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【天皇杯】準決勝②琉球後半に横浜BC河村45得点怒涛の攻撃に死闘で逃げ切りファイナルへ進出/沖縄アリーナ8503人最多入場更新

【天皇杯】準決勝②琉球後半に横浜BC河村45得点怒涛の攻撃に死闘で逃げ切りファイナルへ進出/沖縄アリーナ8503人最多入場更新

天皇杯セミファイナル、昨シーズンの琉球キングスは初のベスト4に進んだが、千葉ジェッツに敗れる結果となり、今シーズンこそコマを進めて栄冠を目指してきた。リーグでは6連勝してホームで迎え撃つは“河村勇輝”率いる横浜ビー・コルセアーズ。

横浜BCはチーム初の天皇杯セミファイナル進出、琉球との対戦は1月に横浜ホームで1勝1敗イーブンとし、現在シーズン最多勝利数記録を更新して挑む。どちらがファイナルへ駒を進めるか一発勝負の注目の戦いになった。お互いbjリーグ時代、琉球は2012-13シーズンに有明で優勝、6年ぶりに有明へ行けるのか、横浜は2013-14シーズン以来の有明になるのか。

2/15(水) @沖縄アリーナ
琉球 96-91 横浜BC
1Q 29-18
2Q 27-26
3Q 18-23
4Q 22-24⁡

<琉球>
#45 ジャッククーリー23 得点17Reb
#30 今村佳太 21得点(3P4/6)
#88 牧隼利 12得点(3P4/4)
#1 ジョシュダンカン 11得点
#7 アレン・ダーラム11 得点

⁡ <横浜BC>
#5 河村勇輝 45得点 (3P 9/17)7アシスト
#10 チャールズ・ジャクソン 15得点

入りは、河村のスリーポイントから入る。河村には琉球の今村がマッチアップ。琉球はダンカン、牧のスリーポイントから、岸本、ダンカンと連続アウトサイドが決まり9得点のラン。横浜は河村からジャクソンと得点なパターンで攻めるが、琉球のプレッシャーの強さハードなディフェンスでジャクソンのファウルトラブルが早々に起こり、オフェンスのリズムを掴む間に、琉球は次々とアウトサイドから得点して、今村がスリーを決ると会場の立ち見満席もソールドアウトの沖縄アリーナは歓声で響き渡る。1Qから29-18オフェンスが爆発。

2Qお互いインサイドの強さを出してくる中、琉球はクーリーがしっかりリバウンドからのセカンドチャンスで得点を重ねる。横浜は森井のパスからケガから復帰した森川が入り得点。琉球は田代がマッチアップし、田代のスティールからの得点で流れを渡さない。岸本からクーリーとボールムーブ良く、ダーラムもゴール下の強さを見せ今村の連続得点で点差を広げる。横浜は河村が入り森井と2ガードで、河村の速攻からバスカンを取り横浜の得意のトランジションゲームにもっていき、一桁得点差までもっていきたいが、琉球は牧のスリーがまたもや決まり、出てくる選手たちの外からのシュートタッチも良く(3P 7/10)前半は56-44と琉球のハイスコアで折り返す。

前半は、琉球が3P(8/12)66.7% に対して横浜BC(3/12)25%
リバウンドは琉球21本に対して横浜11本とゴール下でも強さをみせる。

 

後半、横浜はリバウンドからオフェンスと流れを掴みたいがジャクソンのファウルが早々に取られ、アウダとオリバーがゴール下で気を吐く。アウトサイドの確率を上げていきたい横浜はディフェンスからギアを上げ河村のスリーポイントで一桁にし、スティールから速攻もでて、須藤のスリーポイントとアウトサイドが決まり出した横浜は点差を5点差と詰めてくる。更に河村のスリーポイントが決まり2点差まで詰めよると、沖縄アリーナが静まりかえり、すかさず岸本がスリーポイントをやり返すが、タイムアウト後も河村はステップバックスリーを決め、琉球は河村が、決めると必ず牧がやり返し4本目のスリーポイントを決めなど、クーリーのブロックショットも出て会場のボルテージも上がる。

ここから拮抗する展開となる4Qは、河村がタフショットからも連続でスリーポイントを含めどこからでも決めてくる粘り強さに、この試合で最多入場者数を更新した沖縄アリーナは、響めきと静けさの繰り返しとなる。1点差までくると、クーリーがゴール下を譲らない。ここで松脇がしっかりオープンから決め切る。更にタイムアウト後、この試合に河村にマッチアップしていた今村が、スリーポイントで突き放すと会場のボルテージは一気にあがりアリーナが揺れる。

そして残り15秒切って、河村のスリーポイントで45得点目のキャリアハイを決めると会場は静まりかえる。横浜は2点差とこれまで同じ様な局面で、河村の逆転弾で勝利してきたが琉球はダーラムがリバウンドからフリースローを決め、横浜の猛追を逃げ切りホームで勝利した。

