ウインターカップ、第77回全国高校選手権大会12月27日、東京体育館で男子クォーターファイナルが行われて8強が戦い、ベスト4が出揃った。
クォーターファイナル、注目高校対決になる、福岡第一vs開志国際は、高校トップチームの激しい攻防から福岡第一が開志国際を破ってセミファイナル進出を決める。
宮本ツインズ「八田さんとザイオンさんや3年生、本当に日本で1番練習してきているので、1番最後までこのチームで戦いたい、1番長くコートに立って引退させてあげたいというのが僕たちの願いです」
12月27日 東京体育館
福岡第一 68-63 開志国際
1Q 20-19
2Q 9-16
3Q 22-19
4Q 17-9
<福岡第一>
#10 宇田ザイオン 20得点 10Reb
#34 シー ムサ 19得点 17Reb
#35 宮本耀 16得点 7AST
#33 宮本聡 10AST7Reb 4得点
<開志国際>
#5 平良宗龍 21得点 10Reb
#6 千保銀河 19得点
両チームインサイドの強さを出して得点、スペースができればしっかりアウトサイドから得点し、宮本兄弟のブレイクも出ていい入りをしたのは福岡第一。タイムアウトを取って開志国際はどう立て直すかとなったが、インサイドでのマッチアップも激しい攻防からウイング陣では開志国際は千保が連続で得点して流れを戻す。また福岡第一はこの試合を通して宇田ザイオンが得点にディフェンスにチームを大事な場面で引っ張っていく。お互いディフェンスの強度が下がらず、福岡第一もフィニッシュが決まらないが、開志国際は少ないアテンプトながら千保が3ポイントを決めて逆転して35-29で開志国際リードで折り返す。
前半なかなか決まらなかったがシームサ、#35宮本耀がインサイドにアタックして得点、スペースできて宇田ザイオンが3ポイント沈めて流れを引き戻し同点にする。さらに宮本耀、平良と3ポイントを入れ合い一進一退のまま54-51と開志国際リードしてあっという間に最終へ。4Qは、お互いの意地がぶつかり合う、お互いの気持ちが入った激しい攻防が続いていく。宮本兄弟のブレイクでリードする福岡第一に、平良がすかさず得点と見応え満載の試合展開になり、最終局面になって1分切ってから福岡第一が5点リード、最後はファウルゲームになるが、福岡第一がしっかり僅差を守り切り開志国際に勝利してセミファイナル進出を決めた。高校バスケを代表する素晴らしい試合となった。
井手口コーチ(福岡第一)
J:最後エースがお互い決め合ってギリギリのところの勝負だったと思うんですけどどういう感想を持っていますか
「まあね、八田が前半もうちょっとレイアップならレイアップ、ジャンパーならジャンパーではっきりしてなくて、ちょっと中途半端なショットだったんで、ハーフタイム、ちょっと喝入れました。それでもね、やっぱり、あいつがやらないとうちは止まってしまうのでね。
八田の打っていたフローターみたいな、ああいうめっちゃ難しいショットを打たされちゃった感じになってたので、思いっきりレイアップしながら、ムサに合わすとか、キックアウトとかね、そういう風に選択できればよかったんですけど、お前が決めなきゃいけないぞって今日言ってたもんだから、なんとしてもシュート投げなきゃみたいになっていたのかなと思います」。
J:最後決め切る力をどのように伝えていますか
「そうですね、やっぱりブロックも怖いし、緊張もあるし、手が縮こまったみたいなショットが多くて、とにかく最後の最後まで、最後の最後までしっかりやるという当たり前のことを伝えています」。
ディフェンスについて
「色々とディフェンスも考えたんですけど、色々1年通してオールコートからゾーンからありとあらゆることはやったけれども、やっぱりここに来て、ハーフコートマンツーマンに辿り着いたかなと、やっとここにきてそういうディフェンスができるようになってきたかなと思うんですよね」。
「ザイオンはあれくらいやれますよ。頼れる3年生になりましたね。聡の4つ目のファウルが大変痛かったんですけど、ちょっとマークマン変えて、そこもよく持ちこたえたと思います」。
