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【It Roster031】大倉颯太(A東京)プレータイムに制限がある中でも、千葉J戦で+/−でチームトップの理由/”古巣”千葉Jと対戦して想うこと

【It Roster031】大倉颯太(A東京)プレータイムに制限がある中でも、千葉J戦で+/−でチームトップの理由/”古巣”千葉Jと対戦して想うこと

第22節、東地区上位を争う2日間の千葉ジェッツ戦は、アルバルク東京にとって現在地と課題、そして確かな手応えを映し出すシリーズとなった。
GAME1は75-73で競り勝ったものの、翌日のGAME2では64-72で敗戦。宇都宮、千葉J、北海道に次ぐ東地区4位につけるA東京は、今季たび重なる負傷離脱により、限られた人数でローテーションを回しながら戦っている。ポジションに縛られない役割を担う選手が増える中で、チームは日々バランスを模索している。

その中で存在感を放っているのが、大怪我から復帰し、プレータイムに制限がある状況でも安定した影響力を示している大倉颯太だ。
千葉ジェッツとの2試合を終えたあと、大倉は自身の役割、試合の流れ、そして強度の違いについて、冷静に言葉を紡いだ。

千葉ジェッツとの対戦を通して
「入り」の強度、ゲームの流れ、そして自らの役割。
大倉颯太は、千葉ジェッツとの一戦を終え、勝敗以上にチームと自身の課題を冷静に言葉にした。

立ち上がりで突きつけられた“強度”
「今日は『入り』が非常に悪かったと思います。僕たちもこの一戦の重要性は理解していたつもりでしたが、それ以上に千葉ジェッツのインテンシティが高く、戦う姿勢の部分で相手が上回っていたかなと感じました」

試合中盤には巻き返した時間帯もあったが、流れを完全に引き寄せるには至らなかった。

「トランジションやオフェンスリバウンドをやられてしまった。チームとして修正して、勝ち切りたかったゲームだったと思います」

途中出場として果たす役割
1Q途中からコートに立ち、ライアン・ロシターを起点にゲームを整理。一時は逆転の流れを作った。

「満足はしていませんが、特に第3クォーターは自分の役割を全うできたかなと思います。1Qはあまり良くなかったですが、3Qは手応えもあって、チームのシュートも決まり、良い流れを作れたのは良かったです」

4Qも常に準備はしていたが、起用については冷静に受け止めている。

「『やってやる』という気持ちはありました。ただ、コーチの意向やトレーナーとの兼ね合いもあり、チームとして最善の采配だったと思っています。個人的なエゴはありません」

PGとしての“譲れない強み”
テーブス海、福澤晃平といった個性豊かなポイントガード陣の中で、大倉が意識するのは役割への徹底だ。

「タイプが違うので、試合ごとに役割は変わります。福澤選手はシュート、海選手はドライブやアシストといった強みがありますが、僕はそれに左右されず、ゲームをコントロールして『自分たちの良い時間を作る』ことが得意だと思っています」

勝敗の先にある“成長”
連戦を振り返り、大倉は悔しさと同時に手応えも口にした。

「昨日は勝ちましたけど、内容には納得していませんし、今日は負けてしまって本当に悔しい。ただ、試合ごとに成長している感覚はあります。もっと良くなれる部分があるのは、チームとしてのチャンスだと思っています」

視線はすでに次を見据えている。

「みんな満足していませんし、ステップアップするつもりでいます。このバイウィークの練習期間はすごく大事になる。バイウィーク明けの長崎戦に向けて、気持ちは入っていますし、ホームでCSをやりたいという思いも強いです」

“古巣”千葉での特別な時間
試合前、富樫勇樹や原修太とはどんな話をしたのか。また、選手紹介時にジェッツブースターから大歓声を受けたことについては、

「普段から連絡を取ったり、食事にも行くので、特別に話すことはなかったです(笑顔)。千葉ジェッツは僕にとって大好きなクラブなので、温かく迎えてもらえるのは本当に嬉しいですね」

ただし、気持ちは完全に切り替わっている。

「昨シーズンの移籍については、しっかり切り替えています。今はライバルとして戦っている。あのアウェイのブースターの声援は凄まじいですが、次はアルバルクの選手として、あの声援を黙らせるようなプレーを見せたいです」

 

指揮官が語る大倉颯太
アドマイティスHCもまた、大倉の役割を明確に捉えている。

「彼が出た時に、チームをコントロールして落ち着かせる場面がありました。怪我から復帰してすぐの過密スケジュールで、十分な練習ができない中でゲームに入っています」

「一回の出場は数分ほどかもしれませんが、トータル約15分の中で、チームのために役割を果たしてくれている。このようなプレーを続けて、チームの勝ちにつなげていきたいです」

派手さよりも、流れを整える力。
制限のある状況の中で、チームに必要な時間を作る存在。千葉ジェッツ戦で示した大倉颯太のプレーは、その現在地をはっきりと映し出していた。

大倉颯太に聞いた

J:この2日間、出場時間に対して+/− (貢献度)の数値がチームで最も高いです。周りを活かすことと、自分で得点を狙うことのバランスで意識していることは?

大倉颯太
「僕はベンチから出場するので、相手の質や全体のバランスを客観的に見てからコートに入れます。誰を活かすべきか、どこでコールプレーを出すべきかが見えやすいので、そこは意識しています。

スタートのメンバーにはスコアを狙える選手が揃っているので、僕はどちらかというと『周りを活かす』『チームを勢いづける』ことを第一に考えています。その良さがこの2試合の数字に表れたのかなと。ただ、ディフェンス面では、もっと信頼を勝ち取る必要があると感じています」

J:レバンガ北海道戦で足を痛めた場面がありました。終盤戦に向けた現在のコンディションは?

大倉颯太
「今はまだ出場時間に制限がある状態で、様子を見ながらやっています。このバイウィークでしっかり治して、3月のタフな試合に向けて準備していきたいです」

大怪我を乗り越え、まだプレータイムに制限がある中で、それでもチームに必要な時間を作り続けている。
大倉颯太がコートにもたらしているのは、派手な数字ではなく、流れを整え、勝ちに向かうための“静かな影響力”だ。

復帰直後の過密日程、限られた出場時間。
そのすべてを受け入れた上で、自らの役割を見失わず、+/−という形で確かな存在感を残している事実は重い。

完全復活は、まだ先かもしれない。
だが今の大倉颯太は、アルバルク東京が終盤戦、そしてCSを戦う上で欠かせない「時間を支配できるガード」として、確かにコートに戻ってきている。
千葉ジェッツ戦で示したのは、過去でも未来でもない、“今”の大倉颯太の現在地だった。

 

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