日本バスケットの未来の為に早急にJBAの今後の対策と取り組みは急務
日本のスーパースターでNBA(レイカーズ所属)の八村塁は11月13日に日本代表の河村勇輝が所属するグリズリーズとの試合後の記者会見でJBAの男子日本代表活動の在り方と、男子日本代表のコーチに対して苦言を呈した。それに対して、急遽JBAは11月20日に渡邊信治事務総長の会見を行った。アジアカップwindow2モンゴル戦の前日公開練習が行われる日環アリーナにて囲み取材に対応した。
八村の苦言について、JBAは『ミスコミュニケーションがあった』として、八村塁のことばを重く受け止めるとコメントした。ホーバスHCは変わらず続投することに変更がない方針を示した。いくつかの八村塁の苦言で1番は、なぜ“ミスコミニケーション”が起きたのか。
現在、八村塁のSNSは一般人の発言を自身の投稿になるようにリポストまでした。
八村塁は、学生のころから苦しい男子日本代表を引っ張ってきた。八村がNBAに行く前から、そしてNBAへ渡った後も取材してきたが、八村の陽気で真っ直ぐな性格、あの若さで日本のことを常に考えている素晴らしい人格者だということを、以前男子日本代表アシスタントコーチをしていた佐古賢一氏からも当時から幾度も聞いてきた。その八村塁がここまでして心の中を吐露することは過去ない。その意図が必ずあるはずだ。
今回、JBAに聞きたかったのは、どこからボタンの掛け違えが起こり、それが“ミスコミニケーション”となったのか。
その原因を解決するために、今後の対応はどのような方針なのか、囲み取材となる限られた時間から聞いた。
Jbasketインタビュー
J:JBAの中でワッサーマンとやり取りしていている責任者は誰でその責任はどこにあるのですか
渡邊信治事務総長
「それもですね、誰か1人が責任者になってるというわけではないんです」。
J:具体的にやりとりしている人は誰になるのですか
渡邊信治事務総長
「それは扱うマターによって違ってるということで。なので当然、強化ですと今までだと東野技術委員長が話をしてましたし、今回は私も直接話してますし、あとは八村選手の代表での肖像権の話だとまた別の違う人が話をしています」。
J:そうなるとワッサーマンにJBAから色んな話や契約をするときに、JBAではどこにも責任の所在もないという事なのでしょうか
渡邊信治事務総長
「確かに今までは分かりづらかったので、今後は例えば、私なり、もしくは多くの問題もありますので、そこにバスケットの経験とか知識もある人間が就かないといけないなという風に考えてます」。
この、ひとつの質問から聞いた現状、現在のJBAの組織では役割か統括されていない事がわかった。
今後、河村勇輝、富永啓生も所属しているNBAだけではなく、海外リーグ、海外での大学生に対してもしっかりと、ひとつひとつ対応できる陣営を作ることが早急に求められる。
八村塁はその後もJBAに対して厳しい発言をした。・JBAは金目当てに感じる・コーチ人事の際の本人とのやりとりなど。かなり深い不信感が伝わる。
渡邊信治事務総長 会見全コメント
「しっかりと代表活動ができるようにするということがJBAの1つの大きな目的というところで、このような機会を設けさせていただきました。 まず一部報道にもあったと思うんですけども、八村選手の発言を受けて我々としては、会見で当然内容は確認していますけども、当然八村選手とは今までもコミュニケーションは取れてます。
代表に関して日本がどうやったら強くなるんだというような話もしてまいりました。
そういった内容と今まで違いがあるのかとか、今後八村選手を含め、我々としてもコンタクト、コミュニケーション取っていきたいというところで、引き続き、代理人とそういった話をさせてもらいたいというような話をしました。八村選手は日本のバスケットボール界にとって本当に重要で本当に大切な選手です。 そういった選手のこういった発言ですので、我々も非常に重く受け止めております。
それに関して、その意図を取り違えての対応しても仕方がないという風に思ったので時間を取らせていただいたというところです。
八村選手のコメントで、日本のバスケットを強くしたいということでやってきたけども、少し協会がお金の目的があるような気がするというような発言がありました。
こちらに関してもオリンピック前の代表戦、その前後を含めてコミュニケーション取らしていただいた中で、はっきり言うと、我々の中でもミスコミュニケーションがあったりとか、そういったところで彼に負担をかけてしまったというところがあると考えています。
1つは八村選手が出場するかしないかというところで、代表に合流する前にコンディショニングの調整が必要であるので、日本での代表戦には出場できないという話は我々も聞いておりましたし、それは承諾しておりました。
一方で現場は、コンディショニングということだったので、日本に来てから彼のコンディショニングについてもう1回話をして、もし可能だったら出ていただけるんじゃないかなと、希望的な観測だったんですけども、本人が来日して、コンディショニング優先だとなるまでにちょっと時間のロスがあった。
それを受けて時間がかかって、結果的には当日の発表になってしまったというような経緯です。 そういったところに我々としては本来だったらもっとちゃんとコミュニケーションを取るべきだと思ってますし、協会の内部として、そういった決定のプロセスが、そこに問題があったんではないかというのは思うところです。
