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「三遠ネオフェニックス」が「損保ジャパン・ベシクタシュ」と姉妹クラブ提携

文・写真=オガワブンゴ

駐日トルコ共和国特命全権大使ハサン・ムラット・メルジャン氏、ベシクタシュJK 会⾧フィクレット・オルマン氏、三遠ネオフェニックス代表取締役社⾧北郷謙二郎氏が出席し、トルコ・イスタンブールを本拠地とするプロバスケットボールチーム『損保ジャパン・ベシクタシュ』とB.LEAGUEの『三遠ネオフェニックス』の姉妹クラブ提携に関する記者発表が駐日トルコ共和国大使公邸にて、2019年3月15日に行われた。

この記者発表は、姉妹クラブ提携とは別にベシクタシュのアジア・日本戦略のプレゼンテーションも兼ねており、出席した記者にはUSBメモリが資料として提供された。

ハサン・ムラット・メルジャン
駐日トルコ共和国特命全権大使
フィクレット・オルマン
ベシクタシュJK 会⾧
北郷謙二郎
三遠ネオフェニックス代表取締役社⾧

 
 
ハサン・ムラット・メルジャン大使の挨拶から始まり、フィクレット・オルマン会⾧の会見、ベシクタシュの紹介映像、姉妹クラブ提携の調印式、質疑応答の順番でプログラムが進行し、姉妹クラブ提携の調印式の前にオルマン会長と北郷社長がそれぞれ今回の提携についてこのように述べている。

オルマン会長:
「今回の提携の一番の目的は、二国間の関係をより近づけることです。そして二国間が近づくためにスポーツがその手段となると信じています。すでに友好の歴史をもつ日本とトルコですが、より若い世代での行き来や交流を深めるために両国のチームで選手の移籍や親善試合などを検討しております。ともに試合をすることで両国民にとってお互いへの親近感が深まることを願うとともに、ビジネス面でも分かち合える価値があるのではないかと思ってます。」

北郷社長:
「2018年9月にトルコに行くにあたりベシクタシュを紹介してもらいました。実際にベシクタシュのアリーナを訪問し、最新の設備が揃っていることや素晴らしい運営をしていることに感激しました。日本にはないこのヨーロッパでの文化を我々も吸収していかなくてはなと。一緒に協力しながらやっていきたいという思いが本当に強くなりました。三遠ネオフェニックスも2年後にアリーナの建設を控えておりますが、ちょうどベシクタシュでも新しいアリーナの建設予定があります。その計画の概要を聞かせてもらう内に我々の思いと合致し、運営も含めていろいろなことを吸収させていただきたいということで姉妹クラブ提携を結びたいということを伝えたところ了承していただき、姉妹クラブ提携を結ぶことになりました。」

主な提携内容は下記の4項目。

①選手・スタッフの人材交流
・相互派遣 ※日本人選手の海外挑戦も
・トレーニングキャンプ、フレンドリーシップゲームの実施
・新アリーナの構築、運営のノウハウの共有
②スクール生・ユース性の交流
③CSRプログラムの共同展開
④両国間のビジネスマッチング、スポンサー活動

今シーズン(B.LEAGUE2018-19)オフから活動をしていく予定で、北郷社長は第一弾として「社会貢献活動が最初で、具体的には同じタイミングで植樹をやっていきたい。そして、これを第一歩として次には違うことをやっていきたいと考えてます」と話した。



 
 
2018年9月にサンロッカーズ渋谷が、KBL(韓国)の蔚山モービスフィバスとパートナーシップ協定締結しているが、B.LEAGUEのチームとしてはまだまだ少ない今回のようなクラブ提携。
三遠ネオフェニックスとベシクタシュが結んだ姉妹クラブ提携が、今後どのような形に昇華していくか注目である。

 

三遠ネオフェニックス(SAN-EN NEOPHOENIX)
https://www.neophoenix.jp/
愛知県豊橋市をホームタウンとし、愛知県東三河地域と静岡県遠州地域を本拠地とするプロバスケットボールクラブ。
1965年に切削工具メーカー「オーエスジー㈱」のバスケットボール部「OSGフェニックス」として誕生。
2008年に地域密着型のクラブとしてプロ化し、bjリーグに転籍。その後、2016年より開幕した「B.LEAGUE」のB1(1部)に参戦している。
bjリーグでは、2019‐10、2010‐11、2014‐15シーズンに優勝と、3度の日本一を達成。現在は、日本代表の太田敦也や、NBAで通算391試合出場の実績を持つジョシュ・チルドレスが在籍。豊橋市を中心に行政と連携した地域貢献活動を展開するなど、『三遠』地域の架け橋となり、スポーツを通じた地域の活性化を目指している。

ベシクタシュJK(Beşiktaş Basketbol)
https://bjk.com.tr/en/brans/2/basketbol.html
トルコ・イスタンブールを本拠地とするプロバスケットボールチームである。ベシクタシュJKの男子バスケットボール部門で、2010年、NBAのスーパースターとして活躍したアレン・アイバーソンを獲得し話題となった。
1975年、2012年にトルコリーグで優勝している。
現在、ベシクタシュ・損害保険ジャパン日本興亜株式会社がネーミングライツスポンサーとなり、チーム名は『損保ジャパン・ベシクタシュ』となっている。

ベシクタシュ・ジムナスティック・クリュビュ(Beşiktaş Jimnastik Kulübü)
https://bjk.com.tr/en/
トルコ共和国のイスタンブール市を本拠地とするサッカークラブ。
クラブ名はホームスタジアムのあるベシクタシュ区の地名に由来している。ガラタサライSK、フェネルバフチェSKと並びトルコサッカー界を代表するクラブ。1903年創立とトルコで最も古く、リーグ優勝15回(現行のトルコ・シュペル・リグになってから)、カップ優勝9回を数える。2008‐09シーズンにはリーグ、カップの2冠を達成した。2014‐15、2015‐16シーズンは2年連続で優勝。2018‐19シーズン途中で元日本代表の香川真司をドイツドルトムントからレンタルで獲得。香川はデビュー戦で2ゴールを挙げるなど、一躍トルコでブームを巻き起こして
いる。

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