男子日本代表

【男子日本代表】渡邊雄太「2連勝が必要。倒すべき相手として、チャレンジャーのつもりでやる」Window2 中国・韓国戦

【男子日本代表】渡邊雄太「2連勝が必要。倒すべき相手として、チャレンジャーのつもりでやる」Window2 中国・韓国戦

新体制で動き出した男子日本代表は、FIBAワールドカップ2027 アジア地区予選 Window2にて、2月26日に中国、3月1日に韓国との重要な一戦を迎える。
限られた準備期間の中で、チームは最初の一歩を踏み出した。

ワールドカップで日本を牽引してきた渡邊雄太は、シンプルで重みのある言葉とともに、このWindow2に臨もうとしている。

スタッフが入れ替わり、新しい取り組みが始まる一方で、これまで積み上げてきたものもある。
沖縄という特別な場所、引き継がれていく考え方。
渡邊雄太の言葉から、新しい日本代表が大切にしようとしている軸が浮かび上がってくる。

J:短期間の中で新たにチームを作り上げる際、渡邊選手は何を積み上げ、何を捨てるといった判断をされているのでしょうか。現在の取り組みについて教えてください。

渡邊雄太
「取り組んでいることで言うと、コーチ陣が変わっているので、オフェンスのシステムだったり、やり方みたいなものは、ほぼ全て変わってくる部分はあります。
なので(積み上げる・捨てるといった)質問に答えるのは、ちょっと難しい部分もあるんですけど。

ただ、僕もいろんなところでプレーしてきて、今回提示されているものも、決して初めて見るものではないですし、それは他の選手も一緒です。その中での対応は、すぐにできるんじゃないかなと思っています。

『何を切り捨てていくか』については、おそらくコーチ陣が『これは合う、これは合わない』と判断してくれる部分だと思います。
とりあえず僕たちは、この短い練習期間の中で、まずコーチ陣から求められていることを、しっかりコート上で体現して、その上で選手間でもコミュニケーションを取りながらやっていければな、と考えています」

J:日本の新しいビッグマンのラインナップも楽しみですが、ワクワクするポイントを教えてください。

渡邊雄太
「よりポジションレスに、人とボールを動かしながらやる、というのは練習でも強調していました。それはトムさんの時からもそうではあったんですけど、そこをより重点的に、メインでやっていました。

ビッグマンがリバウンドを取って、そのままボールを運んできてオフェンスに入る場面もあるでしょうし、逆にガードがダンカースポット(ゴール付近のエリア)に入っていることもある。
そういったポジションレスな形は、最近のNBAでも主流になっていますし、自分たちにもフィットしていくんじゃないかなと、やっていくうちに感じています。」

「1日たりとも無駄にできない」
時間について、渡邊は率直に語った。

「本当、1日たりとも無駄にできる日はないんで。本当にみんな集中して、いい練習ができたと思いますし、コーチ陣含め、この新しい布陣でやるのは初めてだったんで。
その辺も含めて、いろいろコミュニケーションを取りながら、初日にしてはいい練習ができたなと思います。
もちろん新しいことは、スタッフがみんな変わっているので、たくさん取り入れつつ、ただ今までやってきたところで良い部分は残しながら、という部分です。
本当にそのコミュニケーションに関しては、まだまだこれからですし、もっともっと短い時間ですけど取っていって、お互いの求めていることを、しっかり今後も話し合いながらやっていけたらなと思っています。」

沖縄という場所で戦う意味
2023年ワールドカップ以来となる、沖縄での代表戦。

「個人的には、沖縄で試合をやるのはワールドカップ以来になります。その2年間、琉球(ゴールデンキングス)さんとは、千葉(ジェッツ)でも試合をしてきましたけど、もう本当にすごい楽しみにしています。
やっぱりこの場所では『勝つ』っていうイメージを、皆さんの中でも持っていると思いますし、自分たちの中でも、そのイメージを崩さないままいきたいなと思っています。
タフにはなると思いますけど、しっかりやっていきたいです。」

前体制から引き継がれているもの

トム・ホーバス前ヘッドコーチのもとで築かれた部分についても、渡邊は具体的に言葉を選んだ。
「思い切りの良さっていうところは、間違いなくトムが伸ばしてくれた部分だと思っています。
誰でもまずシュートを狙う。自分の目の前が開いたら、しっかり狙っていく。そこは自信を持ってプレーするという部分で、引き継いでいきたいです。
前回の台湾戦とかでも『ノーラグ』という言葉を使って、ボールを持っている時も、持っていない時も、コート上でのタイムラグをなくそうという話をずっとしていました。
今回もそこは継続していて、おそらく誰がヘッドコーチであっても、すごく重要な部分だと思います。
今日も、新しいディフェンスやオフェンスの中で、ノーラグでできていた部分は多かったんじゃないかなと思います。」

