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【天皇杯|ファイナル準優勝】西田優大(三河)に聞く「あと一歩。その差はディテールだった」/リーグ後半戦へ

【天皇杯|ファイナル準優勝】西田優大(三河)に聞く「あと一歩。その差はディテールだった」/リーグ後半戦へ

第101回天皇杯ファイナル。アルバルク東京との決勝戦で敗れ、準優勝で大会を終えたシーホース三河。試合後、西田優大は、一発勝負ならではの難しさと、あと一歩届かなかった要因、そしてここからリーグ後半戦に向けて、率直な言葉で振り返った。

A東京
72 15 1st 20 64
三河
25 2nd 10
11 3rd 18
21 4th 16

スタッツ

勝敗を分けた「ディテール」
「やることはやった(明確だった)と思うし、細部のディテールはすごく大事にしました。ただ、やっぱりそこが勝敗を分けたかなと思います。それをやり切ったアルバルク(東京)で、勝負どころを詰め切れなかったのが僕たち。悔しいですけど、次に向けてまた頑張ります」

立ち上がりは三河が主導権を握った。しかし、40分を通してその流れを保ち続けることはできなかった。

「1ピリ(第1クォーター)こそペースは良かったんですけど、そこが終わってから徐々に落ちてしまいました。オフェンスもだんだん単発になって、相手のペースになったかなと思います」

後半、一度は流れを引き戻しかけた時間帯もあった。

「打開でき始めたタイミングで流れが来そうでしたけど、そこで決め切れるシュートをポロポロ落としてしまった。リバウンドも取られてしまって、もうあと一歩だったなと思います」

終盤の失点と一発勝負の怖さ
(2Q終盤、4Qの失点について)

「オフェンスの終わり方が悪くて、タフな、良くないシュートを打たされて、そこから走られたんだと思います。アルバルクは、そうなったらうまくファールで切ってくるし、リバウンドもちゃんと取り切る。
天皇杯を通して僕たちも悪くはなかったですけど、一発勝負になると、そこがより重要になると感じました」

多彩な守備への対応と手応え
(ピック&ロールへのディフェンス対応)

「スイッチもあれば、ショーもあって、ドロップされる場面もあった。いろんなディフェンスをミックスされて、ズレを作れない時間帯もありました。
苦戦はしましたけど、僕自身は結構楽しみながらやれた部分もあったので、そこは成長の糧にしたいです」

決め切る力の重要性
(ペイントタッチからのフィニッシュについて)

「決め切れていれば、もう一つ僕たちの流れが来ていたと思います。僕の得点だけじゃなくて、スリーも含めて、こういう試合でチームを勝ち切らせるには、ああいうショットが大事になってくる。
ドッグファイトになってくると、チーム力はもちろんですけど、時には個の力も必要だと思います」

タイトルへの強い思い
(タイトルをかけた戦いについて)

「本当に欲しかったです。僕が三河に来てから、まだ一度もタイトルを取れていなくて。天皇杯も、ここ最近はメインのトーナメントに出られていなかった。
僕より長くいるダバンテ(・ガードナー)や長野(誠史)さんは、僕以上に欲しかったと思います。そういう中で勝ち切らせるのは、本当に簡単なことじゃない。
でも、こういう機会を楽しみながらプレーできたからこそ、次は結果を出しにいきたいです」

チームの厚みと今後へ
(チームの厚みについて)

「ダバンテだけに執着せず、いろんな角度から攻められるのが僕たちの強みです。そこが出てくれば、リーグでも面白くなってくる。
こんな戦いをしておきながら『CSに行けませんでした』にはしたくないので、また気合を入れて頑張ります」

自身の役割と成長
(自身の役割について)

「ディフェンスもオフェンスも両方やるのが僕のスタイル。体も変わってきて、その強度を維持できているのは、自信にしていいと思います。ただ、僕一人の力ではなくて、周りが引き上げてくれている結果だと思っているので。チームを引き上げながら、これからも頑張りたいです」

西田優大の言葉が示していたのは、勝敗を分けた「細部」への明確な意識だった。試合の流れ、終盤の選択、決め切る力。その一つひとつを冷静に振り返りながら、悔しさの中でも次に向けた課題をはっきりと見据えている。
タイトルには届かなかったが、一発勝負の天皇杯だからこそ浮き彫りになったものがある。この経験を糧に、西田は次のステージへ進もうとしている。

リッチマンHCは、
西田に対して天皇杯を通してこう語った。

「西田選手は本当に素晴らしい選手です。
今日の出場時間はかなり長くなりましたが、常に相手のエースを守り、ハンドラーとしても素晴らしい。まだまだ向上し続けています。
だからこそ、彼がどれほど今日勝ちたかったかもよく分かっています。我々は必ずチャンピオンになれると信じていますし、今はそのプロセスです。
アルバルクさんも去年同じ経験をして今がある。西田選手は我々の非常に大きなピースですし、彼はもっと2段階、3段階上のレベルに行ける。私が彼をプッシュして引き上げていこうと思います」

敗れた試合のあと、リッチマンHCの言葉は一貫していた。結果ではなく、その過程と、コート上で示した価値への評価。
チームを背負い、相手のエースと向き合い続けた西田優大。その現在地と、さらに上を見据える視線について、Jbasketは本人に聞いた。

J:自身の強力な存在感や貢献度の高まりについて

西田優大
「アルバルクさんに関しては、僕のペイント内への侵入を、あえてある程度は許してくれていたという部分も(戦略的に)あったと思います。
あとは、年末のゲームでもそうでしたけど、そこで最後にもう一段、より決め切っていけるかどうかだと思うので。やっぱりそこの『強力さ』を増すとなると、本当に、そこ(フィニッシュの精度)を磨いていくしかないのかなと思っています。
強いて言うなら、ペイント内でのシュートだけじゃなく、スリー(ポイント)もそう。もう本当に、その『決め切る力』をどんどん磨いていければ、僕に対しての『グラビティ(重力)』も強くなる。そうなれば、そこからのキックアウトもうまくいくと思っています。
なので、今回の負けに関しても、全部が全部うまくいかなくて負けた、なんてことは全く思っていません。必ず次に繋がると信じています」

J:ディフェンスでも相手を止める強度を持ってプレーしていました

西田優大
「天皇杯に関しては、(オン・ザ・コートの)レギュレーションもリーグ戦とは違う中で、より日本人選手の活躍が、リーグ戦以上に必要になってくる大会だったのかなと思っています。その中で、自分として一つ、ちゃんと役割を果たせたというのは良かったと思います。
ただ、今日の試合に関して言えば、相手のフォスター選手に2本スリー(ポイントシュート)を決められてしまいました。でも、あれは僕も(シュートチェックで)ボールに触っていたくらいだったので、決められて『本当に、マジでいいシュートだったな』と僕自身も思いましたし、そんな興奮も楽しみながら、この決勝という大舞台でプレーすることができました。
手応えに関しては僕だけじゃないですし、今日のチームとしての戦い方も悪くなかったと思っています。もう本当に、細かいディテールを再確認しながら、次に進めていきたいなと思います」

西田優大は、敗戦の中に確かな手応えと成長の兆しを見出している。
決め切る力、細部へのこだわり、そしてチームを引き上げる存在感。天皇杯で得た経験は、リーグ後半戦に向けた確かな指針となる。この悔しさは、次の勝利へと必ず繋がっていく。

 


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Jbasketライター

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