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【Bリーグ】満員御礼の赤に染まったLaLaアリーナ開幕戦 千葉Jの理想とする速いバスケットが展開され、仙台にリードを譲らず完勝

【Bリーグ】満員御礼の赤に染まったLaLaアリーナ開幕戦 千葉Jの理想とする速いバスケットが展開され、仙台にリードを譲らず完勝

第2節 10/11(SAT) GAME1
LaLaアリーナ東京ベイ 10,268人
千葉J 99-78 仙台
1Q 24-16
2Q 25-22
3Q 28-25
4Q 22-15

<千葉J>
#1 渡邊雄太 13得点 5リバウンド
#2 富樫勇樹 8得点 7アシスト
#5 瀬川琉久 6得点
#10 ディー・ジェイ・ホグ 20得点(3P5/7)6リバウンド
#12 金近廉 12得点(3P4/7)
#33 ジョン・ムーニー 19得点 15リバウンド

<仙台89ERS>
#7 船生誠也 8得点
#8 ジャレット・カルバー 15得点 8リバウンド
#9 セルジオ・エル・ダーウィッチ 17得点
#11 荒谷裕秀 8得点
#45 ネイサン・ブース 18得点

前半
真っ赤に染まったLaLaアリーナで迎えた開幕戦。千葉の走攻守が際立った前半は、富樫、渡邊、金近、ホグらの速い展開から3ポイントもよく決まり、序盤から主導権を握る。対する仙台は完全アウェーながらも、新加入のセルジオがゲームをコントロールし、船生も攻守で存在感を示して食らいついた。走るバスケットが機能した千葉がリードして前半終了。

後半
後半も千葉の勢いは衰えず、ホグや渡邊、ムーニーらが連続得点を重ね、3Q途中で20点差を広げて圧倒。マンツーマンディフェンスではローテーションに課題も見られたが、仙台は流れを変えるべくゾーンディフェンスに切り替えて対応。それでも、富樫や金近が確実にシュートを沈め、千葉の勢いは止まらないまま初戦を一度もリードを許さず完勝した。

 

試合後コメント

トレヴァー・グリーソンHC(千葉J)
「勝つことができて良かったと思います。チームバスケがよく展開できたと思いますし、ボールもよく回っていました。2桁得点も4人いましたね。チームとしては良いバスケットができました。」

J: 初戦を圧倒しましたね。主力選手が多く残り、トレヴァーHCの目指す速攻やディフェンス、リバウンド面からリズムを作り出すバスケットが体現されました。

グリーソンHC:
「はい。アグレッシブにディフェンスをすることで私たちのバスケットができました。先週末のFE名古屋戦GAME2の時にチームに言ったのですが、ディフェンスで崩して勝つことができたので、今日の3Qも同じディフェンスでリズムを作ることができました。そして、プライドを持って戦うことで勝利できたと感じます。」

 

富樫勇樹(千葉J)
「ホーム開幕戦で勝つことや3連勝できたことを嬉しく思います。この3試合で100点近く取ることもできているので、チームとしても良いと感じています。」

J: チームのまとまりをとても良く感じました。

富樫:
「去年もシーズンの初めは良かったと思います。今年はHCが2年目という中で、去年の良い面を引き続き活かし、悪かった面は修正して開幕を迎えることができました。なので今年の1年はとてもポジティブに感じていますね。」

 

渡邊雄太(千葉J) 
「チームとして開幕戦を3連勝と良い形で勝利できました。今年はペースを上げてシュートを狙い、得点を増やしていこうと意識している中で、今日も99点を獲得しつつ失点を抑えることができたと思っています。」

J: ご自身のコンディション含め、チームコンディションはいかがですか。また、NBA選手として活躍し始めた河村選手についてどう見ていますか。

渡邊:
「個人的にはコンディションはとても良く、チームも良い勝ち方をしました。プレータイムも抑えられましたし、もし30分出てもタフに戦える体力はこの夏に強化しました。今日は3ポイントが入りませんでしたが、フィールドゴールは50%と悪くなかったと感じます。去年はリバウンド面で思うように跳べない部分もあり、正直、年齢のせいかなと思ったこともあります。今年の夏はコンディション作りに時間をかけたことで、今は良い状態で動けています。

河村に関しては、プレシーズンも活躍していて本当に素晴らしいと思います。これから彼が本契約を目指す中で大変な思いもすると思いますが、同じ日本代表の仲間として彼の成功を願っています。シカゴ・ブルズで契約を勝ち取り、チームを強くしてくれることも期待しています。」

 

ダン・タシュニーHC(仙台)
「率直に悔しい試合でした。結果もそうですが、自分たちのバスケットができなかった。まだ新しい顔ぶれでやり始めて1か月少々で、向上の余地はあります。突き詰めきれていない部分が今日の試合で出てしまいました。優勝争いをするであろう千葉Jさんとの差を感じたゲームでした。」

J: 前半のディフェンス面でのローテーションに課題を感じます。

タシュニーHC:
「おっしゃる通りです。千葉Jさんはどの選手もポイントを取れるので、誰をどのように守るか。その点は今日の課題です。富樫選手とムーニー選手のピック&ロールをどう対応するかなど、5人でどのように対応するかを細かく突き詰める必要があります。」

 

渡辺翔太(仙台) 
「千葉さんの良いリズムを崩せず、リバウンドやディフェンス面で対応できませんでした。出だしのエナジーレベルも低く、スタートの責任を感じています。」

J: 新たな仙台が始まったわけですが、チーム作りや選手・HCとのコミュニケーションなど、チームを引っ張るうえで意識されていることや課題はありますか。

渡辺:
「ゲームメイクができる選手が多く入ってきた中で、相手に応じてどうコントロールするかが自分の課題です。一人ひとりがどう感じて対応するかを意識する必要があります。意識しているのは泥臭いディフェンスとリバウンド。そこは譲れないので、プレーで示していきたいと思います。」

 

真っ赤に染まったLaLaアリーナで、千葉ジェッツが見せたのは“スピードと連動性”を極めた理想のバスケットだった。ディフェンスから走り、全員でつなぐチームバスケは、まさにグリーソンHCが描くバスケットスタイルそのもの。
勝利という結果以上に、方向性と完成度を示したこの試合が、千葉の新たな物語の始まりを告げている。LaLaアリーナの赤が燃え上がる限り、千葉ジェッツの挑戦は止まらない。

 

文:小玉慶二郎
写真:竹内遥

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