男子日本代表

【男子日本代表】西田優大の積み重ねる努力、揺るがぬ芯 “できないから磨く”西田の示す日本代表の未来/「緩急がないから、ワークアウトとスキルを磨いている」J basketAND1

【男子日本代表】西田優大の積み重ねる努力、揺るがぬ芯 “できないから磨く”西田の示す日本代表の未来/「緩急がないから、ワークアウトとスキルを磨いている」JbasketAND1

男子日本代表は、ワールドカップ2027アジア予選 Window1初戦でチャイニーズ・タイペイに快勝し、難しいアウェイ戦も勝利して2連勝を掴んだ。絶対に負けられない試合という言葉を肝に銘じたこの予選に挑んだ西田優大。神戸で始まったホーム初戦ではディフェンスで魅せ、アウェイではタイペイのホーム独特の空気で走られるところを、西田のスリーポイントから日本に流れを引き寄せ、ペイントアタックでも果敢に攻めて、最後まで40分間チームで戦い73-80で日本勝利、大事な1次予選の2連勝を手にした。

日本vsタイペイアウェイ戦
#19 西田優大 28分出場 18得点(3P:3/7)7REB, 2AST,1STL,1BLK

JPN#boxscore

「緩急がないから磨く」西田優大が強く大きくなる理由

「緩急がないから、ワークアウトとスキルを磨いている」この一言に、西田優大という選手の“強さの源”が詰まっている

タイペイ戦後にインタビューに応えた西田優大。淡々と、しかし揺るぎない芯を感じさせる言葉を口にした。「緩急ね、やっぱりめちゃくちゃ僕の能力あるわけじゃないし、だからこそ…」そこに卑屈さは一切ない。自分を冷静に見つめ、成長の余白を正確に捉えている選手特有の“強さ”があった。

緩急がないから、ワークアウトとスキルを磨いている

その一言は、どこか謙虚で控えめに聞こえる。だが同時に、西田優大のバスケットへの姿勢と哲学を感じる。

緩急は才能だけで手に入るものでもない。身体能力が突出している選手なら、スピードや高さで一気に解決できる場面も多い。しかし西田はそこに頼らない。常に、自分の現在地点を正確に把握し、必要な課題を克服して、積み重ねることでプレーの幅を自分のものにしていく。試合後に聞いた言葉には、日々の積み重ね成長し続けることへの信頼がにじむ。

 

“無いもの”から目をそらさず、“あるもの”を過信しない。そして、持っていない部分を鍛える努力を怠らない。こうしたスタンスこそが、西田を強く、大きくしていく。

西田のペイントアタックには一瞬の間がある。

見据えるのはゴール、タイペイ戦で見せた西田流の縦に伸びる緩急の効いたペイントアタック。そして武器である外角からの攻撃力、1本目を決めて迷わず打ち続けたスリーポイントがある。だからこそ、守り辛さ、ズレを作ることが出来るスキル、これが西田流だ。

3Qに同点に追いつかれた日本代表の最後の時間帯は、富樫がポイントガードとして引き続き入る。西田のドライブからペイントアタックに加えて、ボールプッシュと、4Qでは富樫とコンボガードとして互いにコントロールし合い、ペイントを切り裂いて最大12点差までリードして日本のオフェンスを支え勝利に導いた。

試合で結果をだす裏側には、西田の淡々と積み重ねてきた“緩急を生むための練習”がある。その努力の断片が試合で一つ一つ形となり、代表での存在感へとつながっていく。

西田優大 タイペイ試合後コメント🎙️

J:今日はペイントアタックへの縦への緩急、アタックする時のタイミングで感じました。そして、スリーポイントのバランスも素晴らしいと思いました

西田「緩急ね、やっぱりめちゃくちゃ僕の能力あるわけじゃないし、なんかね、馬場さんみたいにドライブしてバーンってダンクできれば1番いいですけど、それができない為の、このワークアウトだったり、スキルだったりするんで。はい、それがうまく出せたし、シュートは1本目が入ったんで、積極的に打とうと思ってました」。

4Q、富樫選手とお互いコントロールしながらバランスくコンボガードとしてプレイする場面、一緒にプレーして

西田「ほんとうに僕が乗ってる時はやらせてくれるしね、そうじゃない時はしっかり勇樹さん(富樫)ゲームを締めてくれるし。僕としてはアジアカップの時からやりやすいポイントガードだな感じてたんで、この場でこうやって一緒にプレーできてほんとに楽しかったです」。

 

ペイントから富樫へキックアウトする西田
そのパスからスリーポイントを沈める富樫

西田優大は確実に強くなり続ける。控えめな一言の裏にある、課題に対して向き合う、その圧倒的な積み重ねが、結果につながることを見せていく。

その姿勢こそが、彼の未来を大きく切り開いていく。

Jbasket AND1でさらに深掘り
西田優大―磨き続けた武器が覚醒。
日本代表で示した“コンボガード”としての成長の軌跡

タイペイ戦で光ったのは、西田優大とコンボガードとしての呼吸だった。富樫勇樹との“コンボガード”が生んだ、試合を締める安定感

4Qの時間帯、日本代表のオフェンスに一段と安定感が生まれた。

その理由の一つが、富樫勇樹と西田優大が並ぶ“二人ガード”の布陣だ。富樫の鋭い得点感覚と、ゲームの流れを読む能力。そして西田の、状況判断とペイントアタック。

タイプの異なる二人が同時にボールを扱えることで、オフェンスは“どこからでも仕掛けられる状態”になる。

続きはAND1にて
今月は安藤、齋藤、富樫のポイントガード、馬場&原のディフェンスなどを紐解いていきます!

 

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Jbasketライター

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