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【インカレ】最後まで目が離せない注目の一戦は東海大学が日体大を撃破/4強が決まる早稲田大vs日本経済大・白鷗大vs東海大

【インカレ】最後まで目が離せない注目の一戦は東海大学が日体大を撃破/4強が決まる早稲田大vs日本経済大・白鷗大vs東海大

大学バスケ最大の冬、日本一へのラストロードへ。
今年のインカレには、Bリーグドラフトへのエントリー選手が多く名を連ねており、大学ラストイヤーからプロへと飛び立つ“未来のBリーガー候補”たちの現在地を確かめる場としても大きな注目を集めてきた。それだけに、この準々決勝は大会だけでなく、彼らのキャリアにとってもターニングポイントとなりうる一戦となった。

準々決勝は12月5日、代々木第二体育館で行われた。
インカレ2025は昨年以上に群雄割拠の様相を呈している。その中でベスト4進出を懸けて激突したのが、伝統校・東海大学と、フィジカルと走力を武器とする日本体育大学だ。最終ラウンドの12/13・14につながるこの一戦は大会を左右する重要なカードとなった。

準々決勝 結果

🟥 早稲田大学 96-87 日本大学
早稲田が攻撃力を発揮し主導権を握っての勝利。ガード陣がテンポ良く得点を重ね、日大の追い上げにも落ち着いて対応。勢いのままベスト4へ進出した。

🟦 日本経済大学 72-66 天理大学
日本経済大が接戦を制し、創部初のベスト4入り。終盤に光ったシュート精度と集中力が勝敗を分け、天理大の粘りを振り切った。

🟩 白鷗大学 72-63 大東文化大学
白鷗大は堅守とリバウンドで主導権を掌握。効率よく得点を重ね、危なげない内容でベスト4進出を決めた。

🟨 日本体育大学 73-89 東海大学
東海大が後半に守備強度を上げて流れを掌握。リバウンドとトランジションで優位に立ち、日体大を突き放してベスト4へ駒を進めた。

Jbasketレポート
日本体育大学 73 – 89 東海大学
1Q 19-21
2Q 15-28
3Q 22-16
4Q 17-24

<東海大学>
#2 轟瑠維 9得点・5アシスト
#12 十返翔里 19得点・5リバウンド
#16 赤間賢人 14得点・3リバウンド

<日本体育大学>
#1 コネ ボウゴウジィ ディット ハメード 36得点・16リバウンド
#7 西部秀馬 10得点
#10 早田流星 6得点・4リバウンド
#21 月岡熙 4得点・4アシスト

<前半>
第1クォーターは、東海大がムスタファを起点にオフェンスを展開。リバウンドからのセカンドチャンスを確実に得点へつなげ主導権を握った。一方の日体大は、コネが積極的に仕掛けてファウルを誘い、徐々にリズムを生み出した。
第2クォーターに入ると、東海大はルーニーを投入。連続3ポイント2本に加え、十返の3ポイントも決まり、このクォーターだけで計6本の3ポイントが成功。一気に加速し、15点リードで前半を折り返した。

<後半>
日体大はディフェンス強度を高めてターンオーバーを誘発し、西部が流れを引き寄せた。コネも要所で確実に得点し9点差まで迫ったが、東海大はバランス良い攻守を高い集中力で遂行。崩れることなく試合を締めて、最終的に16点差をつけて勝利を掴んだ。

試合後コメント

轟瑠維(東海大)

J:轟選手がチームに求められている役割について

「去年まではPGで得点を取ることだけ意識してやっていたんですけど、今年はリーダーシップや声掛け、ディフェンス姿勢などPGとして全てを見せないといけないと思っています。3年生として自覚を持って取り組んでいます。」

J:日本代表戦を見て感じたことを

「齋藤拓実選手や富樫勇樹選手が、小さくてもドライブやレイアップで得点している姿に刺激を受けました。自分も日本代表を目指して頑張りたいです。」

 

十返翔里(東海大)

J:東海大で今年伸びたところは

十返「今年はチーム全体でディフェンスを頑張ろうと話してきたので、その部分が伸びたと思います。前半はフィジカルで押される場面もあったので、さらに強化したいです。」

J:ご自身のプレーでの手応えについて

十返「オフェンスの得点面は特に求められている部分なので、今日は積極的にいけて、役割を果たせたのは良かったです。」

 

西部秀馬(日体大)

J:試合を振り返って

西部「試合開始から最後まで東海のペースでした。3Qで流れが来ましたが、自分たちのものにできず敗因になったと思います。」

J:チームのプレーについて

西部「3Qのディフェンスローテーションは良くて、走る日体大らしいバスケができた時間帯もありました。」

 

早田流星(日体大)

J:試合を振り返って

早田「立ち上がりから東海さんのペースにつかまり苦しい展開でした。癖を読まれアジャストされた部分が苦戦の要因でした。」

J:キャプテンとして

早田「支えてくれた仲間へ感謝しています。来年のチームには、今年の経験を活かして頑張ってほしいです。」

 

月岡熙(日体大)

J:試合を振り返って

月岡「序盤はペースを握れませんでしたが、途中に自分たちの流れもありました。点差を縮めた場面を活かしきれなかったことが敗因です。天皇杯に向けて頑張っていきたいです。」

文・写真:竹内遥

 

12月13日(土)セミファイナル@大田区総合体育館

① 早稲田大学 vs 日本経済大学
早稲田は攻撃力と連動性が武器。準々決勝では日大を96-87で撃破し勢い十分。
日本経済大は接戦を勝ち切る勝負強さが光り、初の決勝進出も見据える。ハイテンポな展開が予想され、3ポイントにも注目が集まる。

② 白鷗大学 vs 東海大学
白鷗大は堅守とサイズで主導権を握るチーム。大東文化大を72-63で抑え込み、完成度の高さを証明。
東海大は日体大に89-73で勝利し、守備の規律とロースコアゲームの強さを改めて示した。伝統校同士の“ディフェンス頂上決戦”。我慢比べは必至だ。

インカレ2025は、ここからさらに熱を帯びる。
準々決勝で見えた各校の個性と強さがぶつかり合うセミファイナルは、今大会屈指のハイレベルな戦いとなるだろう。
4強がそれぞれの誇りと覚悟を胸に決勝の舞台を目指し、大学バスケ最大の冬はいよいよクライマックスへ。日本一への道はあと少し。大学バスケの魅力が詰まった週末が始まる。

 

 

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