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【FIBAWC】河村勇輝がFIBA発表”地位を高めた13人の選手たち”に選出/大会でのJbasketインタビュー振り返り

【FIBAWC】河村勇輝がFIBA発表”地位を高めた13人の選手たち”に選出/大会でのJbasketインタビュー振り返り

8月25日から9月10日の期間で行われたFIBAワールドカップはドイツ初優勝で幕を閉じた。日本のみならず世界でその後もワールドカップでの話題が尽きることがない。
FIBAが9月13日に今大会でブレイクした13選手が発表して、その中に日本代表のPG河村勇輝が選出されていた。他には、オーストラリアを牽引したNBAサンダーのジョシュ・ギディ、ドイツ優勝に大きく貢献したオブストが選出されている。

FIBAは「浮き沈みはあったが、河村勇輝は非常に印象的なパフォーマンスでステップアップし、日本が2024年パリ大会の出場権を獲得するのに貢献した。速いこのポイントガードは、ディフェンダーが河村の前ににとどまるのは至難の業であることを示した」と河村の速さを強調し、「1試合7.6アシストはワールドカップ全体でも3位にランクされ.1試合13.6得点という得点力も見逃せない」と河村が世界レベルだという事を発表した。

河村勇輝の今大会での活躍とコメントを振り返っていきたい。

 

河村勇輝

沖縄に入る大会前東京大会強化試合スロベニア戦後🎙
河村勇輝

8/19(SAT) 有明アリーナ
日本🇯🇵 68-103 🇸🇮スロベニア

「強化試合終わって危機感を持たないといけないと思います。雄太さんも言ってましたが、スロベニアは強豪国の中でも日本にとって相性が悪いチームと思うので、そこまでこの30点差は自信を無くさなくていいと言ってます。
それを受け止めながら、勝てなかった現実をしっかり持って、そのレベルのドイツ、オーストラリア、フィンランドと戦うので、いい試合をしたと終えれる大会ではないので勝つ為にあと6日間、何が必要なのか1日1日詰めながらやっていきたいと思います。

ドンチッチ選手は凄かったです。プレッシャー、ファウルの貰い方、スペーシングの取り方、ピックへの対応、アピールなどマッチアップして学べる事が沢山ありました。スマートだなと思いました。
ドンチッチ選手がクリエイトしてワイドオープンで打たれるのが続いていてそれが入る入らないにせよ相手にとっていいOFの終わり方をしているのでRebもしやすく、ファウルの止め方も上手かったです。

後半フィジカルなどやり続けてインテンシティが落ちてしまって、相手がうちのスピードにアジャストしてくるので、40分間スピードで相手に後半疲れさせて戦うのがプランだと思っています」

 

ワールドカップ初戦ドイツ戦前日🎙️
河村勇輝
「僕にとっても良い思い出も悔しい思い出もあるのでワールドカップは良い思い出ででこの沖縄アリーナを去りたいと思います。

シュルーダー選手はNBAのトップ選手でもありますし、なかなか一人では守り切れない部分も出てくると思うが、バスケは1対1ではないので5対5で守り切って勝つ姿を見せられたらいいです。まずは1対1の部分で少しでもストレスをかけていきたい。

どの国よりも練習してきたと思うし、練習量はコートの中で出てくると思う。日本は絶対に勝てる、自分たちの力を最大限発揮すれば世界の強豪国相手でも勝つことができると40分間信じ続けることが大事。このコートに立てるのは12人だけ。僕たちが代表して立つので身が引き締まるし、たくさんの人の思いを背負っていい結果を出したい」

 

ワールドカップ初戦ドイツ戦後🎙河村勇輝
8/25 グループE Game1
ドイツ🇩🇪 81-63 🇯🇵日本

J:色々仕掛けたディフェンスでの意識の切り替えはどうでしたか

「ディフェンスの部分、簡単に3ポイント打たれてしまうとうまいタイミングでリバウンド入られてしまう事があるので、一番の自分達のウィークポイントはリバウンドの所なので、その中で相手にどれだけタフショット打たせて、いいタイミングでリバウンドいかせないかという所を意識する、僕としてはPGにしっかりとプレッシャーかけて少しでも流れを作れればいいなと思ってました」


「シュルーダー選手は本当に素晴らしい選手でした、簡単に止められない選手だと思いました。チームとして色んな準備してきたんですけど、止められた部分もありましたけど、またやらられてしまった所も多くあるので、悔しいです。最終的にオフェンスを崩す事が出来ずに1対1になって3ポイント打つ事が増えてしまったのが停滞の原因かなと思うので、もっとオフボールでずれを作り出す事だったり、1つずつの組み立てをしないと単調なオフェンスになってしまう。

僕の強みはペイントアタックする事、シュート決まらなくても、停滞してる時には打開しないいけない時間帯があるので、決めきれなかったのは僕自身の実力不足だと思います。ワールドカップは画面で見ていた想像通りのレベルの高さでした。初戦悔しい思いしましたけど、ヘッズダウンする事なくフィンランド戦に向けていい準備したいと思ってます」

日本初世界大会でヨーロッパ勢に初勝利した
フィンランド戦後🎙️河村勇輝

グループE Game2 8/27
日本🇯🇵 98-88 🇫🇮フィンランド
河村勇輝 25得点 9AST

J:後半打ち続ける事でどう感じてプレーしてましたか

「迷いは全くなかったですね。ただただリングを見続けた結果だと思います。あの3ポイント打てたのも前半にペイントアタックした事で!それがある事を思わせたことだけでも後半打ち続けられる状態を作る事が出来たので、10分間だけでなく40分間通して作りあげる事が出来たと思います」

