日本のバスケット界を牽引してきた川村卓也がコートに帰ってきた
日本人初の高卒トップリーグ選手で、リーグ得点王に3回輝きオフェンスマシーンの異名のもと、2009年、2013年に2度にわたりNBAへ挑戦。日本のリーグで数々の実績を残し、日本代表のエースとして活躍してきた川村卓也。
高校卒業後のオーエスジーでは、新人王、最年少ベスト5選出されて注目を一気に集め、国内リーグで16シーズンプレイして得点王、アシスト王、オールスターMVPなど数々のタイトルも獲得した。もちろん日本代表でも活躍して、2005年初招集、2006年世界選手権、2007年、2011年アジア選手権などで日本のエースとして活躍した。Bリーグは、横浜BC、三河、西宮と昨年2022年に西宮に在籍していた。
そして、昨シーズンの西宮では、52試合の出場で372得点(平均7.2得点)122リバウンド(同2.4リバウンド)157アシスト(同3.0アシスト)、3ポイントシュート成功率36.8パーセントを記録し退団後は、その去就に注目が集まった。今シーズンは解説などもしていたが、次の活躍の場を探し、2023年2月に新潟アルビレックスBBリリースで練習生として参加して、そして3月の今月に契約合意に至った。
川村卓也は、新潟アルビレックスBBの公式発表でコメントを出した。
「シーズン残り3分の1のゲームを残した段階で、招き入れていただき非常に感謝しています。チームが苦しい状況だということは理解しています。選手やブースターの皆さんが諦めていない気持ちを背負って、自分たちがどこの位置で今シーズンを終えるのか、自分たちの追い求めている形でシーズンを終えられるように、チームの力になれるように全力でパフォーマンスしていきます。ゲームを重ねてチームにアジャストして、何よりも勝利を最優先に全力で取り組んでいきたいと思っています。」
チームに合流して3試合にベンチ入りしていた川村は、4試合目になる3月22日サンロッカーズ渋谷戦の1Q途中に2022年5月8日以来のコートに立った。長年のバスケットボールファン、川村ファンが待ちわびていた瞬間だった。試合開始前のアップ時間も、サンロッカーズのマスコットのサンディと絡みパスだしをさせるなどして、川村を見るために楽しみにして来場して来たファンへサービスにも余念が無い。このゲームではシュートアテンプトは無かったものの、1OFリバウンドで5分14秒の出場し積極的にコート内外、選手たちへの声出しも行う姿をみれた。そして、その試合後にJbasketインタビューに応えてもらった。
J:B1での復帰戦、率直な気持ちを教えてください
「まずはB1のコートに戻って来れたことがとても嬉しいです。どんな時でも気にかけてくれた仲間やファン・ブースターの皆様に心から感謝しています。」
J:シュートアテンプトはなかったですが、ディフェンスで激しく魅せてくれて、チームにエナジーを吹き込んでましたが、関野選手とのマッチアップなどのお気持ちを教えて下さい
「本来であればシュートを打ちたかったですし、欲を言えば点数を取りたかったです。それが自分の良さや強みだと思っているからこその思いであります。しかしチームの流れやシステムがあるので今日はその機会に恵まれませんでしたが、次の試合もいい準備をして、次こそはチームに貢献したいと思っています。
関野選手は非常に身体も強く、攻守にわたり、素晴らしいパフォーマンスが出来る選手だと思っています。彼に関わらず、レベルの高い素晴らしい選手たちとコートの上でバスケがまた出来たことが感慨深いです。」
J:チームに積極的に声を出してましたがどんな役割を担ってますか、また残り試合でどんな事をチームに影響を与えようと考えてますか
「ベテランの立ち回りの一つとして雰囲気作りは大切だと思っています。
結果が出ていない現状をみても、どんな状況であれ、チャレンジする気持ちを持ち、それを勝ち取ろうとする姿勢が重要だと思い、声出しはじめ雰囲気作りに取り組んでいます。
ただ、このチームに加入させてもらったのは結果を意識してのことだと思っています。オフェンス・ディフェンス、両方でのパフォーマンスを求められてると思うので、残り17試合の中ですぐにチームにアジャストしてチーム内での信頼獲得に向けて全力を尽くし、結果に応えたいと強く思っています。」
J:川村ファンがこの日を大変喜んでいると思われますので、待ち望んでいたファンにメッセージを下さい
「どこにも所属せずにいた時間が続いた中でも、多くの方々がコートに戻ってくることを願ってくれていました。皆さんの熱いサポートなくして今の自分の立場はありません。心から感謝しています。皆さんが川村卓也を気にかけててよかったー!と思ってもらえるように、皆さんが一つでも多く笑顔になってくれるようにまた1から頑張りますので、これからもそばにいてくださいね!よろしくお願いします!」
勝負強く、最後まで諦めない、クラッチタイムで結果を出したきた川村はブザービーターでも幾度となくチームを救ってきた。2016-17には B.LEAGUE 2016-17 タフショット賞を受賞した。その中でも印象的なプレイを1つ紹介します。
2005-2007 オーエスジーフェニックス(現 三遠ネオフェニックス)
2007-2008 オーエスジーフェニックス東三河 (現 三遠ネオフェニックス)
2008-2013 リンク栃木ブレックス (現 宇都宮ブレックス)
2013-2015 和歌山トライアンズ
2015-2016 三菱電機ダイヤモンドドルフィンズ名古屋 (現 名古屋ダイヤモンドドルフィンズ)
2016-2019 横浜ビー・コルセアーズ
2019-2021 シーホース三河
2021-2022 西宮ストークス
2023.3- 新潟アルビレックスBB
タイトル
2005-06 JBLルーキー・オブ・ザ・イヤー、天皇杯最年少ベスト5選出
2006-07 JBLベスト5選出
2007 天皇杯ベスト5選出
2008-09 JBLオールスターMVP、JBL得点王、JBLベスト5選出
2009-10 JBL得点王、ベスト5選出
2010-11 JBL得点王、JBLベスト5選出
2011 バスケットボールアジア選手権ベスト5選出
2011-12 JBL得点王、アシスト王、ベスト5選出、JBLオールスターMVP
2013-14 NBLベスト5、天皇杯ベスト5選出
2016-17 B.LEAGUE 2016-17 タフショット賞
🇯🇵日本代表
2004 U18日本代表
2005 アジア選手権
2006 世界選手権(ワールドカップ)
2007 アジア選手権兼北京オリンピック予選
2011 日本代表 東アジア選手権
2011 アジア選手権兼ロンドンオリンピック予選