#33 宮本聡(福岡第一)
J:日本一練習してきた自負があると思うんですけども、このシーソーゲームの展開の中で決め切るとか、球際とか、コートの中でどう感じていましたか
「もうほんとに勝ててよかったです。井手口先生が『ブレイクの時は、お前らが全部レイアップで行け』『ルーズボールもガード陣のお前らが全部取れ』って言われていたので、ほんとに今日はコート外からもういろんな声を井手口先生がかけてくれていました。自分たちはその指示を聞いてやるだけだったので、ほんとに簡単なイージーなことだったかなと思っています」。
J:お互い仲間であるベンチ含めてみんな声を掛け合ったりいろんな角度で試合を戦ってましたね
「今年は2年生がほとんどメンバーに入っていて、スタートも3人が2年生で出ていて、勝たせることができなくて、メンバー外の人たちにも迷惑ばっかりかけて、負けさせてばっかりだったので、 それでもやっぱり今日もこうやって大きな声で応援してくれていて、声を最後までかけ続けてくれたました。それがほんとに力になって、こうやって勝つことができたんじゃないかなっていう風に思います」。
プレッシャーについて
「今年は負け続けてる以上もうチャレンジャーで、開志国際さんや大濠さんにも1回も勝てていないので、チャレンジャーでこの大会に挑んでいるので、全然プレッシャーとかはなくて開志国際さんに勝った今も2連覇のプレッシャーというよりかは、やっぱり開志国際さんの思いを背負って戦わないといけないという、そっちの思いを背負って戦わないといけないなって思ってます」。
J:そういう意味でも八田先輩たちはあと数試合になりますけど、そういう思いもありますか
「ずっと、もう、もう、、5人で集まった時に八田さんとザイオンさんをまだ引退させないぞって、ずっと声をかけてたので。それが今日で次につなげることができたので、そしてまた明日1試合、次につなげて、 ほんとにまだ引退させないように、、今年は全然勝たせてあげることができてないので、最後に笑わせてあげられるように頑張りたいと思います」。
#35 宮本耀 (福岡第一)
J:勝利おめでとうございました 凄い試合でした
「いや、ほんとに勝てて嬉しいです。ほんとにその一言に尽きるというか、今日の今日のこの組み合わせが決まった時から、開志国際さんとの試合は本当に、なんていうか、、思い描いていたというか、この試合に勝つために2ヶ月そして1年間練習してきたと言っても過言ではないと思っているので、ほんとに今日は苦しい時間帯が続いて、自分たちのミスも続いたんですけど、最後勝ち切ることができて本当に嬉しいです」。
J:激しい試合で、お互いもう知ってる仲での開志国際とやり合ったりとどんな気持ちでしたか
「ベンチの後ろ(開志国際応援席)からもシュートが入らないと言われていたので、3ポイント決めた時は、ほんとにやってやったぞっていう気持ちで気持ちよかったです」。
J:このシーソーゲームから勝ち切るのにどんなことを大事にプレーしてましたか
「まずシュートが入らなくても、ミスが続いたとしても、ほんとに5人で声をかけて、タイムアウトの時は5人だけじゃなくて、ベンチメンバーに入っている15人みんなで声をかけて、ベンチ外のメンバーも後ろから声をかけてくれているので、チームが1つになれば何かいいことが起きると思っていたので、それが最後ほんとに勝ちにつながったんじゃないのかなと思っています」。
J:八田選手やザイオン選手にその想いが伝わっていたんじゃないですか
「八田さんとザイオンさんや3年生含めて、本当に日本で1番練習してきているので、1番最後までコートに、1番長くコートに立って引退させてあげたいなというのが僕と聡の願いです。とりあえず1秒でも多く、誰よりも、日本中で1番多くコートに立ってほしいので、、このチームで戦いたい、1番最後に引退してほしいと思ってます」。
八田滉仁(福岡第一)
J:本当にお互い苦しい展開もあった中で、シュートもフローターと難しいシュートもあって最後は決め切り振り返ってどうですか
