包まれた特別な空間となった。
GAME1では名古屋ダイヤモンドドルフィンズがホームの意地を見せ、齋藤拓実が試合を掌握。チームバスケットで勝利を掴んだ。一方、GAME2ではレバンガ北海道が富永啓生のシュートと勢いで主導権を奪い返し、クラブにとって記念すべき今季初勝利を挙げた。両チームがそれぞれの形で存在感を示した開幕節。名古屋から広がるこの熱狂こそが、日本バスケットボールの未来を象徴している。そして、この新しいアリーナで生まれた歓声と熱量が、きっと次の世代を動かしていく。選手も、ファンも、スタッフも。すべての想いが重なり、新しい物語がここから始まる。

Bリーグ10年目。名古屋から、未来へ。
Jbasketは、その希望の瞬間を確かに見届けた。

 

 

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Jbasketライター

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