国際強化試合を終えて富樫が語る勝利する為に必要なこととは。
日本の中心にはいつも富樫勇樹がいる。パリ五輪直前の国内での国際強化試合が終わり、男子日本代表はヨーロッパ遠征を経てパリ五輪本番に入っていく。7/19.21にはパリ五輪で対戦するドイツ、セルビアと強化試合を行う。選手個人のSNSでも滞在先での様子を公開していたり、その中でチームキャプテンの富樫勇樹はフィンランドでの比江島、渡邊雄太、馬場、河村などの様子をファンに見せてくれている。富樫勇樹がカメラを向けると選手たちも普段は見れないリラックスした笑顔が垣間みれる。
緊張感を持ちつつも、みんなの心をまとめるキャプテンシーとは。
トム・ホーバスHCからキャプテンに任命された時は、今までのキャプテン像のようなことはできないんじゃないかと当時は話していた。ワールドカップでの戦い、アジアカップ予選でも、富樫をいろんな角度でみていくと、自身の言葉で、大事な場面で日本代表の選手それぞれに声をかけて、ミーティングでも力強くチームを鼓舞する言葉を投げかけたりと、日本代表の中心には富樫がいて、なくてはならない存在となる。プレーで引っ張って、言葉でも伝えていく真の日本代表キャプテンに変わっていった。
代表では現在、同じポイントガードで河村勇輝がスターターとして出場している。富樫は、バックアップから試合に出ていく形になっている。試合展開では、思った以上にプレータイムが短かったりすることもある。日本を代表する富樫だけに、そこには悔しかったり、もっと試合に出場したい、出ていたらもっと試合の流れを変えることができ活躍もできたと思われるが、ベンチではキャプテンとしてチームに牽引していたシーンをよく見ることがある。凄く声を出しているが、本来はそういうタイプの選手ではなかった。キャプテンになり変わった。自分の役割を理解してそれをチームに還元する。「人生の中でいちばん周りを見て行動していた」と語るほどだ。〈HEROES42ページ参照〉その結果、メンバーが集まり、本人の成長にも繋がった。
ワールドカップに続き、富樫はいつでも試合に出れる準備をしていることは間違いなく、自分よりもチームを勝たせること、自分の役割をしっかりと理解するがゆえに、チームを勝たせるキャプテンとして、それは日本代表HCトム・ホーバスからも唯一無二の信頼を得られた証になった。
日本を発つ前の富樫勇樹キャプテンはこう話していた。
「このチームとしてベスト8という目標があるので、そこに辿り着くために、僕ができることをやっていきたいと思っています。そして、2度目のオリンピックになり、この舞台は特別で誰もが立てるところではないと思っているので、しっかりと責任を持って戦っていきたいと思っています」。
勝つポイントとキャプテンとして
「オリンピックで簡単なグループはないですし、対戦相手見ても強豪国が揃っていますが、3ポイントもチームとして大事になってきますし、リバウンドは日本にとってずっと課題であると思います。3ポイントが入っても相手に数多くのリバウンドを取られては難しい展開になってしまうので、コートに出ている5人が意識もって戦わないといけないと思っています。
僕自身、トムさんになってキャプテンとしてやらせてもらっていますが、役割を頂いて成長できたなと思っています。その経験がチームの勝利に役立てばいいとおもっめいるので、自分のできることをコートの内外含めてやっていきたいと思っています」。
富樫の言葉に、深く強い気持ちを感じる。本当にこのパリ五輪で日本の勝敗もあるが、日本代表の新しいものを見せてもらうことが楽しみになる。
7月19日(金)日本時間27:00
日本 vsドイツ(3位)
7月21日(日)日本時間27:00
日本 vsセルビア代表(4位)
配信:バスケットLIVEでライブ配信(見逃し配信あり)
#2 富樫 勇樹 (PG / 167cm / 千葉ジェッツ)
#4 ジェイコブス 晶 (SF / 203cm / ハワイ大学)
#5 河村 勇輝 (PG / 172cm / 横浜ビー・コルセアーズ)
#6 比江島 慎 (SG / 191cm / 宇都宮ブレックス)
#7 テーブス 海 (PG / 188cm / アルバルク東京)
#8 八村 塁 (PF / 203cm / ロサンゼルス レイカーズ)
#12 渡邊 雄太 (SF / 206cm / – )
#18 馬場 雄大 (SF / 195cm / – )
#24 ジョシュ・ホーキンソン (C・PF / 208cm / サンロッカーズ渋谷)
#30 富永 啓生 (SG / 188cm / – )
#34 渡邉 飛勇 (C / 207cm / 信州ブレイブウォリアーズ)
#91 吉井 裕鷹 (SF / 196cm / 三遠ネオフェニックス)
※平均(Average):193.7cm、26.4歳