一方で、ミスコミュニケーションの一部なのかもしれないですけど、例えばチケットの販売とか、そういったことに関して7月に代表戦があり、皆さん支えていただいて発売して、当然優先的に購入される方、それから一般で買われる方いると思うんですけど、発売してほぼ即日もしくは翌日には完売しているというところで、我々としては八村選手を何か商業目的のために引っ張ったというな意図はなかったんですけども、もしかしたらそういったところがしっかりと伝わっていなかったんじゃないかなというようなところのミスコミュニケーションはあったかなと思ってます。
日本代表を強化したい、強くしたいという彼の思いの中で、我々が聞いてやはり強化試合のあり方を今まで話をしてました。それはどういうことかというと、オリンピック、ワールドカップ、世界の強豪と試合をするというような時に、本当に強化になる対戦相手をとやるべきじゃないか。 しかし、これも色々と日本の地理的な問題とかもあって、なかなかうまくはいかない現状はあるんですけども、そういった際に、例えば海外でやるというような選択肢も含めてですね、その対戦相手をもっとしっかりと考えた方がいいんじゃないか、みたいな話も聞いたことがあります。ただ、我々としては代表の限られた期間の中で、当然ですけども目的としては、 日本で試合をすることによって普及、それから普段代表戦を見ることが少ない人たちに、代表戦を見てもらう、それからメディアを含めて取り上げていただいてバスケットの価値を上げたい。当然ですけども、我々の活動の原資になりますスポンサーさんに対して興行的に成功することも含めて、我々のそういった活動の原資をしっかりと稼がなくちゃいけないというような面もありまして、日本での試合は我々にとっても非常に大きな試合です。
彼の思いみたいなものは当然我々も聞いてますので、そういったところに関しても日本を強くしたいです。日本を強くしたいし、 日本のバスケットの将来のことを考えて八村選手もそういったことを考えてくれてるというところと、我々の協会活動もしっかりとしたコミュニケーションをもっと取らなくちゃいけなかったのかなと考えているというところです。
ヘッドコーチに関してですけど、我々としては2028年のロサンゼルスオリンピックに向けては、ホーバスHCでしっかりとオリンピックでの成績を残すことを目指して進んでいく。JBAは彼を最大限にバックアップしていく。今回任命するにあたって、彼の今までのコーチのとしての実績、それから女子の銀メダル、男子のヘッドコーチに就任してから実際パリオリンピックの出場権を獲得したという実績、河村選手をはじめ若手の選手の育成発掘、そういった様々な点で、彼が代表を強化に非常に秀でた点が多々あるので彼をヘッドコーチに最適だと我々は判断したというとこです。
選考に関しては強化の方針として、ロサンゼルスオリンピックの出場を果たすためにはこのアジアカップ、そしてワールドカップで成績を残さなくちゃいけないが、ワールドカップの出場に関してBリーグを中心とした、国内の選手を中心にその出場権を獲得しなければならない。そのためにはハードワークそれから組織的な強化、そういったものが重要である。彼が今まで蓄積してきたこの強化方針、実績を積み上げるところでその道を開いていくというところを考えています。
代表強化のセクションの中で、何名かの選考に関わる委員、部員が様々な議論を尽くした中で、ホーバスヘッドコーチに今後も2028年に向かってこの体制で一本化したものを理事会で承認しておりますので、これに関してはこの決定は変わることがないということでございます。
ホーバスHCは多くの選手たち、それからバスケットの関係者もリスペクトする世界的なレベルのコーチであるというのは間違いないことという風に思ってます」。とこれがほぼ全文になる。
今回のJBAの対応をみて八村の発言も報道されている。11月23日に改めて「プレーヤーファーストの精神が見られない。そういう方針の日本代表ではプレーしたくない。活動費が必要だと言っているが、その活動費がどこに使われているのか、僕からすれば、プレーヤーファーストではなく、自分たちの利益になることを先にやっている。日本代表のレベルを上げたいという気持ちでやってきた」と強い決意を持ってコメントしている。
ホーバスHCになって日本一丸となってやってきた男子日本バスケットに対して、ここでトーンダウンしてしまうのか、それともこういうマイナスなことをプラスに変えて世界の強豪国と同じレベルで戦えるところまで行けるのか、大切な時になる。ホーバスHCの下で日本代表を引っ張って世界で活躍する姿を見せてNBAに挑戦している河村勇輝がいる。今ツーウェイ契約で次に本契約に繋げるために必死にプレーしている。八村塁はNBAでトップチームのレイカーズのスターターでレブロン・ジェームズと共に優勝を狙っている存在だ。多くの日本の若者に夢を与えている八村が本気で苦言を呈している。
「日本代表のやり方があまり僕としては嬉しくないところがあって、日本代表としてやってる中で、強化とか、子供たちにも、日本のバスケを強くしていくためにやってきている感じが僕はあったんですけど、日本代表の中でその目的じゃなく、僕が思うにお金が目的であるような気がする」と発言した。
そして日本代表戦が行われている最中の二度目の取材コメントは、かなり踏み込んで改善を求めている。
コーチの件はJBAが決める事になるが、これほどの世界的な選手とミスコミュニケーションだけはあってはならない。ここから日本の未来のためにミスコミュニケーションで作ってしまった溝を出来るだけはやく改善へむけて行動して欲しい、改善できると思う。次のワールドカップまでは2年半、オリンピックまで3年半という解決する時間がある。
JBAも今後しっかり体制を整えていくとしている、また八村も勇気ある発言だったと思われる。日本バスケットファンはここから、本当に問題を解決して日本代表が世界のトップ国としっかりと戦えるように、心から応援できるようになってもらいたいと思っているし、日本のファンも信じている。