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【Bリーグ】NBAウィザーズACから三河2年目ライアン・リッチマンHCの「チームで大切にしている“Next Man Up”メンタリティ」

【Bリーグ】NBAウィザーズACから三河2年目ライアン・リッチマンHCの「チームで大切にしている“Next Man Up”メンタリティ」

“Next Man Up”メンタリティ
次の選手が代わりを果たすという精神を持ってチームが挑戦すること。今いるメンバーで勝ち上がっていき、スターターやバックアップ、セカンドユニットとも言われるベンチにいる選手合わせた全員で戦う精神で三河は今シーズン戦っている。

リッチマンHCは2013年にNBAウィザーズのアシスタントビデオコーディネーター、2016-18の3年間アシスタントコーチをして、2019から傘下Gリーグのキャピタルシティゴーゴーでヘッドコーチを務めた。現在ロサンゼルス・レイカーズで活躍する八村塁もウィザーズ時代に指導してきた経験も持つ。2020から再びウィザーズのアシスタントコーチに3シーズン就任した後、2023シーズンから三河のヘッドコーチに就任して今シーズンで2年目に突入した。第5節を終えて6勝3敗で、現在A東京、三遠に次いで中地区3位につけている。

昨シーズンから指揮を執るリッチマンHCは、昨年の就任会見で三河からオファーをもらった時に「光栄」だとコメントした。実はNBAでの契約はまだ1年残っていたそうだが、三河からのオファーに日本のBリーグにチャレンジしてみたいと気持ちが動いたという。そのリッチマンHCは、フロント、チームスタッフ、選手たちへどんな想いを持って戦っているのか、愛知ダービーの名古屋ダイヤモンド戦後に聞く事ができた。

試合後Jbasketインタビュー

「ネクストマンアップメンタリティという言葉を凄く大事にしています。Game1は久保田選手が出場できなかった。誰かが欠場した時に、必ず誰かがステップアップをしてパフォーマンスを出すということを考えてやっています。
今日は公陽(西田公陽)選手がそういう形でプレーができたと思います。ただチームのみんなに、ハードに誰が練習でやっているか聞いたら、みんな公陽の名前が上げています。あの若さでプロ意識というものを考えた時に、非常に高いプロ意識をもって落ち着き、冷静に安定してプレーできる選手なので、いいパフォーマンスを出しても特に驚きはないです。
NBAでプロ意識のレベルでいったら、コーリー・キスパート(ウィザーズ)選手と比べてもいいと思っています。なので自分たちが期待することができる選手でもありますし、将来性を考えた時にも非常にいい選手だと思ってます」。

J:メンバー交代にチーム全員で戦う姿勢が感じられます。選手にどんな話をしたり、想いを持っていますか

「オフェンスもディフェンスも選手たちは生産性があるプレーをしていると思ってます。プレータイムについては各選手と細かくは話していませんが、チームのことは理解していますし、ジェイク、アヴィ、講祐、亮伍もベンチから出てきて本当にいいパフォーマンスを出してくれている。自分がコーチとして望んでいることは、ベンチ層が薄いよりも厚く、プレータイムをシェアすることを考えるのがいいと思っているので、今はみんながいいパフォーマンスを出してくれていると思っています」。

J;昨シーズンから前に進んでいると感じます。完成度や今シーズン目指しているものを教えてください

「常に自分達は練習やビデオセッションや試合を通してよくなっていくことを考えています。その中で、昨シーズンからの積み上げを凄く大切にしています。それがあるけらこそ、おっしゃって頂いたように前に進んでいると思っています。ただ、新加入した選手でローテーションの中に入っている須田選手もチームの中でどんなプレーをしたらいいか、どういうパフォーマンスを出せばいいのかを感じてプレーしているところで、チームも須田選手をどう活かしてプレーするかを感じているところです。今はそういことでよくなり始めていると思います。経験がそういう成長を助けてくれるものだと思っているので、自分達の成長に繋がっていると思っています。
そして、フロントのマネージメントの方々がいい選手を集めてくれています。チームスタッフは去年から継続している方、新しく入ってきた方でいいものを作り上げていけると、コーチングスタッフも、水野さん(昨シーズンまで群馬HC) が加入したこと、アシスタントコーチの水野さんはヘッドコーチとしての経験がある。ダン・タシュニーさんはNBA・Gリーグでもコーチしていて、そういう方々が自分の周りにおけることはとても恵まれていると感じています」。

リッチマンHCが掲げるバスケットは、ディフェンスはハードワークを加速させていくこと。オフェンスはスペースをしっかり取り、できるだけ速く攻める決断を速くして、確率の高いシュートを狙っていくこと。日本のバスケットが目指すスタイルをリッチマンHCは掲げて遂行している。今、Bリーグで外国籍ヘッドコーチが増えている。そして目指すレベルもどんどん高くなっている中で、今シーズン競争が激しい中地区で三河、愛知ダービーがファンブースターを熱くさせてくれる。そんなカードがここから目白押しになっているので楽しみでしかない。

 

ライアン・リッチマンHCキャリア

1989年6月16日生まれ 35歳
アメリカ・コネティカット州出身
メリーランド大学
NBA ワシントン・ウィザーズ
アシスタントコーチ
当時は八村と共に戦う。

2013-2016 ワシントン・ウィザーズ アシスタントビデオコーディネーター
2016-2018 ワシントン・ウィザーズ アシスタントコーチ(育成担当)
2018-2019 ワシントン・ウィザーズ アシスタントコーチ(戦術・分析担当)
2019-2020 キャピタル シティ ゴーゴー(NBAGリーグ)ヘッドコーチ
2020-2023 ワシントン・ウィザーズ アシスタントコーチ(HC代行を含む)
2023- シーホース三河ヘッドコーチ

 

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Jbasketライター

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