三遠ネオフェニックスはバイウィーク明けの第9節を終えて、現在13勝3敗で中地区2位に位置している。中地区首位はアルバルク東京で14勝2敗で1ゲーム差となる。
三遠は圧倒的なオフェンス力を兼ね備えて、リーグ唯一の1試合平均得点90点を超えて92.7点と屈指のオフェンスと、強いバスケットを魅せてくれている。(2位 琉球85.2点)。リバウンドも琉球に次いで2位、アシストは名古屋Dに次いで2位。
ボールと人が動き、攻守の切り替えも更に速い試合展開。初めてBリーグのバスケットを観る人は三遠のバスケットがおススメだといえる試合だ。
このチームを作っているのは、千葉ジェッツを何度も日本一に導き、三遠ネオフェニックスHCに就任三年目の大野篤史。シーズンを重ねるたびチームに“大野篤史HCの流儀” が選手やスタッフに浸透してきている。地域での在り方、プロとしての意識、試合の勝ちをこだわり、そして楽しめるバスケットを見せてくれている。
三遠ネオフェニックスのカルチャーを培って戦い抜く姿勢は一貫として変わらない。
三遠は常に堅実なチームつくりでレギュラーシーズンは地区優勝をがみえた時点でも、選手たちも“優勝”の言葉を発することなく、ひとつずつ目の前の勝利だけに集中していた。昨シーズンは中地区優勝。CSでは広島ドラゴンフライズ(昨シーズン優勝)にホームで敗戦となったが、今シーズン、チーム一丸となりリーグ“優勝”を目指す。
その大野篤史HCに優勝するために選手への想い起用法について、Jbasketインタビューで5つの質問を、聞くことができた。
大野篤史HCのスペシャル動画は
Jbasket AND1(会員サイト)からご覧になれます
https://jbasket.bitfan.id/
大野篤史HC
J:Jbasketです、お元気ですか
「はい、なんとか豊橋で生きてます(笑顔)。そうですね、本当この街、豊橋が好きです。住みやすいし、人もあったかいですしね。 うん、自分に合うんじゃないかなって思ってます」。
J:チームのことを伺います。今シーズンの吉井選手について教えください。何年も前から気になっていた選手だったんですね。
「本当に、そうですね、彼のようなプレーヤーはサイズがあって、シュートが上手で、なんて言うんですかね、 負けず嫌いで。悪い言い方すると、空気が読めないぐらい一生懸命コートで表現するっていう姿が僕は好きだったんですね。彼と一緒に仕事がしたいなと、ずっと思っていました。はい。
特別指定選手で大阪にいた時から、僕はその時は彼のパーソナリティは知らなかったんで、ショウキ(大村将基スキルディベロップメントコーチ)からも色々聞いていて、試合を見て凄くいい選手だなと思っていました。
J:いろんな起用法をみて細かく選手への思いなど感じます
「そうですね。でも、成長させたいからといって頑張ってる選手、パフォーマンスがいい選手のプレータイムを削ってまで起用するとは思っていないので。
“競争のないものに、その成長はない” って僕は思っていて、しっかりそこは競争してプレータイムを自分で奪ってほしいと思っています。その気持ちがないのであれば、コートに立つことはできない。それはやっぱりプロなので。
例えば、シンスケ(柏木真介)は43歳ですけど、じゃあ20歳のワク(湧川颯斗)と同じだけチャンスがあるかと言ったら、実際若い子の方がチャンスある。でも、チャンスを掴むか掴まないかは、43歳だろうがは20歳だろうが一緒なので。
だからそこはもう僕の責任ではない。やっぱりコートでもっとプレーしたいと思うのであれば、競争に勝たなければいけない、チャンスを掴まなきゃいけない。その為に何をしなきゃいけないのかを考えてほしいと思ってます。
J:三年目に入って佐々木選手も細かいところまで大野HCの考えが浸透してきて、どう感じていますか
「もちろん、3年間一緒にやってるリュウセイ(佐々木隆成) は、本当にすごい成長したなと思いますし、彼は多分僕に1番怒られてるし、1番 要求をされてるプレイヤーで。なんて言うんですかね、悪い言い方すると、リュウセイは 「もうお前に何も言わせねえぞ」ってぐらい思ってると思うんですよ。でも、僕それが好きなんですよね。
やっぱりそうやって向かってきてほしい。そこの要求に負けるようでは、このプレッシャーの中でプレーすることっていうのは難しい。彼がすごく今年変わったなと思うのは、その欲が出てきた。「もっと代表に行きたい」 もちろんそうですし、コートの中で自身が “佐々木隆成” というのはどんなプレイヤーだったのかを示してくれてる。すごい自信を持ってプレーしてくれてますし、自分ができることをしっかりプレーでで表現してくれてます。
うん、いいガードになってきてるんじゃないかなと思ってます」。
J:楽しみですね。
「毎年、楽しみ。楽しみですよ」。
J:最後に、大野篤史ファンにメッセージお願いします
「そうですね(笑顔)、豊橋に東京からも90分、 大阪からも、何分?近いですし、南は沖縄、北は北海道。 もし僕のファンがいるんであれば、ぜひ豊橋に来てください。お願いします(笑顔)!!」。
選手歴
SG/SF 197cm 1977年8月12日生
石川県出身
愛工大名電高校
インターハイ3位
ウィンターカップ4位
日本体育大学
1年生から試合に出場
インカレ、関東大学を4連覇に大きく貢献。得点王(2回)、MVPに輝く。また3P王、アシスト王にも輝く。
関東大学リーグ4連覇に大きく貢献。
三菱電機ダイヤモンドドルフィンズ
2000-2007 JBL(Bリーグ前身) 初代新新人王獲得。JBLスーパーリーグ初のプレーオフにチームを進出させる。
日本代表としてアジア選手権、アジア競技会に出場して日本代表に貢献。
パナソニックトライアンズ
2007-10 プレーヤーとして活躍してその後に引退。
日本🇯🇵代表
1995年 U18男子日本代表でアジアJr選手権に出場
1997年 U22男子日本代表 ユニバーシティ大会
2001年 男子日本代表 アジア大会
2002年 男子日本代表 アジア協議会
2006年 男子日本代表 アジア競技大会
コーチ歴
パナソニックトライアンズ
引退後にACに就任。
2012-13には、HC代行も務める。
広島ドラゴンフライズ
2014-16 球団創設から佐古賢一HCの元、ACに就任。
千葉ジェッツ
2016-22 誰もが知るHCとして天皇杯3連覇、Bリーグ初の制覇を成し遂げる。
三遠ネオフェニックス
2022- HCとして就任、2023中地区優勝