
日大エース 新井楽人(日本大学4年)
「バスケを続けることだけを考えている」
身長190cmでスモールフォワードの新井楽人は、独特のテンポと力強さを兼ね備えたドライブを武器とするスコアラーだ。秋のリーグ戦では全体5位となる1試合平均15.5得点をマーク。下級生の頃からコートに立ち、U22日本代表にも選出された実績を持つ。
また、日本大学に入学して以降は、飯尾文哉(島根スサノオマジック)、米須玲音(川崎ブレイブサンダース)といった先輩たちから多くを吸収。プレー面だけでなく、試合への向き合い方やメンタル面でも成長を遂げ、技術と精神の両面でレベルアップを重ねてきた。
その新井は、次の戦いの場をBリーグに移す。
1月13日、サンロッカーズ渋谷はBリーグドラフト2026の1位指名権獲得を受け、指名候補10選手を集めた『サンロッカーズ渋谷 Pre-Draft Workout 2026』を開催した。
ドラフト候補選手が集ったワークアウトを終え、新井は落ち着いた表情で振り返る。
大学で日常的に対戦してきた選手や顔見知りの仲間も多い環境。緊張感はありながらも、思いのほかリラックスして臨むことができたという。
「最初は緊張するかなと思っていましたけど、意外と落ち着いてプレーできました。自分の良さは、しっかり出せたと思います」
一方で、ドラフトを目前に控えた現在の心境については、不安も正直に口にした。
1月の時点で進路が決まっていないという状況は、学生にとって決して軽いものではない。
「正直、不安はあります。でも、選ぶのは自分じゃない。コントロールできないことなので。今は声をかけていただいたチームに行って、自分のプレーを出すだけだと腹を括っています」
制度上、指名されない可能性もある。その現実を踏まえた進路について問われても、新井の答えは一貫していた。
「今はBリーグしか考えていません。B.PREMIERがダメなら、次はB.ONEという形で。とにかく、バスケは絶対に続けたいと思っています」
周囲を見渡せば、教員免許を取得するなど将来に備える選手もいれば、競技一本に懸ける選手もいる。新井は「人それぞれ」とした上で、自身はバスケットボールにすべてを注ぐ道を選んでいる。
また、1月から2月にかけて行われるBリーグドラフトの時期については、学生という立場ならではの本音もこぼれた。
「不安はありますけど、決まっていることなので。もう少し早ければ、と思う気持ちも正直あります(笑顔)」
それでも、目線は先を向いている。
将来の夢として掲げるのは、日本代表という大きな舞台だ。
「一番の夢は、日本代表として活躍することです。Bリーグで活躍するのはもちろんですけど、できるだけ長くプレーし続けたい。怪我のケアも含めて、技術を磨いていきたいです」
プロで通用すると考える自身の強みについては、明確な自己分析がある。
「ドライブと、フィジカルに戦えるディフェンスが強みです。ただ、プロでは外国籍選手も多いので、ただ中に入るだけでは厳しい。そこからのキックアウトやアシストは、もっと伸ばしていきたいです。
ディフェンスでは、ガードにもつける足があると思っているので、オンボールディフェンスを武器にしていきたいですね」
Jbasketインタビュー(抜粋)
J:ドラフトエントリーは、どういう決意でエントリーされたのか、経緯を教えてください。
新井
「タイミング的に、たまたま僕の代でドラフトがあったので。大学を辞めるという選択肢はなくて、『大学で4年間やりきって、しっかりドラフトに臨もう』という気持ちでエントリーしました」
※東山高校で活躍している弟・新井伸之助(2年)との関係性やディフェンスへのこだわりについては、
👉Jbasket AND1
スペシャル動画で語っている。

ドラフトという不確かな舞台に立ちながらも、新井楽人の視線はぶれていない。
選ばれるかどうかは、自分では決められない。だからこそ新井は、評価の行方ではなく、今日の練習と目の前のプレーに向き合う。不安を抱えたままでも、立ち止まらない。その姿勢こそが、彼の現在地であり、
プロの舞台へと向かうための、確かな準備だ。
その覚悟と積み重ねが、
やがてプロの舞台で“答え”になる瞬間を、静かに待ちたい。
