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【天皇杯|DAY3】富樫勇樹(千葉J)宇都宮戦に「戦えるメンバーで、ゲームプランは遂行できた」/悔しさを抱え、視線はすでにリーグへ

【天皇杯|DAY3】富樫勇樹(千葉J)クォーターファイナル・宇都宮戦に「戦えるメンバーで、ゲームプランは遂行できた」/悔しさを抱え、視線はすでにリーグへ

1月8日、代々木第一体育館で行われた天皇杯 ファイナルラウンド クォーターファイナル。千葉ジェッツは宇都宮ブレックスに逆転を許し、悔しい敗戦となった。試合後、富樫勇樹が試合内容と大会への思いを語った。

宇都宮
71 10 1st 25 66
千葉J
19 2nd 15
20 3rd 12
22 4th 14

スタッツ

人数不足の現実と、次へ向かう視線
怪我人を抱え、限られたローテーションで臨んだ天皇杯。試合後、富樫勇樹は、この一戦を極めて冷静に振り返った。

「非常に人数面、正直そこはかなり大きいところですけど、今戦えるメンバーで戦うということで、しっかりとした気持ちとゲームプランを持って臨めたなと思います」

リードを奪った時間帯についても、楽観はなかったという。

「リードした時もそうですけど、やっぱりいつか追いつかれるだろうなとは思っていました。『追いつかれる』と言っても、逆転されるというより、本当にワンポゼッションのあたりに最後なるだろうなっていうのは、もちろん思っていました」

想定していた終盤。その中で、試合を分けたのはコンディションだった。

「そうなったところで、やっぱりシンプルにちょっと長く(試合に)出ていたし、その疲労が出てしまったなというところで。足が止まって、プレッシャーディフェンスがこう交代で出てくる中、やっぱり難しい第4クォーターになってしまったなと思います」

一方で、ゲームプラン自体には確かな手応えがあった。

「もちろん、うまくいきすぎというか、相手のシュートも入らなかったというか、『打たせたい選手』に打たせられていたので、そこはゲームプラン通りでした。しっかりチームとしてゲームは作れたと思います」

ただ、勝敗を分けた“あと一歩”についても、富樫は言葉を選びながら語る。

「なかなか……でも、あともう1本入っていればまた流れが変わっていた、その『途切れていた場面』というのがたくさんあったので。そこはまだまだチームが成長できるところかなと思います」

今大会から、お正月開催に戻った天皇杯。その雰囲気についても言及した。

「天皇杯感はよりあるかなと。今までは水曜ゲームにちょこちょこ入って、多分どのゲームがいつあるかよく分かっていないファンの方もいたと思いますし。もともと天皇杯はこの形だったので。天皇杯といえば、このお正月後に一気に1週間で、というイメージなので。昨日もJR東日本秋田と試合をしましたけど、クラブチームだったり学生だったりとプレーする貴重な機会でもあるので。すごく久しぶりに『この天皇杯に戻ってきたな』という感じはあります」

天皇杯というタイトルへの思いは、明確だ。

「大きな一つのタイトルとして、自分たちがしっかり目標に据えています。今回、怪我人が多かったというのはありますけど、それはもちろんしょうがないことで。本当に毎年この大会は『絶対に取る』という気持ちで、シーズン前にもしっかり話をしています」

普段とは異なるオンザコートの状況についても、現実を語った。

「Bリーグって、やっぱり外国籍2人が出るのが基本なので、怪我人がなければそのローテーションでやります。常に2人ビッグマンがいて、クリエイトだったりフィニッシュだったりができる中でやっているので、今日は少し難しい部分もありました」

「ガクさん(荒尾岳)も、普段は1分2分で体を張ってくれる選手で、長い時間出る選手ではないですし、原がギャビンに付いたり……本当に今いるメンバーでベストは尽くせたかなと思います」

最後に、若手と残りシーズンへの視線を向けた。

「勝ったら次へ、負けたら終わり。この緊張感でプレーすることは、前回のCSもそうですけど、レギュラーシーズンとはやっぱり違うものがあると思います。廉だったりは、ここから成長していくと思います」

「天皇杯を取れなかった悔しさはありますけど、チームとしては切り替えて。Bリーグ優勝の前に、まずは東地区優勝が今、自分たちの目指している一番大きなところなので。次戦、頑張りたいなと思います」

敗退の悔しさを抱えつつも、富樫の視線はすでに先を見据える。天皇杯で得た課題と経験を糧に、チームは次の戦いへ向かう。

最後に、富樫はこの一戦を見守ったファンへの思いにも触れた。

J:その想いと、全員の力で戦う姿はファンに伝わっていると思います

富樫勇樹
「このメンバーでも、やっぱり勝てると思って試合をしていますし、これだけのファンの方が来てくれた中で……はい、勝てたらもちろん良かったですけど、自分たちの今持っている、このメンバーでやり切ることはできたかなとは、すごく思います」

怪我人を抱え、決して万全ではない状況。それでも、コートに立つ全員が役割を全うし、最後まで戦い抜いた姿勢は、結果以上に確かなものとして会場に残った。富樫の言葉が示すように、この試合は「言い訳のない敗戦」ではなく、「今の千葉ジェッツが持つ力を出し切った一戦」だった。

敗戦の理由を外に求めず、まず「自分たちの中」に課題を置く。怪我人が多い状況でも、戦えるメンバーでゲームプランを組み、遂行し、勝ち切る可能性を最後まで探し続けた。だからこそ、「あと1本」の重さも、終盤の疲労も、ただの不運ではなく“次の基準”として残る。

天皇杯は終わった。しかし富樫の言葉は、ここで止まっていない。悔しさを抱えながらも、視線はすでにリーグへ。東地区優勝、そしてBリーグ制覇へ。前を見て進む富樫勇樹の姿勢が、千葉ジェッツの次の一歩を支えていく。その姿勢こそが、千葉ジェッツの強さであり、これからの伸びしろでもある。

 

 

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Jbasketライター

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