河村のキャリアハイを更新する凄まじ攻撃を最後まで集中して全員で得点し、守り切った琉球ゴールデンキングスが、有明アリーナでのファイナルへ駒を進めた。

 

 

試合後コメント

桶谷大 HC(琉球)
「いやぁ、、死闘でしたね。1Q僕たちがプラン通りイニシアチブが取れたが徐々に河村君を乗せてしまった。前半そこまで当たってると思ってなかったが、トランジションやペネトレイトでファウルしたり3Pプレイを結構やられちゃったところで一気に突き放せなかった所は反省しないといけない。後半に入って、河村くん対キングスという構図に見えたけどキングスの選手たちが河村君より%高いシュートを決めてくれた所も見て欲しいし、僕たちはチームでしっかりバスケットをした。ボールもよく回っていてプラン通り出来た。
賞賛されるのは河村君でスター性もあってここ大一番であれだけの活躍ができるのは素晴らしいと思うし、僅差でもキングスはチームでしっかり勝てた。ホームでファンの皆さん、スタッフ球団の皆さん、琉球キングスに関わる皆様のおかげです。」

 

今村佳太(琉球)
J:前半からハードに行ったDFで河村選手とのマッチアップは

「今日初めて河村選手につかせて貰ったんですがやはり速かったですね。それが彼の最高の武器だと思いました。本当に素晴らしい選手で、しっかりと抑えられなくて後半勢いをつけさせてしまった。今日は僕だったり、日本人選手たちがついてチーム全員で守りました。」

J: 沖縄アリーナが立ち見満席の中、今村選手の3Pが決まった時ブースターの歓声など体感は

「凄かったです!これまでも皆さんの声援で後押しして貰いましたし、天皇杯をホームで闘えた事はとても大きく、河村君のいる横浜さんが相手でブースターの皆様、沢山の人達が集まってくれました。これからも自分たちの力でアリーナがいつも埋まる様に頑張っていきたいです。」

 

岸本隆一(琉球)
「今日はOFでは自分達のやりたい事は出来たが、個人的に河村君にやられた感じしか今は残ってないですね。40点越えは想定外ですが、沖縄はチームで勝てた。試合を重ねる毎にいいチームの状態になってきているので、天皇杯初の決勝で次の舞台もしっかりと気持ちを入れて臨みたい。」

 

青木勇人HC (横浜BC)
「この沖縄アリーナのホームで、琉球が素晴らしいパフォーマンスをしたと思います。プランとしては遂行出来たとこはあったが序盤の点差が響いたと思う」

J: 一発勝負の難しさのところを聞かせてください
「一発勝負恐ろしさ先ずは1Qの出だしだと思います。そこでホームで昨年の悔しさを思いっきり横浜にぶつけて来た琉球、そんな出だしだったと思う。そこを経験したからこそのアグレッシブさだと思っています」

J:後半からの猛攻、ハーフタイム選手たちにどんな声かけをされましたか
「あの状況でもこの点差で終わって良かった。それでも12点差は何回も逆転した事もありそんな経験値があるので、具体的にはオーバーヘルプを減らそうと一番メインにして難しいシュートを打たせRebを取れたら、トランジションからの爆発力は横浜に分があるので徹底しようと伝えた。OF部分はコツコツ追いつきながら最後の最後慌てず自分のプレイをするにはやはりディフェンスが重要になると伝え送りだしました。その結果、なんとかあの点差まで縮めたと思うし、最終的には今まで最後まで一緒に闘ってくれたブースターの皆様の声援が選手たちを後押しして最後まで粘り強く闘わせて貰ったと思っています。」

 

河村勇輝 (横浜)
J:今日の後半の怒涛の攻撃でHCからの指示は
「前半琉球さんの3Pの確率が良くて12得点差で抑えられたし、まだ望みはあるとチームで共有しました。自分達の時間帯があるし信じて我慢して自分達の時間を作った。最後の最後まで分からない試合になってきて、そこは大事だと痛感しましたし、やはり40分間前半からやり続けなといけないと思った試合でした」

J:琉球のDFに対してこれまでも外国人選手たちが付いて直ぐアジャストできていて今回のマッチアップについて
「千葉、FE名古屋で外国人スリービックで自分に着き、琉球さんは日本人選手でしたが組織的に自分についてくる素晴らしさがあった。千葉もFEさんも組織的なDFもあるけど、やはり一人打開してもヘルプだったり、ローテーションが組み込まれている所が凄くて沖縄さんのDFの圧を感じました。一発勝負の難しさ、強度の高いDFでまだまだトップチームから学ぶ必要があると思いました。」

 

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Jbasketライター

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