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【男子日本代表】JBA伊藤拓摩・新強化委員長にWindow1総括を聞く「課題は山ほどあります、いい意味で伸びしろだと考えている」/Jbasketインタビュー

【男子日本代表】JBA伊藤拓摩・新強化委員長にWindow1総括を聞く「課題は山ほどあります、いい意味で伸びしろだと考えている」/Jbasketインタビュー

日本バスケットボール協会(JBA)で男子日本代表の強化を担う伊藤拓摩 強化委員長(長崎ヴェルカ代表取締役社長兼GM)が、FIBAワールドカップ2027 アジア地区予選 Window1を終えて現状と今後の方針を語った。

8日、男子代表強化部会後にオンラインでメディアブリーフィングを実施。
11月28日・12月1日に行われたチャイニーズ・タイペイとの2連戦を総括し、チームの現在地を次のように述べた。

2戦目ではジョシュ・ホーキンソンが40分、渡邊雄太が37分出場

「課題は成長、伸びしろだと考えています。(課題は)山ほどあります、いい意味で」

プレイタイム偏重の課題を認識

2戦目ではジョシュ・ホーキンソンが40分、渡邊雄太が37分出場するなど、主力に負荷が集中した点にも言及した。
「理想的かといわれるとそうではない」と率直に振り返り、JBAとして改善策を模索していると説明。

代表合宿前の段階から、ヘッドコーチや選手に有益なデータを共有し、采配に活かせる仕組みをつくるなど、「多方面からのバックアップ」体制を整える構想を明らかにした。

Window2は中国・韓国との大一番へ

次のWindow2(2025年2月)は、中国・韓国と対戦する最重要局面。1次予選通過に向けて、どの試合も落とせない状況が続く。

伊藤委員長は、就任当初から掲げる「一体感」をあらためて強調した。「所属チームに戻ろうが、代表の一部だと感じてもらえるかが大切」クラブと代表を“連続した環境”として選手が捉えられる文化づくりが、長期的強化のカギだと語った。

さらに強化部会として、「(五輪など)いくつも軸を作りながら、継続的に再現性を持って強化していく」と、中期〜長期の強化ロードマップにも触れた。

実際に伊藤強化委員長に聞く

J:2027年へ向けた強化計画はどこまで具体的に描いていますか

伊藤強化委員長
「今回のウィンドウでは、自分の意見を押し付けるよりも、これまでどう取り組んできたか、何が良くて何が改善点なのかを見極めることに集中しました。

改善点が見えるほど、“日本代表はまだまだ伸びる余地がある”と感じています。今日の強化部会でも議論を深め、方向性が徐々に明確になってきています。

2月に向けては、より細部の準備を進めていきます。中国・韓国戦、そしてアジア特有の審判への対応など、勝つために必要なことが前回よりも明確に見えてきました。強化部会としては、LAを見据えつつ、若い世代やブリスベン、そしてその先の五輪へと続く複数の軸を並行して進め、日本のバスケットを継続的に伸ばしていきます。」

J:今後どこで、どう勝ち進むイメージを描いているのか?

伊藤強化委員長
「日本代表のユニフォームを着る以上、すべての試合で勝ちにいく姿勢は変わりません。次のウィンドウでも中国・韓国としっかり戦いますし、アウェーも待っています。そこで勝つことが前提です。

ただ、ホームとアウェーでは準備の仕方や戦うポイントが変わります。そこもふまえて、先を見据えながら準備を進めていきます。」

Beyond Games

チャイニーズ・タイペイとの2連戦を白星で終え、日本は確かな一歩を踏み出した。だが伊藤強化委員長が語るように、その裏側には「伸びしろ」という無数の課題と可能性が広がっている。強度、スピード、選手層、準備力、環境づくり。あらゆる要素を積み上げ、再現性を持って前進していくことが、日本代表が世界で戦うための唯一の道だ。

来年2月、舞台は中国・韓国との大一番へ。Window1で得た学びを糧に、日本代表はさらなる成長を示せるのか。2027年への長い航路は、ここからさらに加速していく。

 

 

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Jbasketライター

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