
サンロッカーズ渋谷:東地区8位(4勝5敗/10月26日時点)
序盤からタフな戦いが続く中、渋谷が光を放つのは「強度」と「声」。その中心にいるのが、#2 ジャン・ローレンス・ハーパージュニア。
ジャン・ローレンス・ハーパージュニア(2025-26/9試合出場)
平均8.2得点・2.2リバウンド・4.0アシスト。
FG51.1%、3P46.9%。
守備では平均0.7スティール。
数字以上に、彼の存在はチームに“呼吸”をもたらしている。
アジアカップで日本代表として戦った経験が、ハーパージュニアをひと回り大きくした。世界で感じた差。スピード、判断、フィジカル、そして「責任」。
「YUKI(河村勇輝)のように日本を代表する選手になりたい。そして、彼と一緒に戦いたい。」
その言葉に迷いはない。
世界で得た感覚を、今は渋谷のユニフォームに込めている。
試合ごとに強度を上げ、声でチームを鼓舞する。その姿勢は、渋谷の“魂”そのものだ。10/25には、男子日本代表トム・ホーバスHCが千葉ジェッツvs.サンロッカーズ渋谷戦をアメリカから帰国後初の視察試合として訪れた。そこで、ホーバスHCからハーパージュニアの名前も挙がって、プレータイムを勝ち取ってしっかりとディフェンスやアウトサイドの得点について成長を感じて素晴らしいと賞賛した。代表への強い思いを持つハーパージュニアにワールドカップ予選に向けても今シーズンの進化が確かに形となって現れている。
試合後の表情は悔しさに満ちていた。
だが、その悔しさは「次への力」に変わる。
「自分たちらしいバスケットができず、最後まで相手のペースで進んでしまいました。長崎はオフェンス力のあるチーム。もっとディフェンスで流れを作らなければいけなかった。」
冷静に、的確に課題を見つめる。
コミュニケーション、ミスマッチ、フィジカルのズレ。ひとつひとつを修正点として心に刻んだ。
「代表も目指しているので、どう負けて、何を追求しているかを常に考えています。外のシュートにも取り組んできましたし、去年よりドライブの手応えもあります。」
彼の言葉には“焦り”がない。
そこにあるのは、積み重ねの中で掴んだ“確信”だ。
Jbasketインタビュー🎥
J:このオフから日本代表にも向けてどんなことを取り組んで今どうですか
J:昨シーズンと比べてどこに手応えを感じていますか
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LaLaアリーナ東京ベイ。
真紅の空間の中で、彼は一歩も引かなかった。
富樫勇樹、渡邊雄太と日本を代表するスターたちに正面からぶつかる。
トラッシュトークを交わしながらも、目は逸らさない。ルーズボールに飛び込み、声を張り上げ、その瞬間ごとに“渋谷の心拍”を上げていく。
「立ち上がりで受け身になってしまったけど、後半は自分たちらしいリズムを取り戻せた。オフェンスよりも、ディフェンスで流れを作ることが鍵。」
そしてこの日、もう一つの光があった。課題だった3ポイントシュートが、ついに形になった。👉 4本中5本成功・チームハイ14得点。この数字にすべてが詰まっている。積み上げてきた努力が、ようやく結果として現れた。
「練習してきたことが少しずつ結果に出てきている。打つことを恐れず、チームを勢いづけられるように。」
守備で支え、得点で流れを作る。
“守るだけの選手”から、“勝負を変える選手”へ。ハーパージュニアのバスケットが、確実に進化している。
長所:圧倒的なディフェンス力
1対1の強度、読み、ローテーション、そして“声”で全員を動かすリーダーシップ。誰よりも低く構え、誰よりも速く反応する。
富樫のスピードにも、渡邊のフィジカルにも怯まない。ハーパージュニアがコートに立つと、渋谷の空気が変わる。その存在感こそがチームの鼓動だ。
課題:3ポイントシュートの決定力
課題として取り組んできた外角シュート。
今シーズンは「打つ勇気」と「決める責任」を両立させようとしている。
46.9%という数字に、確かな成長が滲む。
10/26千葉戦での4/5成功・14得点は、その象徴だ。
守って、攻めることでチームを変える。
ハーパージュニアが今、そうした存在になろうとしている。



代表での経験。
敗戦からの学び。
千葉戦で見せた進化。
ハーパージュニアは、確実に“次の扉”を開こうとしている。圧倒的な守備力、静かな闘志、そしてYUKIへの敬意。彼の挑戦は、渋谷のコートから日本の未来へと繋がっていく。
声で引っ張り、守備で流れを変える。
課題だった3Pで結果を出す。
その進化は偶然ではない。
ハーパージュニアは“渋谷の心臓”であり、
挑戦を続けるバスケットマンの象徴だ。
