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【Bリーグ】ミスター広島 朝山正悟キャプテン今シーズンでラストシーズン “伝説を見逃さない” 「ここが終わりじゃない」/Jbasketインタビュー

【Bリーグ】ミスター広島 朝山正悟キャプテン今シーズンでラストシーズン “伝説を見逃さない” 「ここが終わりじゃない」/Jbasketインタビュー

Bリーグ西地区広島ドラゴンフライズを牽引してきたミスター広島ドラゴンフライズの朝山正悟が今シーズン限りで引退する事を発表した。そこでJbasketは朝山正悟の思いを聞く事が出来た。
Bリーグ発足時には、B2からスタートと驚きの始まりだった広島で、そこから這い上がり、2017-18シーズンではBリーグ初の選手兼任で急遽ヘッドコーチを務めた事もあった。この時期は睡眠時間なく過ごしていたという。
広島ドラゴンフライズを常にプレー面でも得点で支えて、コート内外でもチームや選手達、そしてファン達にエナジーを与え続けてきた朝山正悟。昨シーズンはチーム初のCS出場を果たし、今シーズンはアシスタントコーチ兼選手という契約を結んだいたが開幕前に2023-24シーズンで引退を発表した。

 

 

朝山正悟 Jbasketインタビュー

J:今シーズン引退を発表した気持ちを

「そうですね。競技人生20年の中で、今シーズンしっかりやり切ってという事になると思うんですけど、自分としてもどこかてー区切りをつけないといけないなという思いと、長くずっとやらせてもらって人の繋がりや思いというのが自分のモチベーションになってずっと続けれてこれたんですけど、心と身体が一致して続けて来れてたと思います。今回は自分が続けて行くのが少し難しいかなと思う状況と、次に自分が進んでいきたいという思いなどが自分の中で芽生えて、これがラストのシーズンにしようと決断させてもらいました」

 

J:20年間ずっとやってきましたね

「そうですね。早稲田大出て20年ずっとやってきましたね。6チームですね、日立、OSG、北海道、アイシン、三菱、広島。当然今シーズンあるんですけど、なんかやり切ったという思いもあります。よくここまでやれたなと、それは本当に自分の能力や力はこの世界入ってきた時は、1番同世代でなかったと思うんです。でも、ここまでやれたのは、人との出会い、ここに関しては誰よりも運があった、沢山の人に支えられたし助けてもらいました。それで長くやれたのかなと思います。当然丈夫な身体に産んでもらった親にも感謝ですね」

 

J:ほとんどのバスケットファンが知らないと思う、高校ではセンターやっていて大学からシューターに転向しましたよね

「シューターとしてもここまでやるとは想像してなかったです。バスケットがこんなに盛り上がってくる事もそうですし、企業主体のバスケット時代からバスケットが2分されたJBL・NBLとbjリーグからBリーグが出来るという激動のバスケット界を生き抜いてきたと思うんです。だからこそ経験出来たものもありますし、その中でそこをこれだけ長くやれるっていうのは想像すらしなかったですね」

 

J:家族や周りの声はどうでしたか

「お疲れ様というのが第一声でした。家族には迷惑をかけながらでも、自分のことを最大限サポートしてくれながらやってきてくれたので本当に感謝でしかないです。
スポーツ選手なら誰もが思うと思うんですけど、自分の子供が生まれた時に子供の記憶に残る所までプレーヤーでいたいと思う人が多いんですね。僕はそういった意味では遥かに通り越してるというか、息子は自分が活躍してた頃から落ちてくる頃、そういった今の姿を含めて全てを曝け出して見せることが出来ました。これは子ども達にとってメッセージになっているかなと思ってます。長くやってきた1つの道標になっているのかなと思ってます」

 

J:広島にきて色んな事がありました、そして今シーズンラストイヤーに向けて

「自分の中では集大成として最高の景色で、最高の笑顔で終れるようにやっていきたいと思ってます。自分のやるべき事、やれる事を全力で全うしていきたい。ラストシーズンと思ってやるので、本当に1日1日というのが、かけがのないものに感じてます。それでも今までと変わってないんですけど、どこか気持ちが整理ついている部分があります。一日一日を、毎日を噛み締めながら仲間と色んなことを共感しながら、最後までやりきりたいと思ってます」

