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【ワールドカップアジア予選を通して】渡邊雄太が当たり前のように代表にいる凄さ

【ワールドカップアジア予選を通して】渡邊雄太が当たり前のように代表にいる凄さ

ワールドカップアジア予選Window2が終わって、Bリーグでもバイウィークが終わり、シーズン終盤に向けて再開した。

渡邊雄太は大阪との2連戦で攻守に存在感を示した。
GAME1では30分出場で21得点9リバウンド2アシスト2スティール3ブロック。続くGAME2でも30分出場し、11得点7リバウンド4アシスト4スティール2ブロックを記録。

2025-26シーズンはここまで平均12.9得点、4.7リバウンド、1.9アシスト。3ポイント成功率33.7%、FG成功率43.0%。
得点だけではない。ディフェンス、リバウンド、インテンシティ。渡邊雄太がコートに立つ意味は、数字以上に大きい。

FIBAワールドカップ2027アジア地区予選Window2。男子日本代表は沖縄サントリーアリーナで中国、韓国と対戦した。
2月26日の中国戦では80-87で敗戦。
しかし3月1日の韓国戦では78-72で勝利し、1次ラウンドグループBを3勝1敗として首位をキープした。

この2試合でも、コートに立ち続けていたのが渡邊雄太だった。中国戦では32分出場し13得点6リバウンドを記録。韓国戦でも36分出場し、15得点6リバウンドを記録し、終盤に3ポイントで流れを引き寄せ、日本の逆転勝利に大きく関わった。
気がつけば、そこには渡邊雄太がいる。だが、その当たり前は決して簡単なことではない。

NBAという世界最高峰のリーグで挑戦をしながら、日本代表の活動に参加し続けてきた。
コンディション、移動、短い準備期間、そして国を背負う重圧。それでも渡邊雄太は、いつも当たり前のように日本代表のコートに立ち続けている。その凄さを、改めて考えたい。

当たり前のように日本代表の試合に出続ける渡邊雄太。日本代表のコートに立つ姿は、今ではどこか当たり前の光景になっている。
気がつけば、そこにはいつも渡邊雄太がいる。だが、その当たり前は決して簡単なことではない。
以前から、NBAという世界最高峰のリーグで戦いながら、日本代表の活動に参加し続けてきた。コンディション、移動、短い準備期間、そして国を背負う重圧。
それらすべてを背負いながら、毎回コートに立ち、日本代表の強度を示し続けている。

特別な1試合を見せることはできる選手はいるが、何年にもわたって、当たり前のように代表に立ち続ける選手は多くない。渡邊雄太の凄さは、まさにそこにあるのではないだろうか。

Window2前日にJbasketは渡邊雄太に聞いた。

J:短期間の中で新たにチームを作り上げる際、渡邊選手は何を積み上げ、何を捨てるといった判断をされているのでしょうか。現在の取り組みについて教えてください。

渡邊雄太
「取り組んでいることで言うと、コーチ陣が変わっているので、オフェンスのシステムだったり、やり方みたいなものは、ほぼ全て変わってくる部分はあります。
なので(積み上げる・捨てるといった)質問に答えるのは、ちょっと難しい部分もあるんですけど。
ただ、僕もいろんなところでプレーしてきて、今回提示されているものも、決して初めて見るものではないですし、それは他の選手も一緒です。その中での対応は、すぐにできるんじゃないかなと思っています。
『何を切り捨てていくか』については、おそらくコーチ陣が『これは合う、これは合わない』と判断してくれる部分だと思います。
とりあえず僕たちは、この短い練習期間の中で、まずコーチ陣から求められていることを、しっかりコート上で体現して、その上で選手間でもコミュニケーションを取りながらやっていければな、と考えています」

J:日本の新しいビッグマンのラインナップも楽しみですが、ワクワクするポイントを教えてください。

渡邊雄太
「よりポジションレスに、人とボールを動かしながらやる、というのは練習でも強調していました。それはトムさんの時からもそうではあったんですけど、そこをより重点的に、メインでやっていました。
ビッグマンがリバウンドを取って、そのままボールを運んできてオフェンスに入る場面もあるでしょうし、逆にガードがダンカースポット(ゴール付近のエリア)に入っていることもある。
そういったポジションレスな形は、最近のNBAでも主流になっていますし、自分たちにもフィットしていくんじゃないかなと、やっていくうちに感じています。」

短期間でチームを作るという代表特有の難しさと、その中で求められる適応力だ。
システムが変わっても、プレーの原理は大きく変わらない。だからこそ選手たちは、コーチ陣の求めるものを理解し、コートで体現しながらチームを形にしていく。

ポジションレスで人とボールが動くバスケット。ビッグマンがボールを運び、ガードがゴール下に入る。そんな柔軟なスタイルは、今の日本代表が目指す新しい形でもある。

そして、その中心にはいつも渡邊雄太がいる。変化するチームの中でも、当たり前のようにコートに立ち続ける存在がいること。それこそが、日本代表にとって大きな支えになっている。

渡邊雄太が当たり前のように代表にいる意味

1試合だけ気持ちを見せる選手はいても、長い時間をかけて何度も代表に立ち続けることは簡単なことではない。
代表はクラブチームと違い、準備期間も短い。戦術理解、コンディション調整、時差、移動、役割の変化。毎回同じ条件ではない中で、それでも戦力として期待され、その期待に応え続ける。そこにまず大きな価値がある。
渡邊雄太は、呼ばれた時に毎回きちんと日本代表の強度を持ち込める選手であり続けている。そこが凄い。

