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【Bリーグ】A東京と千葉J「宿命の対決」は白熱の1勝1敗/渡邊雄太・大倉颯太の今/原修太と田代直希「数字を超えた存在」グリーソンHCへ/テーブス海と大倉颯太の違いとは アドマイティスHCへJbasketが聞く🎙️🎥

【Bリーグ】A東京と千葉J「宿命の対決」は白熱の1勝1敗
渡邊雄太・大倉颯太の今/原修太と田代直希「数字を超えた存在」グリーソンHCへ/テーブス海と大倉颯太の違いとは アドマイティスHCへJbasketが聞く🎙️🎥

2025年11月1日と2日、B.LEAGUE B1第7節で東地区の強豪、アルバルク東京(A東京)と千葉ジェッツ(千葉J)がTOYOTA ARENA TOKYOで激突。
昨シーズンのチャンピオンシップで苦杯をなめたA東京が、今季無敗で10連勝中と首位を走っていた千葉Jを相手に、GAME1でハードなディフェンスを見せて連勝をストップ。ホームで価値ある勝利を挙げた。
そしてGAME2では、1Qから千葉がリードを奪いながらも後半A東京が逆転に持ち込み、互いに熱のこもった展開。結果は、千葉がバウンスバックして1勝1敗で星を分け合う結果となった。

GAME1:A東京が千葉Jの開幕連勝「10」をストップ
11月1日(土)/トヨタアリーナ東京
アルバルク東京 78–69 千葉ジェッツ

第1戦は、ホームのA東京が激しい攻防戦を制し、当時開幕10連勝中だった千葉Jの快進撃を止めた。
A東京はディフェンスの強度を終始高く保ち、千葉Jのオフェンスを69点に抑え込んだ。#11 サイズがリバウンドと得点で圧倒的な存在感を示し、チームを牽引。勝負どころでは、古巣相手に#2 大倉颯太がコントロールを握り、ペイントや3ポイントシュートで躍動した。
シーズン序盤は故障者が続出したA東京だが、ホームでの勝利に対するチームのエナジーが伝わってきた。復帰したサイズ、ロシターをはじめ、チーム全体でもぎ取った価値ある1勝となった。

 

GAME2:千葉Jがリベンジ A東京の連勝は「7」でストップ
11月2日(日)/トヨタアリーナ東京
アルバルク東京 69–81 千葉ジェッツ

第2戦は、連勝がストップした千葉Jが、1Qからリードを奪い、持ち前のフィジカルと得点力でA東京にリベンジを果たした。
この結果、A東京の連勝も「7」でストップ。

千葉は富樫・ムーニーのコンビを中心に主導権を握り、ホグが22得点7リバウンド、ムーニーが19得点8リバウンドとインサイドを完全に支配。さらに3QではA東京が一時逆転する場面もあったが、4Qに千葉が持ち味の攻撃で再び突き放した。
渡邊雄太は11得点・5リバウンド・2ブロックと攻守で存在感を示し、チームを支えた。
千葉Jはゴール下を固く守り、A東京のペイントアタックを封じた。
互いにインサイドを軸にしたハイレベルな攻防が続き、東地区を占うシーズン序盤の重要なカードとなった。

 

GAME2後 Jbasketインタビュー

渡邊雄太(千葉ジェッツ)

「もう本当に昨日は悔しい負けになったんですけど、昨日試合が終わってからの雰囲気というか、そこはすごく良かったですし、連勝が止まって悔しい部分もあったんですけど、一区切りついたというか、
もう一度自分たちのやるべきことを見直してやり直そうということで、今日は本当にいい雰囲気で試合に臨めました。それが結果にもつながったんだと思います。」

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大倉颯太(アルバルク東京)

「千葉ジェッツとの2試合を通して、相手がディフェンスを変えてきたところでうまく対処できなかった。
でも、GAME1を見てもらえばわかる通り、僕らにも力があるとすごく感じています。
いろんなチャレンジをしている中で、まだ完成度はそんなに高くないと思っていますけど、こういうゲームができたのはすごくいいことですし、もう一歩です。
ただ、このタイミングでこういうことを感じられたのは、すごくいいことだなと思います。」

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グリーソンHC(千葉ジェッツ)

