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【Bリーグ】ニック・ファジーカス引退発表 川崎一筋12年今シーズン優勝して引退へ”Last Dance”でチームと共に

【Bリーグ】ニック・ファジーカス引退発表 川崎一筋12年今シーズン優勝して引退へ”Last Dance”でチームと共に

9月16日(土)Bリーグ開幕に向けてプレシーズンゲームが各チームが最終段階に入っている。この日は、川崎ブレイブサンダースと宇都宮ブレックスの試合が行われた。

9/16(SAT) 川崎市とどろきアリーナ
プレシーズンゲーム
川崎 71-81 宇都宮
1Q 19-25
2Q 19-21
3Q 13-7
4Q 20-28

<宇都宮>
#6 比江島慎 22得点
<川崎>
#22 ニック・ファジーカス 15得点

試合は宇都宮が勝利したが、試合後の今シーズンへの出陣式が行われて、そこでチームの大黒柱ニック・ファジーカスが今シーズン限りで引退する事を発表した。
ファンや会場にいる人達は驚きは隠せなかったと思うが、ニック・ファジーカスの言葉を受け止めていた。川崎の選手たち、そして佐藤HCも今シーズンにかける思いが涙となって決意が伝わってきた。
12年間川崎一筋でプレーして日本代表を2019年ワールドカップへ日本代表を連れて行ってくれたニック・ファジーカスは、天皇杯とNBLは優勝しているが、Bリーグチャンピオンにはなっていないので、これを実現させて選手生活を終わらせるという表明だった。
Bリーグの今年から目を離せない。

イベント後のニック・ファジーカスから思いを聞く事が出来た。

 

ニック・ファジーカス


J:2019年にワールドカップ予選で日本チームが大変な時にチームに加入し”僕が居て負けてないよ”と日本に鼓舞してワールドカップに連れていってくれました。そして現在先日のワールドカップのメンバーもいる今シーズンで、Bリーグチャンピオンになる為の思いを教えて下さい

「今シーズンのチームのスローガンはAll-Inとありましたが、僕たちチームの合言葉は”Last Dance”という言葉も使っているので、僕たちがここで一緒にやれるのは最後だし、ここで結果を残さないといけない気持ちがみんな強いです。今年Bリーグは厳しい戦いになると思うけど、それを達成出来る能力を持った選手がいるのでそこを合言葉として一致団結して戦っていくというのが大事なのかなと思ってます。
北さんと一緒にNBLチャンピオン、天皇杯チャンピオンになってきてますが、まだBリーグチャンピオンになってなく、しかも更に言うとBリーグ初年度以来ファイナルに行けていないのが現実なので、ここで僕が成し遂げないといけないのがBリーグで優勝だと思っているので、”Last Dance””All-In”というは全てをかけて優勝にいくというのが今年の意気込みです」

「🇯🇵日本代表には貢献出来たと思ってます。ワールドカップに行ってオリンピックチケット取れたのは、僕自身が帰化してから始まった事だと思ってますし、チームに自信を植え付けられたのかなと思ってます。
オーストラリア戦が帰化しての初めての試合がとても記憶に残ってます。そこで初めて八村塁選手とプレーして、今まで勝ったことのないオーストラリアに1勝を挙げる事が出来た。そこから僕の日本代表が始まったと思う。前の代表は誰も自信を持っていなかった、誰も期待をしていなく、立ち止まっていた日本代表を動かす事が出来たのは僕の加入からだった。そこから8連勝してワールドカップに行った。ワールドカップでは1勝も出来なかったけど、ワールドカップ、東京オリンピックの切符を掴む、それが使命だったのでそれは達成出来たと思います」

「この引退について処理し切れてない方々が一杯いると思いますけど、この決断は悲しいものではなくここから先、みんなで盛り上げていけたらなという気持ちです。この判断に至ったのは、僕自身、家族もそうですししっかり考えてたどり着いた結論なので、色んな人にまだ出来るよ、引退するの?と思う方々がいると思いますがそれが僕の答えですし、ここでしっかりと1年やり切る事が僕にとって1番大切だと思ってます。
新しいものが始まります。
最後僕の勇姿を見てもらえたらなと思います」



北卓也GM

J:今シーズンどのようにサポートしていきますか

「プレーは佐藤HCやチームがやってくれるので、長いシーズンに色々起こると思うので、起こった時に協力サポートするという事が僕の仕事だと思っているので、そこはやっていきたい。いい時、悪い時あるので、悪い時にどう上向きにするかというところをやっていければと思ってます」

 

佐藤賢次 HC

「宇都宮さんが相手なので、こういう激しい試合になるということはわかっていて、我々が今やろうとしていることを誰がコートに出てもやろうと話して試合に臨みました。オフェンスもディフェンスもいいポゼッションはありましたし、良いトライはできたと思っています。
ただゲームエンディングのところでランを作られてしまいました。特にセカンドチャンスポイントのところはずっとうちの課題としている部分で、そこをクリアしないと優勝はできないと思っているので、しっかり練習して、来週の天皇杯、リーグ戦の開幕に向けて状態を上げていきたいです。

ニックの今シーズン限りという事では、毎日毎日その一瞬一瞬が戻って来ないので、全部かけます。それを全員で大事に頭の片隅に置いて日々を過ごしていくのが1番の今年のテーマです。」

 

篠山竜青 新キャプテン

「ニックの引退・ラストイヤー、長年一緒にやってきた自分がもう一度キャプテンとしてチームを引っ張れたらと思い、キャプテンに就任させていただくことになりました。チーム一丸となってラストイヤーを飾れるよう、覚悟を持って1年間やっていきたいと思います」

 

ニック・ファジーカスキャリア

(C/207cm/38歳/川崎ブレイブサンダース)

ネバダ大から2007年 NBAドラフト2巡目34位マブスから指名される。
NBAダラス・マーベリックス、ロサンゼルス・クリッパーズでプレー。
ベルギー、フランス、NBADL、フィリピンでもプレーして2012年から川崎ブレイブサンダースで活躍。
2016-17 BリーグMVP、シーズンベスト5選出、得点王、オールスター2回選出。また2018年に日本に帰化して2019年ワールドカップに日本の出場に大きく貢献した。トム・ホーバスHC日本代表でも、アジア地区予選window4でも出場した。

 

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