来るだけではない、
責任を引き受けてきた。

本当にすごいのは、来た上で責任の大きい役割を背負うことだ。どんな場面でもエースとして見られる。オフェンスでは、大事な場面での得点、ディフェンスでは、常に対応していきながら、ガードからインサイドまでの守備の基準を求められる。日本のボールと人の動きが停滞したときには、空気を変えることを期待される。若い選手が多い時には、背中で示すことまで求められる。
つまり渡邊は、出場している選手ではなく、背負うこと込みで出ている選手だということに気づく。
これは、ただコンディションがいいから出られるという話ではない。毎回、その試合の重さを引き受ける気持ちがなければできない。

当たり前に見せてしまう凄さ

本当に凄い選手ほど、それを周囲に当たり前と思わせる。渡邊雄太もまさにそうで、ファンからすると「今回もいる」「今回も出る」
という光景が自然になっている。高さがあって、速い動きができて、相手に常に対応していく。しかし本来、それは決して簡単なことではない。
トップレベルで戦う選手ほど、自分のキャリア、身体、所属チーム、コンディションなどあらゆるものとのバランスを考えなければいけない。それでも日本代表に来て、高い強度でプレーするのが渡邊雄太だ。

その積み重ねがあるからこそ、いつの間にかそれが当たり前に見えている。

つまり、当たり前に見えるのは、簡単だからではない。本人がそれを当たり前の基準まで引き上げてしまったからだ。
そこに渡邊雄太の強みと凄みがある。

日本代表の基準を作る存在

渡邊雄太の価値は個人能力だけではない。
彼がいることで、チーム全体の基準が上がる。ディフェンスをどこまでやるのか。
ルーズボールにどこまで飛び込むのか。
1本のシュート、1回のローテーション、1回の戻りをどこまで徹底するのか。
渡邊がコートに立つと、それが言葉ではなくプレーで示される。
だから周囲も、その強度を代表の当たり前として受け取るようになる。これは得点やスタッツだけでは測れない価値だ。
渡邊雄太は、日本代表のスタンダードそのものを体現している存在なのだと思う。

韓国戦をなんとか勝利して責任を果たした渡邊雄太にJbasketは聞いた。

自身もプレッシャーのかかった韓国戦。渡邊雄太は、新体制での初勝利と桶谷HCへの想いについてこう語った。

「この時期にHCが変わって、すごくプレッシャーがあった中で、僕らを勝たせてくれたことに感謝しています。これからのたくさんの勝利の中の1勝と位置付けています」と優しい表情で語った。

 

J:今日の勝利、、良かったです

J:自身の3ポイントで渾身のファンへ鼓舞するシーンは日本の勝利を手繰り寄せ、ファンと日本が一体となりました、気持ちはどうでしたか

J:そのファンへメッセージを

答え、スペシャル動画はJbasket AND1にて公開中

さらに、渡邊雄太は現在のチームについて、手応えと同時に課題もあると語った。

渡邊雄太
「ディフェンスで簡単なミスがありましたし、オフェンスが重い時に何をしたらいいんだと迷う時間がまだ正直あります。そういう時間を減らしていけば、中国戦の前半のような良いバスケットが40分間通してできるはず。世界を相手に戦うなら、もっと突き詰めなければいけません。」

また、新体制のディフェンスについても次のように話す。

渡邊雄太
「吉本コーチはNBAのスタンダードを知る方なので、引き出しをたくさん持っています。僕らがどれだけ対応できるかが大事ですが、今日は試合を通してカバレッジを変えながら、ある程度対応できたと思います。」

馬場雄大との連携についても信頼を語った。

渡邊雄太
「練習からカッティングの後の、さらなるカッティングを継続してきました。特に雄大のバックドアからの合わせは大きな武器。彼が走ってくれるという信頼感があるから、僕らも安心してパスを出せます。」

さらにガード陣についても厚い信頼を示した。

渡邊雄太
「大事な時間帯はポイントガードがボールを持つ時間が長くなります。勇樹、誓哉さん、拓実と誰が持っても信頼しています。こうしてクラッチタイムに今日は拓実が決めてくれたのは、日本にとって本当に大きいです。」

 

Jbasket視点
渡邊雄太の凄さは、派手なプレーだけではない。日本代表に来ることを特別なことにせず、背負うことを避けず、毎回高い基準を示し続けること。

その積み重ねがあるからこそ、我々はいつしかそれを当たり前のように見ている。だが本当は、その当たり前こそが最も特別なことなのだ。
世界最高峰の舞台で戦う選手が、
国を背負う責任を引き受け、
何度も日本代表のユニフォームを着てコートに立つ。その積み重ねが、日本代表の基準を作ってきた。
渡邊雄太は、日本代表の歴史の中で、当たり前の強度を作った選手なのかもしれない。
だからこそ、渡邊雄太がコートに立つ姿は、
これからも日本代表の大きな意味を持ち続ける。

また、Jbasket的にWindow2での印象的なシーンもあった。それはJbasketインタビューでも聞いたシーン。

「4Qの皆さんの声援に鳥肌が立ちました」
「僕にとっては特別な場所」

拮抗した4Q、最大6点ビハインド。2ポイント、そして3ポイントを沈めて流れを変えた。渡邊雄太は吠えた🔥沖縄の大声援とともに。勝利を、ファンと一体となって掴み取った象徴的なシーンとなった。

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Jbasketライター

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