原修太と田代直希「数字を超えた存在感」

J:船橋コンビと言われる原修太と田代直希のディフェンスが、どのようにチームに力を与えていますか。

グリーソンHC:
「原選手と田代選手のディフェンスは本当に素晴らしかったです。
A東京にはテーブス海という素晴らしいポイントガードがいて、前半だけで12点を取られましたが、彼らはリーグでも屈指のディフェンダーだと思っています。その挑戦を正面から受け止めて、しっかり戦ってくれました。

原選手も本当に素晴らしい。練習から常に一生懸命で、その姿勢が試合にも表れています。そして田代選手、今日は出場12分でプラス22という数字。スタッツに残らない部分でチームに大きなエナジーを与えてくれました。自分のやりたいことを犠牲にしてでも、チームが必要とすることを全力でやってくれる。その積み重ねが、最終的にはチームの成功につながると思っています。」

Jbasket視点
相手の“大事な部分”を封じる2人。
原修太はポイントガードとしてもゲームの流れを読み、相手のリズムを断ち切る。田代直希はチームの柱をフェイスガードで止め、空気を一変させる。攻めに匹敵する強度を守りで見せる。それが原と田代の存在価値だ。

グリーソンHCの言葉には、数字を超えた信頼がある。原修太と田代直希は“千葉ジェッツのディフェンス・アイデンティティ”そのもの。スタッツには映らない勝利の本質を、2人は体現していた。まさに“勝利を呼ぶディフェンダー”だ。グリーソンHCが「成功につながる」と語る理由は、そこにある。

課題があるとすれば、攻守両面でのリズムをもう一段階高めること。
ディフェンスからオフェンスへ。守って走る千葉のバスケットをより完成させるためには、彼らの“つなぎ”が鍵を握る。原と田代の存在は、チームの根幹であり希望だ。彼らがいる限り、千葉ジェッツの守備は崩れない。そして、その守備が“勝利を呼ぶ攻撃”へとつながっていく。

 

アドマイティスHC(アルバルク東京)

J:テーブス海選手と大倉颯太選手、2人のガードの違いや、彼らがチームにもたらす力について教えてください。

アドマイティスHC:
「このような形で負けた試合に関しては、個人の評価はなかなかしづらいですし、やはり負けはヘッドコーチの責任だと感じています。

ただ、この2人のポイントガードについてですが、まず海(テーブス海)は、速い展開に持っていけるポイントガードであり、得点もできるタイプです。今後の海には成長を期待していますし、まだまだ伸びしろのある選手だと思っています。

一方、颯太(大倉颯太)は、もう少しコントロールするタイプのポイントガードです。試合をしっかり読んで、スローダウンすべきところ、アタックすべきところの判断、その状況判断が彼に求められています。

この2人は全く違うタイプの選手ですが、どんどんポイントガードとしてチームを引っ張り、勝利に導いてくれることを期待しています。ヘッドコーチとしても、この2人は非常に評価しています。」

「良い例だと思いますが、このようなゲーム展開を分析すると、やはり“出だし”が全てだと感じます。第1クォーターでは15点ビハインドから一時逆転して4点リードまでいきました。そこまでビハインドをひっくり返すためには、かなりのエネルギーレベルが必要です。
そういった点を踏まえると、選手起用やローテーションも考えなければなりません。そこでミスをしてしまったり、疲労が溜まると一気に持っていかれる、ということを今日の試合で学びました。4点リードの場面でタイムアウトを取られ、そこから再び流れが変わってしまった。我々のチームとしての反省点は、ビハインドを背負う前に、しっかりと出だしから自分たちのバスケットを表現すること。そうすれば、もっと楽に勝ちをつかめると信じています。」

この敗戦には、悔しさをにじませていた。

Jbasket視点
コートに立つ一人ひとりが、自分の役割と責任を果たした。渡邊雄太は静かに勝利を語り、大倉颯太は成長を言葉にした。原修太と田代直希は、数字に残らない価値を証明した。

ヘッドコーチの哲学がチームに大きく影響を与えるバスケットの中で、選手それぞれの考えや個性が融合し、ひとつのチームとなっていく。そのケミストリーが、勝利を生み出していく。戦術、個性、それぞれの視点が交わり、チームが進化していく。この熱が、また次の週末へとつながっていく。

 

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