「自分も最初のプレーから留学生に警戒したり、自分がピックに行った時には全員が周りから寄られていて、自分もそこの2線目のディフェンスに対してすごく考えてプレーしてしまって迷いが出てしまいました。タフショットのようなプレーがすごく多く出たので、ハーフタイムの時には、先生からは『そこを振り切ってお前がボール持ったら勢いよくレイアップに行け』って言われたので、 もうほんとに先生にも感謝ですし、チームメイトからも『お前がやってきたことを全部出し切れ』って言われたのでそこはすごく振り切ってやれたと思います」。
J:どう切り替えたのか教えて下さい
「練習の中でも、このトーナメントが決まった時から、開志さんの対策を個人練習からして、そういった中で自分がボールを持ったらそのレイアップまで行くっていうのも練習中からやっていたので、試合の中で思い出してやれたのが、最後そういった結果に繋がったのかと思います」。
J:勝ち切る力、大事にしていることを教えてください
「やっぱりみんなを信じるっていう力が1番で、自分の中でも大切だと思いますし、やっぱりベンチにも入ってない応援席の声援があるので、そういった思いを背負ってやれているっていうことが、やっぱりその勝ち切るっていうところにも繋がっていくのかなと思います。
この1年間、本当に自分たちが1番練習してきたっていうのを信じてこの今日もやったので、絶対にその苦しい時間帯が来ても我慢すれば自分たちの流れも来ると信じていたので、そういったみんなのみんなの思いも込めて、一緒に信じてやってきたのが、この勝利につながったと思います」。
富樫コーチ(開志国際)
「残念でした。やっぱり流れがね来なかったっていうのはね、やっぱり平良のあれがちょっときついかなって感じはしましたね。ケルビンところもね、なかなか点数にならなかったしね。第一のディフェンスも良く、しつこくやって、こっちの方も、そこでちょっと浮き足だったのかなって感じはありますけどもね。なんせ、うちのチームは60点だよね。もうちょと点数とってなきゃダメかなって感じはありますけどね。まあ、10番(福岡第一•ザイオン)のところが計算外でしたね。本音は、あそこの計算はそんなに無かったので、はい。やっぱり後半の押された時にブレイクでやられたのがね、あれが痛かったですね」。
J:4Qお互い言葉に表せないぐらい、本当にエースがやりあって、素晴らしい試合だったと思うんですけども、先生はどういう感想ですか
「最後言ったのは、決めきるか決めきれないかがね、もうここで強いチーム、弱いチームか、分かれるって話をしたので、ここでやっぱ決めきれなかったうちらが弱いっていう感じでしょうね。はい」。
平良宗龍(開志国際)
「やっぱり悔しいですし、ほんとにこのチームでやるのは最後なんだなっていう実感が湧いてきました。最後、やっぱり自分がボール持って攻め切りたいっていうのは思ってたんですけど、その中でやっぱり清水だったり千保だったり、託しすぎてた部分はあったと思うので、やっぱりもうちょっと自分でもできたんじゃないかなと思います」。
千保銀河(開志国際)
「やっぱり前半自分たちの流れでもっていけて、 自分も点を重ねて開志らしさっていうのを出せたと思うんですけど、後半に第一さんの流れを切れなかったところだったり、自分たちの点数が止まってしまったことがよくなかったかなって思うんですけど、やっぱり開志国際のバスケ、楽しいバスケがやっぱり最後まで通せたのは良かったかなと思います。最後決めきれなかったのはやっぱ自分の原因でありますし、そこでしっかり決めきれられる選手にならないと、チームに勝ちを与えることはできないと思うので、今後そういう部分をしっかり決めきられる選手になっていきたいなと思います」。
東山(京都) 83-82 藤枝明誠(静岡)
八王子学園八王子(東京) 67-79 福大大濠(福岡)
福岡第一(福岡) 70-63 開始国際(新潟)
鳥取城北(鳥取) 85-45 延岡学園(宮崎)
28日セミファイナル
東山 vs 福大大濠
福岡第一 vs 鳥取城北