 

J:ここからあと60試合カウントダウンですね

「まずは怪我なくやりきりたいと思ってます。このタイミングになったのは、シーズン通して対戦相手もそうですし、応援して下さった方とも挨拶しながら、時間を共有してやっていけたらと思ってこの時期に発表させてもらいました。広島の皆さんにも最後の自分の姿を見てもらいたいです。これから前に進んでいきます」

 

J:先日の天皇杯は30分も出場してました、常に準備をしてきたからだと想います。準備という事について教えて下さい

「そこはもうずっと僕がやり続けてきたとこはですね。何も変わらないと思います。どんな状況でも、1分、5分、30分でも選手としてコートに立つ以上はその準備をしっかりとやっていきたいと思ってきましたし、気持ちの面でも何一つ変わる事なく今シーズンやっていく事だと思っています」

 

 

ミスターバスケットボール佐古賢一との出会い

アイシンシーホース(シーホース三河)でも現役で2年間、佐古賢一(シーホース三河シニアプロデューサー)の最後を一緒にプレーしている。引退した後も良好な関係を培いその後二人は広島でHCとプレーヤーという関係になった。
朝山正悟は広島来たキッカケは佐古賢一だと話した。「佐古さんに声をかけられてこの人の元でバスケットをしてみたいと思って来させてもらいました」と話し、Bリーグ開幕する時に広島はB2からスタートとなり、佐古賢一に「お前のバスケット人生だ、これを背負う事はしなくていい。まだやれるなら自分自身でやりたい選択をして構わない」と伝えられた。広島にきてくれた事に感謝して朝山正悟に伝えた言葉だった。でも朝山正悟はその話を聞いてすぐに「1年でB1に上がりましょう。みんなを見返してやりましょう」と伝えてリスタートを切った。
それは今でもその熱い感情を覚えているそうだ。その年の最後B1昇格をかけた島根戦で敗退その後の横浜BCとの入替戦も敗退した。そこからエースとして広島のB1昇格に大きく貢献した。
佐古賢一から一番学んだ事は、”素でいい”という事。生き方に大きな影響を与えてくれた人で、嘘がない、人を大事にする、やりたい事をやる。沢山の事を学ばせてもらったと言う。

 

大野篤史HC(三遠)からもXでメッセージを送った(広島で共に戦った同士の言葉)

 

またバスケット界を盛り上げようの一環で広島のイベント時に、トークセッションを大野篤史(当時千葉HC)、朝山正悟(広島)、Jbasket橋本編集長で行った。

 

ラストイヤーとなる開幕戦は、10月7日にFE名古屋との戦いになる。今シーズンラストはキャプテンとしても朝山正悟を注目していきたい。

 

朝山正悟キャリア

・横浜市立西谷中学校
・世田谷学園高校
・早稲田大学
関東大学1部へ導き、インカレ3位、得点王と優秀選手の二冠

・日立サンロッカーズ 2004-2005 (現在サンロッカーズ渋谷)
・OSGフェニックス2005-2008 (現在三遠ネオフェニックス)

2005-2006スーパーリーグで準優勝する。そして、2006ワールドカップ日本代表候補に招集される。2007-2008オールスターはMVPに輝く。

・レラカムイ北海道 2008-2009 (現レバンガ北海道)
日本代表候補戦術

・アイシンシーホース 2009-2013 (現シーホース三河)
キャプテン歴任。リーグ優勝に貢献。リーグ優勝1回。そして天皇杯は2回エースとして2回優勝に大きく貢献した。

・三菱電機ダイヤモンドドルフィンズ2013-2015(名古屋ダイヤモンドドルフィンズ)
現在シャンソンの鵜澤潤HCと共に活躍。

・広島ドラゴンフライズ 2015-現在
当時HC佐古賢一氏に導かれ広島に移籍する。Bリーグ誕生時にはB1のライセンスが下りずにB2スタート余儀なくされた。その次のシーズンには朝山選手がHCを兼任。エースとしてB1昇格に貢献。ミスター広島と言われる。

 

 

 

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Jbasketライター

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