日本男子バスケットは東京オリンピック後、2021.9.22にトム・ホーバス新HCとして新たに発表されコロナ禍でもありオンラインで就任会見が始まった。厳しい男子バスケットボール界のこれからについて「簡単に目標は言わない」と話して、「今回は選手たちとこれから関係を作る。選手たちの気持ち、努力のレベル、信じる気持ちをこれから練習して勉強して、もっと細かい目標を作る」と熱いコメントの発表から、FIBAワールドカップWindow、アジアカップの戦いに入って行った。window1からwindow6と長い戦いで7勝5敗、始まった頃は苦戦もあったが河村、海外組からは渡邊雄太、馬場、富永も加わるとケミストリーも徐々に上がっていき最後は5連勝という、トム・ホーバスバスケットがチームに浸透していった。今や日本の代名詞になった、全員シューターであり、5アウト、激しいディフェンスで人とボールを速く動かす、これを8月の本番ワールドカップで見せてくれる。勿論ここに至るまでケガ、欠場など様々な事を乗り越えて今、最終章となる合宿、そして強化試合を経て沖縄に乗り込む。
まずは、国際強化試合チャイニーズ・タイペイ戦を前に合宿に入ったばかりにメディア向け公開練習の後トムHCに聞いた。
そして、日本のキャプテン富樫勇樹。前回のワールドカップ大会ではケガにより出場が出来なかった。東京オリンピック出場権獲得し、日本国内Bリーグを牽引し、シーズンベスト5に7年連続選出され、誰しもが認める日本のリーダー。その富樫も2年前のwindow1中国戦の時には「トムさんのバスケットを理解しようとしていて、出来るようにやっていきたい」から始まった。黒星先行からスタートして相手のプレッシャーに負けないチーム作りをやってきた。負けた会見でも悔しさを滲ませてwindowが進む中で中々勝ち切れなかった試合でも常に「ステップアップ出来た」とコメントしていた。window3では富永啓生、河村勇輝が新しい力として活躍しタイペイに勝利して勢いつけていく。アジアカップにはNBAから渡邊雄太が参戦して富樫とのいいコンビネーションを見せた。window4では、Gリーグ、オーストラリアNBLで活躍の馬場雄大が加入して新しいエネルギーになった。そしてwindow5.6と通して誰よりも日本のスタイルを築き上げてきた。常にコートでチームを牽引してきた富樫は「トムさんのバスケットが浸透してきた」と自信を見せてくれた。そして金近の華々しいデビューもありイラン、バーレーンを撃破して自力でワールドカップ出場権を勝ち取った。
現在、タイペイ戦前の合宿が行われているが、HC、キャプテン2人に合宿の始まりにインタビューに応えてもらった。
J:ここから12名選抜されていく中で大事にしていく所を教えて下さい
「12名絞るのは大変で難しい。PGでは安藤が怪我で出来なくなって、この間若いPG集まって齋藤もいい仕事したけど3人小さいPGは難しいからもう少し大きい選手も見ている所です。PGはそんなに迷ってないかなと思います。2.3番が人数が多くて難しいです。それは4番もそう。今は決めなくていいと思ってて、何週間も一緒に練習すると段々わかってきます。タイペイ戦とニュージーランド戦で若い選手などよく使っていこうと思ってます。
色んなパターンを考えている。NBA選手いると例えばジョシュ5番、ユータ4番、馬場3番とか色々なバリエーション考えてます。また、井上とヒューは4番でスタイルは全然違う。ヒューはリバウンド、井上は3ポイントがある。ここからこのチームに何が足りない、何が必要かを考えてます。1年半やってきて最後に12人選ぶのは本当に難しいです。でも決めます。」
今回の合宿でのステップアップについて
「ディフェンストランジッションにはチームのコミュニケーションが必要で、うちのルールは声を出す、指とかだして、間違えたらディフェンダー2人が1人に行ったら大変だから、声だすようにわざと金近にも大きな声で注意した。去年はマコにも同じように、マコもわかってたら大きな声で注意したりしましたよ。
またチームミーティングでみんな目標をコミットメントした。みんなで同じ船に乗って同じ場所に行きます。
みんながステップアップしないとドイツには勝てない。ドイツのOF.DFのデータをみんなに見せて、映像も見せて、チーム、個人の力を上げていかないと大変ですよ。」
ホーキンソンの役割は
