ワールドカップでパリ五輪出場権を獲得して、今年初の日本代表の試合はFIBAアジアカップ2025予選で有明コロシアムでグアム、中国と戦い2連勝していいスタートを切った。今回の中国戦はFIBA公式発表で88年ぶりの勝利になり、Bリーグで活躍する選手たちだけで掴み取ったことも大きな意味があり歴史に残る一戦となる。NBAで活躍するレイカーズの八村塁、グリズリーズの渡邊雄太、ネブラスカ大学の富永啓生が不在の中でも、Bリーグで活躍する選手達で日本らしい速さと泥臭いハッスルプレーでアジアの壁の中国から勝ち取った。
日本バスケットの小さなポイントガードは、世界の対戦した強豪国を驚かせた。ワールドカップ優勝国ドイツのシュルーダーは、“みんな本当にすごく速くて、ペイントに切り込んで来るのをガードするのがすごく大変だった、中でも記憶にあるのは、ポイントガード、彼は本当に器用で、リムまで行ってフィニッシュするスピードが速くてちょっと驚いたね。” とNBAリーグが始まってもシュリューダーにはインパクトを与えていた。
この2試合を通して、それぞれの持ち味が出て、更にテーブス海とのコンボガードもフィットしたことはパリ五輪に向けて大きな収穫となる。
ボールをコントロールして得点し、得点をクリエイトする2人の選手”ダブルユーキ”の富樫勇樹と河村勇輝がつくるゲームは、トム・ホーバスHCの綺麗なバスケットに欠かす事ができない。この2戦はゲームの入りに課題がいくが、それでも勝つ事が出来る日本は進化したといえる。更に魅せる、勝たせるゲームメイクに期待したい。
日本 77-56 グアム
#2 富樫勇樹 13分55秒出場 3得点 1Reb 4AST
#5 河村勇輝 21分22秒出場 15得点 5Reb 6AST 3STL
日本 76-73 中国
#2 富樫勇樹 12分40秒出場 8得点 1Reb 1AST 1STL
#5 河村勇輝 27分20秒出場 12得点 4Reb 3AST
中国戦後インタビュー
富樫勇樹
フロアバランスを見極めて大事な場面で決め切る
「そのドライブの時にどのポジションに誰がいるっていうのを常にわかってる状態でプレーしているので、最悪色んな出し所があるっていうのがパスを出しやすくなった。馬場選手と一緒にやってるときはベースラインからやカッティングもあるので、カッティングっていうの常に見ながらやっていくので、よくそういう意味でドライブする側のその後の出す場所って増えたので良かったです。
スリーポイントだけでは無くバランスっていう意味ではあれだけフリースローももらえて、中国相手にこういう試合で勝てたっていうのは日本にとっても僕にとってもすごく大きなことなんじゃないかなと思います。」
河村勇輝
試合の入りの部分で
「自分たちのオフェンスの流れを作れてたと思いますが、自分達のシュートが入らずにその中で中国がしっかりと決め切ってきたと思います。ネガティブな事ではなかったけど、個人的にはすごく反省点が残る試合になりました。
シュート精度もそうですし、スタートとしてゲームの流れを作っていかないといけない部分でランされ連続得点されてしまったことは、ポイントガードの責任です。やはり本当にスタートから常に違う流れを持ってしっかり戦っていかないと、オリンピックで戦う相手は簡単じゃないので、スタートから全部自分たちの流れを持っていけるような形でまず最初にゲームに入れたら良いと思いました。
ディフェンスに関しては、前半にファウルしてしまってチームファールも重ねてしまい、相手に簡単に打たせるっていうのが一番良くないので、本当に自分のディフェンスは審判との駆け引きの中でファールすれすれの所でしているので出来るタイミング、できないタイミングもある中ででやっていました。
中国に勝ったのは、やっぱり気持ちの部分だと思います。“たかが気持ち、されど気持ち”というか、そういうところで自分達は88年勝っていない中で中国は強いイメージっていうのはあったと思うんですけど、その中でトムさんの体制に変わってからワールドカップで結果を残すことができて、中国相手にもやっぱり自分達は勝たないといけないんだっていう、この“強い信念 プライド”というものがプレーの一つ一つに結び付いたじゃないかなと思います。もちろんチャレンジャー精神を持ちながらも、やはり自分達が強いんだというプライドをちゃんと持ちながら戦わないといけないなと思います。」
また、今回テーブス海との2ガードでのプレーの中で、テーブスがドライブする事でフリーを作り、得点力がある2人はシューターとしてプレー出来る事も今大会で試して上手くいった。新しいチャレンジは常に続き、成長を続ける2人は日本の根幹となる試合を作る、クリエイトする大事な役割に担っている。Bリーグに戻っていくが常に新しい進化を求められる2人にこれからも注目してしていきたい。
2 富樫 勇樹 (PG / 167cm / 千葉ジェッツ)
5 河村 勇輝 (PG / 172cm / 横浜ビー・コルセアーズ)
6 比江島 慎 (SG / 191cm / 宇都宮ブレックス)
7 テーブス 海 (PG / 188cm / アルバルク東京)
10 今村 佳太 (SG / 191cm / 琉球ゴールデンキングス)
17 須田 侑太郎 (SG / 190cm / 名古屋ダイヤモンドドルフィンズ)
18 馬場 雄大 (SF / 195cm / 長崎ヴェルカ)
24 ジョシュ・ホーキンソン (C・PF / 208cm / サンロッカーズ渋谷)
25 川島 悠翔 (PF / 200cm / NBAグローバルアカデミー)
75 井上 宗一郎 (PF / 201cm / 越谷アルファーズ)
91 吉井 裕鷹 (SF / 196cm / アルバルク東京)
99 川真田 紘也 (C / 204cm / 滋賀レイクス)
平均191.9cm、26.5歳
2/22(木)
日本(26位)🇯🇵77-56 🇬🇺グアム(76位)
2/25(日)
日本(26位)🇯🇵76-73 🇨🇳中国(29位)
会場:有明コロシアム (東京都江東区)
ラウンド1組み合わせ
グループA:タイ、オーストラリア、韓国、インドネシア
グループB:チャイニーズ・タイペイ、香港、フィリピン、ニュージーランド
グループC:中国、グアム、日本、モンゴル国
グループD:イラク、ヨルダン、パレスチナ、サウジアラビア
グループE:イラン、カザフスタン、インド、カタール
グループF:バーレーン、シリア、レバノン、アラブ首長国連邦
※各グループの上位2チームが、FIBAアジアカップ2025に出場が確定。3位のチームは、2次ラウンドで2グループ3チームずつに分けられ総当たりを行い、各グループ上位2チームが、FIBAアジアカップ2025への出場が確定。(合計16チーム)
公式サイト
https://fibabasketballasiacup2025-qualifiers.japanbasketball.jp/