体制変更について

「JBAが決めたことなので、僕たちはそれを信頼して、新しいコーチ陣とともにやっていくという気持ちで、みんな切り替えています。
トムには本当に、みんな感謝しています。
台湾戦をいい形で終えることができましたし、最後、2連勝という形で勝って終われたのは本当によかったです。
発表が出る前にも、実際にトムに会って、最後に感謝を伝えることができました。
本当に楽しい数年間だったのは、間違いないです。」

NBA経験を持つスタッフとともに

ライアン・リッチマンAC、吉本泰輔ACと、NBA経験を持つコーチ陣に信頼を寄せている。

「NBAはやはり世界最高峰のリーグですし、そこでやってきたことは、間違いなく日本のバスケットにとっても大きなプラスになると思っています。
ただ、NBAから単純に戦術を持ってくるだけじゃなくて、その中で日本代表にとって何がいいのかを、すごく考えてやってくれている。
そこは自分たちも彼らを信頼して、求められているところを、しっかりクリアしていきたいなと思っています」

中国、韓国との戦いへ

「2連勝が必要なのは大前提ですし、中国には前回のウィンドウで負けているので、初戦から全力で来ると思います。
韓国も流れに乗ってくる中での対戦になります。
ランキングがどうこうというところは一切気にせずに、あくまで『倒すべき相手』として、自分たちもチャレンジャーのつもりでやっていければなと思っています。」

Jbasket視点

体制が変わっても、変わらないものがある。
目の前が空いたら迷わず狙うこと。ボールの有無に関わらず、判断を速くすること。短い時間の中でも言葉を交わし、コート上での理解をすり合わせていくこと。
新しいことを取り入れながらも、これまで積み上げてきた感覚を手放さない。それは大きく掲げられるスローガンではなく、日々の練習の中で、何度も確かめてきたものだ。

「1日たりとも無駄にできない」。
渡邊雄太のその言葉が示すように、日本代表は特別な何かを求めるのではなく、目の前の一日、一つひとつの時間を積み重ねてきた。
そして、試合はもう目前だ。
新しいスタッフとともに、チームは静かにコートへ向かう。

スタッフ
チームディレクター:伊藤拓摩(公益財団法人日本バスケットボール協会/長崎ヴェルカ)
ヘッドコーチ:桶谷 大(琉球ゴールデンキングス)
アシスタントコーチ:吉本泰輔(Grand Rapids Gold/Denver Nuggets)
アシスタントコーチ:ライアン・リッチマン(シーホース三河)
アドバイザリーコーチ:佐々宜央(琉球ゴールデンキングス)
プレイヤーディベロップメントコーチ:ケビン・アンゼンバーガー(長崎ヴェルカ)

選手16名
アレックス・カーク(C/211cm/34歳/琉球ゴールデンキングス)
安藤誓哉(PG/181cm/33歳/横浜ビー・コルセアーズ)
富樫勇樹(PG/167cm/32歳/千葉ジェッツ)
原 修太(SG/187cm/32歳/千葉ジェッツ)
渡邊雄太(SF/206cm/31歳/千葉ジェッツ)
ジョシュ・ホーキンソン(C/PF/208cm/30歳/サンロッカーズ渋谷)
齋藤拓実(PG/172cm/30歳/名古屋ダイヤモンドドルフィンズ)
馬場雄大(SF/196cm/30歳/長崎ヴェルカ)
シェーファー アヴィ幸樹(C/206cm/28歳/シーホース三河)
川真田紘也(C/204cm/27歳/長崎ヴェルカ)
渡邉飛勇(PF/207cm/27歳/信州ブレイブウォリアーズ)
西田優大(SG/190cm/26歳/シーホース三河)
佐土原 遼(SF/192cm/26歳/琉球ゴールデンキングス)
富永啓生(SG/188cm/25歳/レバンガ北海道)
ジャン・ローレンス・ハーパーJr.(PG/181cm/23歳/サンロッカーズ渋谷)
金近 廉(SF/197cm/22歳/千葉ジェッツ)

試合概要
第1戦
2026年2月26日(木)19:05 TIPOFF(開場17:00予定)
日本代表(22位) vs 中国代表(27位)
テレビ放送:BS日テレ(18:58~ 生放送)
ライブ配信:DAZN/TVer

第2戦
2026年3月1日(日)14:00 TIPOFF(開場12:00予定)
日本代表(22位) vs 韓国代表(56位)
テレビ放送:テレビ朝日(13:55~ 生放送)
ライブ配信:ABEMA/DAZN/TVer

会場:沖縄サントリーアリーナ

 

男子日本代表日本代表
Jbasket

Jbasketライター

-バスケットボール 専門メディア

twitter : @jbasket_web
Instagram : @ jbasket_web