「ジョシュはNBAでいうとヨキッチだよ。3ポイント、パスも出来る、1on1も出来て判断がいい。本当に彼の判断がいい!。選手達もみんなわかってるから、アクションできたらボールは来るから本当に面白いですよ。ジャパニーズヨキッチかな」
今合宿について
「今回の合宿はいい雰囲気で出来てます。本当にこれからなんでいいチームをここからしっかり作っていきたいと思います。
トムさんとはドイツ戦の話をしています。スカウティングも含めて勝つ事を考える、その後フィンランド、オーストラリアもありますが、まずドイツ戦に向けてという話をしています。
世界の経験が少ない選手が多い中での試合ですけど、アジアの大会でやってきた所をしっかり出せればいいと思っています。
まず“ドイツに勝てる”と全員が信じないと何も始まらないという話があったのでしっかりその気持ちをもって全員でやっていきたいと思ってます。
原選手は今まで候補にいた選手と全く違うので、違う良さを出せるのでチャンスは凄くあると思っていて楽しみです。」
J:アワード終わってリラックスしてからここに集中したいと話してましたが、チームとの関わりやコミュニケーションはどんなですか
「もちろんワールドカップがあるという事で自分でとしては高まっている気持ちもあるんですけど、まだまだ約2ヶ月ほどあるので、シーズン終わって1ヶ月もまだ経ってないので、そこの部分はしっかり考えながらやりたいなと思ってます。休めたのは3週間くらいありましたがチームのイベントなどもあり実質1週間の休みでした。
なので本番は8月25日なので、まずはタイペイ戦にピークを持っていく必要がないと思っているので、僕の場合は最後までシーズンが続いたというのがあるので、そこはしっかりいいコミュニケーション取りながらやっていきたいと思ってます」
J:強化試合が沢山ある事でどんなプラスにチームはなってますか
「僕も一つでも多く試合を重ねるべきだと思っているので、発表された9試合があって対戦国も世界ランク高いチームもあるので、チームとしてしっかり強化出来る9試合だと思います。自分もまだまだいい状態ではないですけど、タイペイ、韓国戦に向けて徐々に作っていけたらと思います」
比江島慎 (SG /191cm /宇都宮ブレックス)
永吉佑也 (PF /198cm /ライジングゼファー福岡)
須田侑太郎 (SG /190cm /名古屋ダイヤモンドドルフィンズ)
富樫勇樹 (PG /167cm /千葉ジェッツ)
原修太 (SF /187cm /千葉ジェッツ)
ジョシュ・ホーキンソン (C/PF /208cm /信州ブレイブウォリアーズ)
馬場雄大 (SG /195cm /-)
吉井裕鷹 (SF /196cm /アルバルク東京)
川真田紘也 (C /204cm /滋賀レイクス)
テーブス海 (PG /188㎝ /滋賀レイクス)
渡邉飛勇 (C /207cm /琉球ゴールデンキングス)
西田優大 (SG /190cm /シーホース三河)
井上宗一郎 (PF / 201cm / サンロッカーズ渋谷)
富永啓生 (SG /188cm /ネブラスカ大学)
河村勇輝 (PG /172cm /横浜ビー・コルセアーズ)
金近廉 (SF /196cm /千葉ジェッツ)
ジェイコブス晶 (SG /203cm /NBAグローバルアカデミー)
平 均 (Average) 193.0cm、 25.6歳
◉国際強化試合 静岡大会
7月8日(土)15:00 tipoff 9日(日)14:00tipoff
浜松アリーナ
日本 vs チャイニーズ・タイペイ
◉韓国遠征
7月20日(木)〜24日(月)
ソウル
◉国際強化試合 太田大会
8月2日(水)19:00 tipoff、4日(金)19:00 tipoff
オープンハウスアリーナ太田
日本 vs ニュージーランド
◉国際強化試合 東京大会
有明アリーナ
8月15日(火) 19:00 tipoff 日本 vs アンゴラ
17日(木) 19:00 tipoff 日本 vs フランス
19日(土) 15:00 tipoff 日本 vs スロベニア
◉FIBAバスケットボールワールドカップ2023
8月25日(金)〜9月10日(日)
沖縄グループステージ :沖縄アリーナ(日本)
決勝ステージ;マニラ・フィリピン
日本戦スケジュール
8月25日 (金) 21:10 tipoff 日本 vs ドイツ
8月27日 (日) 21:10 tipoff 日本 vs フィンランド
8月29日 (火) 20:10 tipoff 日本 vs オーストラリア