【Bリーグ】田中大貴(SR渋谷)「自分もまだまだいるんだぞとアピールして、存在感を出していきたい」

Bリーグ2023-24が開幕して4試合が行われた。ワールドカップの盛り上がりから、どの会場も来場者数が更新され盛り上がりをみせている中、田中大貴が新加入として入ったサンロッカーズ渋谷もホームでの接戦も4連敗のスタートとなったが話題のチームになっている事は間違いない。

そこには田中大貴、日本代表のジョシュ・ホーキンソン、アキ・チェンバースと日の丸を掲げて戦ってきた選出達が今シーズンからどんなケミストリーを見せてくれるか。今シーズンからBリーグ復帰のルカHCも田中大貴とは5年間アルバルク東京で共に闘い、Bリーグ連覇も成し遂げている。今シーズン、どんな歩みを見せてくれるか一戦一戦楽しみでしかない。

その田中大貴は、先日JBAから発表された日本代表の招集報道についても代表引退概念はないとも発表されたが、東京五輪終了に代表引退を発表した田中大貴に注目が集まった事にも本人が触れてくれてコメントしてくれた。

今シーズンのBリーグ開幕からどの試合も満員、チケット完売という状況になっている今のBリーグについて田中大貴は、「ワールドカップが沖縄で開催されて間違いなく盛り上がっていると思っています。各ゲームで中々チケットが手に入らないと聞いてます。いい傾向にあると思いますし、ありがたい事にパリ五輪のキップも手にしてこれから1年間はこの波が続くのかなと思ってます。
自分もその中で、自分の写真使われて騒がれてましたけど。笑

去年やってなかった分、自分もまだまだいるんだぞとアピールしたいですし、そういう所のモチベーションも1つあるので、はい、存在感出していければいいのかなと思ったます」と、語った田中大貴の表情からは穏やかな中に、しっかりした意志と気持ちが見られた。

まだ開幕前の田中大貴はワールドカップイベントで今回の移籍についてと、日本代表についても取材に応じてくれた際にワールドカップについては、「自分達の国で開催される事はそうないので貴重な事ですし、日本のバスケットがこれから盛り上がって行く為になんとか日本代表選手の皆さんに頑張ってもらって、また観る側もしっかり応援して日本一丸なっていい大会に出来ればいいなと思ってます。日本vsオーストラリアの試合も楽しみにしてます応援してます！！自分も負けないようにやりたいと思ってますし、頑張った結果的に必要だと思ってもらえる事が出来れば1番良いのかなと思ってます。」とも。そして、サンロッカーズ渋谷について「新鮮な自分と渋谷に期待して欲しい」と語っていた。

ホーム開幕での熱戦後に会見場へ現れた田中大貴へもう一度同じ事を聞いてみた。

Ｊ：開幕前に新鮮な気持ちで迎えたいと話してましたが、開幕してから新鮮に感じている所や気持ちを教えて下さい

「コートの上に立ってバスケットが出来るのは楽しいですし、去年初めて手術して長い期間バスケットから離れていて、そこに対するモチベーションは去年ずっとベンチで見ながら思っていた事なので、今こうやって今は違和感もなくやれている事が自分的にはいいかなと思ってます。これに勝ちがついてくれば本当はもっといいんでしょうけどこれもまた試練だと思ってます。

側から見たらメンバーが揃って今年は強いと思われるかもしれないですけど、そういう甘いリーグではないです。先週戦った名古屋Dも同じチームで3年間作り上げてきてますし、今週の琉球も去年チャンピオンですし、しっかりベースが出来ているチームだと思います。そういうチームを倒すには自分達も早くそのレベルに行かないといけないと思ってます。それは試合だけじゃなく練習からくるものだと思うのでそこの脆さというのがうちはあると思っていて、チームとしてのベースを早く作って勝ちを拾っていけるようにしたいです。
インサイドが居ないのはこのリーグではどうしてもタフな事で、ジョシュやライアンも疲労が溜まってきて次アウトしたらもっと厳しい状況になるので、早くなんとかいい方向にもっていけるように次の試合が大事になってくると思います」

また長年アルバルク東京で共に戦ってきたアレックス・カークと田中大貴は”タナカーク”と呼ばれる程ピック＆ロールでBリーグを制してきた。その２人が新チームで戦うのは新鮮な感じでファンは盛り上がった。

強いチームは今日みたいな負けは絶対に許されない

更に田中大貴はこのチームにかける気持ちが伝わってくる。
「”あと少しで勝てたね”では絶対優勝するチームにはならない。自分はそこをルカHCと共に過去5年間ずっと経験してきている。元々渋谷はそういう所の経験がないのでどうしてもハンガリーさや仕方ないとするのではなく、もっと追い求めていかないと強いチームにはなれないので、今いるメンバーは必死になってハードワークしていますし、可能性があるメンバーだと思うのでチャレンジしていきたいと思ってます。
本当に勝たないといけない世界で、甘さを無くす意味では、自分がこのチームに与えられる仕事なのかなと思ってます。自分を取り戻すのもそうですけど、プッシュしてやっていきたいと思ってます」

この試合、会見での言葉からも今シーズンの目標が明確になっている事が伝わってくる。また日本代表のユニフォームを着ている田中大貴を見るのも多くのファンが望んでいる。怪我から復帰した田中大貴の言葉からもその意欲を聞くことができた事に心がざわついた。

ここからまた新しい世界観を今シーズンはしっかりと注目して見届けていきたい。

田中大貴キャリア

SG/192cm/32歳/サンロッカーズ渋谷

長崎県立長崎西高校
3年連続出場ウインターカップ出場(ベスト16］

東海大学
2年 3年で関東大学選手権、リーグ戦準優勝、インカレ優勝してMVP受賞
4年で関東大学選手権準優勝、MVP受賞、インカレ2年連続優勝とMVP受賞

2014-22 アルバルク東京
ルーキーオブザイヤー受賞
2016 Bリーグ元年シーズンベスト5選出
2017 Bリーグチャンピオン、シーズンベスト5、ファイナルMVP
2018 Bリーグ2年連続チャンピオン
2020 シーズンMVP受賞、シーズンベスト5

2023-サンロッカーズ渋谷

日本代表🇯🇵
2012年大学3年 FIBAアジアカップ準優勝
2013年アジア選手権9位
2014年 FIBAアジアカップ 6位、アジア競技大会3位
2021年東京オリンピック出場