「通用した部分、日本代表での役割ご明確になったのかなと思います。ペイントアタックしてアシストを供給する事、ズレがつくれなくてもボールをリングに押し込むだけでオフェンスの流れが変わってくるので、今後のキャリアでペイントアタックが強みになると思います。この会場にいるファンの皆さん、画面越しで応援くれていた皆様が僕たちに力を押してくれました」

 

グループ最終戦
世界ランキング3位オーストラリア戦前🎙️
河村勇輝

「まずはオーストラリアに勝つことが出来れば、他のアジアの結果もありますが、2勝すればパリオリンピックの出場権がほぼ決まる状況にあるので、それだけを目指して絶対勝ちにいきたいと思ってます。
オーストラリアはドイツ相手にもいい戦いをしているチームだと思うし、FIBAランキング、パワーランキングも上位のチームですし厳しい戦いになるのはわかっているので、フィンランド戦後半や4Qのようなバスケットを40分間やり続ける事が本当に大切になってくると思うので一人一人が100%以上の力を、それ以上最大限発揮して、自分達が持っている以上の力を出す準備をしておく事が大事だと思ってます」

 

 

W杯で初のダブルダブルの活躍!ベネズエラ戦勝利後🎙 河村勇輝 19得点 11AST

8/31(THU)グループO 沖縄アリーナ
日本🇯🇵 86-77 🇻🇪ベネズエラ

⁡「4試合終わって、まだまだ全然やれる事やれない事があって、フィンランド、ベネズエラだではなく、ドイツ、オーストラリアトップの国トップ3、トップ5の相手にはまだ自分の力を発揮する事が出来ない現実にぶつかってるんで、でもどうせ当たる壁なら早めに当たった方がいいなと感じました。
この順位決定戦という難しい中でもやはりアジア1位なることが目標なんで、モチベーションを高く持って本当に厳しい時間がたくさんありましたけど、この会場にいるファンの皆さんと画面から応援してくださるファンの皆さんの応援のおかげで、あの苦しい時間帯もいけたと思います」


4Qの得点に関して

「本当にアジア1位になりたいという国民の皆さんの気持ちだったり、チームメート全員の思いが乗ったシュートでした。やっぱり、他のチームの勝率を気にすること以上に、自分たちが勝って自力でパリオリンピックの出場権を獲得するっていうことが自信にも繋がると思うので、次の試合も絶対勝って自力で獲得しにいきたいと思います」

パリ五輪出場決定試合後🎙
河村勇輝 14得点 8AST

9/2(SAT)グループO W杯日本最終戦
日本🇯🇵 80-71 🇨🇻カーボベルデ

J:勝つ事によって強くなっていく気持ちの変化や変遷を教えて下さい

「自分もチームも1日1日試合や練習を重ねる度に上手くなっていく、強くなっていくワールドカップだったので、日々成長を感じられる1週間、2週間でした」

「日本は少しずつ世界にスキル、技術とレベルが近づいているのはこのワールドカップで証明できたと思います。自分達が勝てるという強い気持ちと雄太さんやずっとやってきた先輩方がずっと勝てなかった反骨精神や悔しさをこのゲームにぶつけたと思うので強い気持ちを間近で見る事が出来てよかったです」

「本当に勝てて凄く嬉しいです。トムさんの体制になってパリ五輪出場を掲げてきたので今日は素直に嬉しいです。ボールを試合終了後に渡邊雄太選手に渡したのは、トムさんの体制の前からずっと日本代表を引っ張ってきた先輩なので、雄太さんにウィナーボールを渡したかったんです。
個人としては上手くいった事、いかなかった事が沢山あるので、チームとしては喜ばしいですけど、個人としてはまだまだ色んな事をやらないといけないのでこれも日々成長です。ワールドカップでこの5試合経験できたのはこれからの人生のキャリアにおいて大切なものだったんじゃないかなと思うのでチャンスを与えて下さったトムさんに凄く感謝してます」

 

9/3 パリ五輪決定翌日🎙河村勇輝

「日本開催で素晴らしいワールドカップを開催する事が出来てよかったですし、皆さんの応援や声援のおかげでアジア1位を達成することが出来たと思います。
またパリに向けてオーストラリア、ドイツに負けましたけど、その高いレベルのチームとの対戦が待っていると思うので、高いレベルでバスケットが出来るように僕自身もこの1年間日々成長していきたいと思ってます」

 

 

こう振り返ってくると大会前から大会終了後もどんどん進化し続けている河村勇輝は、コート上でのリーダーシップと勝利への強い気持ちはプレーと体全身から出ている。大学を辞めてプロに進んだ河村は一気に名実共に日本をけん引する選手になった。
今回のFIBAで発表でも分かるように、既に世界レベルの選手にいることは間違いない。
今後3年間所属チーム横浜ビー・コルセアーズと契約している。河村自身海外でプレーする事も望んでいる。6月には、八村塁、渡邊雄太と同じエージェントのワッサーマンとの契約もしている。
2人に続いてNBA選手になるかも今後更に注目されていく。

 

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Jbasketライター

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