11月13日に「FIBAアジアカップ2025予選Window2」男子日本代表のメディアデーが開催された。
新生トム・ホーバスJapanは、Bリーグを中心の若手選手たちが多くいるなか、今回は河村勇輝(NBAグリズリーズ)不在となるが、ホーバスHCが名前をあげた期待がかかるポイントガードがいる。
まず、名前がでた佐々木隆成(三遠)パリ五輪では惜しくも選手には選ばれなかったが、サポート選手として帯同した。ワールドカップ後に代表合宿へ呼ばれ最後の国際強化試合でもインパクトを与えたシーンなども含め、最高峰がそろうパリ五輪へ代表と共に戦ったその経験が佐々木にとって大きく何かを得たことはBリーグが始まり結果としても伝わるものがある。バイウィークに入る前に、三遠の大野篤史HCが佐々木は日本代表への気持ちの“貪欲”さがチームに活きていると語ることがあった。常にプロとして、そのマインドセットに対して事厳しく見抜く大野HCからの信頼は充分に伝わる言葉でもある。佐々木が感じ得たことは何か。
そして初の代表合宿へ呼ばれた大浦颯太。ディフェンス力と得点力、さらに佐々木と一緒にコートに出た時のコンボガードの魅力だ。Bリーグでも現在、得点力でトップチームの三遠ネオフェニックスの屈指のツーガードへ日本代表への意気込みと、この合宿に入ると同時に出てきた三遠アリーナ問題なども含めて、三遠ネオフェニックスファンへのメッセージもあわせて聞いた。
佐々木隆成(PG/180cm/28歳)
「トムさんが求めるバスケットをやるのが僕の仕事。基本的に三遠でのプレーを見て呼んでもらっていると思うので、三遠でやっているようなプレーをやろうと今は思っています。それが僕の武器でもあるので。あんまり変えるつもりはないというか、自分の得意プレーをやっていくことが大事かなと思っています。基本的に自分で得点を狙うことでアシストも増えると思うので、まずは点を取ること、 それを守りに来てアシストっていう風な考え方かなと思います」。
J:以前、大野HCからシーズン入ってから佐々木選手の代表に対しての貪欲さなども成長に繋がっていると聞いてました。ご自身はそのパリに同行されて、シーズン入って、また今回呼ばれて大きく変わった所などがあれば教えていただけますか
「そうですね。プレー面で言うと、やっぱり本当に世界のトップ選手たちが、もう練習試合にもかかわらず、前から本気でプレッシャーもガツガツかけて必死に40分間戦っている姿を見て、 全然レベルは違いますけど、僕らがそんなにサボるじゃないですけど、そんなことはあってはならないし、ましてやブースターの皆さんが見に来てる中で、そういったプレーを見せちゃいけないなって感じたので、そういった気持ちの部分で前よりバスケットに真摯に向き合うようになったかなと思います」。
J:今、三遠アリーナ問題だったり浮上してきましたが、今回代表に選ばれて地元のファンの方へ何か見せたい、伝えたいことがあったら一言いただけますか
「色々問題はありますけど、僕たちができるのは、見に来てくださるファンの皆さんに少しでも、感動を与えたり、勇気を与えたりするのが僕たちの仕事だと思うので、それをやり続けて人気を出だして、みんながアリーナを豊橋に立てたいと思うように僕たちはやるだけだと思っていますし、今代表とは関係ないかもしれないですけど、三遠は団結してやらないといけないなと思っています」。
佐々木の表情は柔らかい中に強い気持ちが伝わってくる。日本代表選手として、日本バスケットが盛り上がる光景を見せ、その選手たちが三遠ネオフェニックスのコートで見られる事を伝えられることも大きな貢献に繋がる。
キャリア
PG・SG/180cm/ 28歳/ 天理大学/ 山口県出身
2018-19 大阪エヴェッサ 特別指定
2019-22 熊本ヴォルターズ
2022- 三遠ネオフェニックス
日本代表🇯🇵
2024 男子日本代表第1次強化合宿(ディベロップメントキャンプ)
2024男子日本代表 第2次強化合宿(北海道大会 国際強化試合直前合宿)
2024男子日本代表 第3次強化合宿(SoftBank CUP2024 東京大会 直前合宿)
2024 男子日本代表「第33回オリンピック競技大会(2024/パリ)」日本代表候補選手
大浦颯太(PG / 182cm/26歳)
J;昨シーズンから結果を出して代表合宿に参加ですね、率直にどんな気持ちですか
「素直に嬉しいです。まだ正式に選ばれたわけではないので、ここから競争も始まってくると思います。そういった中で自分の持ち味だったりを出していけたらいいなと思っています」。
J:代表では1番2番、コンボガードとしてプレーすることが多くなると思いますが、どんなプレーを意識してやっていますか
「そうですね。代表ではどっちかといえばコンボガード的なプレーをするので、トムさんと話しながらそういうプレーでいく感じですね。そういったことでより2番寄りになっていくことで、シュートも狙わないといけないですし、シュート、パスでやっていくことで自分のプレーもいい方向に行っていくと思います。それもトムさんも話してのことだったので、うまくいけばいいかなと思っています」。
J:ファンブースターの期待が大きいですね
「本当にすごく嬉しいです。自分も責任があると思いますし、 今まで支えてきてもらった方々が喜んでもらえることが、自分の中でもすごく嬉しいので、代表でプレーをする姿を見せれればいいなと思っています」。
昨シーズンの三遠の中地区優勝に大きく貢献した大浦は、2024年5月には男子日本代表の第1次強化合宿のディベロップメントキャンプに選出されている。男子日本代表は今後のロス五輪とワールドカップに向けて、まずアジアカップ2025予選を戦っていく上で大事な大会になる。その代表合宿に大浦は選出されている。
大浦は三遠に移籍して、大野篤史HCの下で自身のポテンシャルを発揮した。2023年までは秋田に所属していて、最後の2シーズンは試合に出場する時間が減っていた。それでも気持ちを腐らせずに自分がやるべき事、自分のプレーを出すことに踏ん張ってやってきた。そこでの経験も合わせて、三遠での速いバスケットスタイル、強度高いディフェンス、何よりも大野HCが掲げるプロとしての意識改革で、大浦自身が持っているものがしっかり合致してチームの勝利や移籍後2年目の地区優勝に貢献した。ここぞの時の落ち着きや巧さ、気持ちが入ったプレーが今回の代表にも必要となる。どんな熱いプレーでチームに鼓舞してくれるのか今から楽しみになる。
キャリア
PG / 182cm/ 26歳/ 日本体育大学/ 広島県出身
2019-23 秋田ノーザンハピネッツ
2023- 三遠ネオフェニックス
日本代表🇯🇵
2024 2024年度男子日本代表ディベロップメントキャンプ合宿参加メンバー
公開練習での佐々木隆成と大浦颯太