NBAオールスターウィークエンドは2月14日から16日までの3日間にカリフォルニア州サンフランシコで開催され、河村勇輝と富永啓生が出場したGリーグオールスターでは、ファン投票1位に河村勇輝、10位に富永啓生が選出され、1年目で同時に同じチームで出場することは快挙だ。試合は河村がスターターで、タイムアウト後に富永と2人が同時に出場すると、会場も盛り上がり存在感をしっかり示して盛り上げた。試合中も、2人の合わせなどアイコンタクトや笑顔が絶え間なくあって、会場にきているファンもそれを喜び楽しんだ。
試合での河村勇輝は、ハーフコートからアンダーからのパスで、ペレイラへのアリウープダンクのアシストを出して会場のファンや世界中で配信を見ている人たちに改めて河村勇輝の凄さを見せつけた。また、会場にはBリーグ島田慎二チェアマンや「BE:FIRST」 MANATOや萩原利久も応援観戦にきて盛り上がりを見せていた。河村はNBAのグリズリーズでは出場20試合で1試合平均出場時間約3分、1.2得点、0.4リバウンド、0.7アシストとなるが、Gリーグでは16試合出場で1試合平均13.9得点、3.4リバウンド、8.8アシストとしっかりと素晴らしいスタッツを出してハッスルを牽引している。
試合では、河村は10分出場、4リバウンド、3アシストと、得点を狙うよりパスを優先してプレイしていた。また、富永は、6分のプレイタイムで途中出場して得意の3ポイントとドライブしてからのフローターを決めて5得点を挙げて1リバウンド、1アシストと得点面で好調ぶりを見せた。余裕を持ってプレーしていたのが印象的だった。自信に満ち溢れる富永こそが本来の姿だ。
今大会の試合結果は、ペレイラがゲームハイの14得点をだしたが、河村と富永が所属したチームが、4チームによるミニトーナメントで初戦で敗れてしまった。35点ノックアウト方式で34-35で負けてしまい、もう1試合見てみたいと思っていたファンが大半だったと思うが、2人が選出されて同じチームで試合をして、何よりも笑顔で楽しんでいる2人を見れたことが最高の大会になったと言える。ここから今シーズン後半戦に向けて、リフレッシュできた貴重な時間になったに違いない。
河村勇輝
J:あっという間のゲームでしたね、富永選手との久々のバスケットはどうでしたか
「はい。やっぱりそうですね、もう一瞬だったかなっていう風に思います、はい。もう彼とプレイするのはすごく楽しみでしたし、すごく楽しかったです」。
J:今日はどれくらいのエナジーでしたか
「今日は、なんですかね、また別の違った雰囲気というか、違ったパワーみたいな感じだったので(笑顔)、ちょっと数値に表すのはまだ難しいですけど、楽しめたことが何より大事かなと思います」。
J:NBAとGリーグと物凄いファンの声はどう感じていますか
「彼らの声援っていうのは、本当に感謝したいなって思いますし、ほんとに彼らがいなければこのオールスターでもプレイできなかったので、ほんとに感謝したいなって思いますね」。
J:2mを超える選手たちを目の当たりにして河村選手は怯むことなくプレーする強い気持ちを教えてください
「小さな選手でもNBAでプレイできることを、今日も日本から、またアジアからたくさんの方が応援しに来てくださって、そういった方々にも、小さくてもNBAでプレイできるんだっていうことを証明したいなっていう風に思うので、それは僕の1つのミッションかなっていう風に思ってます」。
J:また最高の笑顔を魅せてください
「はい、もちろんです!」
J:ここから大事なシーズン終盤に向けてどのように時間を大事に使って過ごしていこうと思っていますか
「いつカットされるかわからない状況ではあるので、とにかく毎日毎日証明し続ける。またハッスルであれグズリーズであれ、プレイタイムがあるのであれば、そこでとにかくプレイできることを見せないといけないと思うんで、先のことを見据えすぎずというか、今ある1日1秒を大切にしながらプレイできればいいなと思ってます」。
富永選手とのどう時間を過ごしたかなど
「彼がここに入ったのが多分14日とかだったと思うので、こっちに入ってきてからは、夜ご飯とか、もう行ける時はずっと彼と一緒にご飯食べてます。すごいリフレッシュできましたし、また次のこのレギュラーシーズンに向けて、また全力でプレイできるいい機会になったかなっていう風に思います。3ポイントを彼が決めたんで、それでちょっとおちょくったりとか、そんな感じで楽しんでました(笑顔)」。
富永啓生
J:感触や感想を教えてください
「もうすごく楽しかったですし、こういうすごい舞台でまず試合ができたことをすごく嬉しく思いますし、またその場に立てたことは、すごく嬉しかったですね」。
J:河村選手とのアイコンタクトやどんな感じだったのか教えてください
「すごく楽しくやれたと思いますし、彼ももうちょっと行っていいんじゃないかなと思ってたんですけど(笑顔)。ちょっとパスばっかりしてたんですけど、本当にすごく楽しくできたので良かったです。普段の電話ではやりとりできないことが会うとできるので楽しいですね」。
J:プレータイムがあれば決め切る力、今後どのように魅せてくれますか
「もうこのままアピールし続けて、とりあえず信頼を得て、プレイタイムもっともっともらって、そしてもともとの自分のプレーっていうのができてくると思うんで、頑張ってやっていきたいと思ってます」。
J:今後の日本代表や日本のバスケットについて
「日本のバスケットっていうのは、毎年毎年やっぱレベルアップしていってると思いますし、そのほんとに中心となっているチームの勝利に貢献していきたいと思ってます。代表に対しての気持ちはいつもと変わらずいます」。
新バッシュ富永モデルについて
「またこれからバッシュのモデルを色々作る機会があったら、いろんなバリエーションも作っていきたいと思ってます。最初のシューズということで、1番思い出になりますね。日本で1番の思い出があるのが高校、まずシンボルの地元名所のところを入れました」。
河村勇輝と富永啓生
日本の未来を担う2人が、同時にNBAオールスターの舞台でGリーグオールスターに選出されて輝き躍動することは本当に素晴らしく、日本のバスケット界にとって光でしかない。渡邊雄太、八村塁とNBAでしっかりと活躍してきて、今後このように活躍する日本人選手がいるのかと思われていた時期もあったが、河村勇輝と富永啓生の存在がそれをリレーしてさらに次世代へと繋げてくれるはずだ。
NBA挑戦1年目の2人はここまで素晴らしいものを魅せてくれているが、さらに終盤に向けてこの2人はどんなプレーを魅せてくれるか楽しみになる。