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【NBA・Gリーグ】富永啓生「NBAの目標はもちろんあるけど、Bリーグで自分もいつかプレイしたいなともちろんあります」「今年の夏はサマーリーグと日本代表を1番考えてます」Jbasketインタビュー

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【NBA・Gリーグ】富永啓生「NBAの目標はもちろんあるけど、Bリーグで自分もいつかプレイしたいなともちろんあります」「今年の夏はサマーリーグと日本代表を1番考えてます」Jbasketインタビュー

これからの課題、カリーとの会話、日本代表への想いについても言及

アメリカでNBA挑戦を続けている富永啓生が帰国報告会をリモートで5月1日に行った。富永啓生は、桜丘高校で圧倒的な得点力を武器に大活躍してウインターカップベスト4まで進出した。卒業後にはアメリカに渡り、短大のレンジャー・カレッジを経て、NCAAディビジョン1のネブラスカ大学に進学した。そこでも磨きをかけた得意の3ポイントでチームの中心選手となってチームを勝利に導いてきた。
大学卒業後は、NBAドラフトでの指名はなかったが、NBAインディアナ・ペイサーズとイグジビット10契約をして、下部チームのインディアナ・マッドアンツへ加入した。そのGリーグでプロ1年目のシーズンを過ごして、現在日本に帰国しているところでの会見となった。

プロ1年目の富永啓生は、レギュラーシーズン14試合、8.7分、5.4得点、3ポイント成功確率46.9%となった。なかなかプレイタイムをもらえない試合もあったりとしたが、Gリーグ5戦目となった11月30日(日本時間12月1日)のウィンディシティ・ブルズ戦でフローターショットを決めて初得点を挙げた。また、2月にはGリーグ アップネクストゲーム(オールスター)前では、2試合連続で2桁得点をマークして、プレイタイムをもらえば必ず結果を出して力を証明した。キャリアハイは、2月13日バーミングハム・スクアドロン戦で3ポイント3/8、3本含む17得点を挙げて、22分38秒と自己最長の出場時間となった。

 

Jbasketインタビュー

J:プレイタイムをもっと勝ち取るために乗り越えないと行けない壁はどんなものがあったでしょうか

「そうですね。やっぱり今年はルーキーシーズンっていうのもあって、まずは信頼を勝ち取るために、日頃の練習のとこからアピールというか、コーチから信頼してもらえるようにならないといけなかったってところが1番の大きな壁だったのかなって。
ベテラン選手が多いチームだったっていうのもあって、そこのところをコーチからの信頼ってところが1番大きかったかなと思ってます」。

 

さらに試合に出場するためにコーチから信頼されるために必要なことについて聞かれた富永は、
「個人として、まずディフェンスの部分っていうとこが1番の成長しないといけない部分かなってとこは実感していましたし、その部分でシーズン通してそこの部分も少しは上達できたかなってとこはあるんですけど、もっともっとそこの部分を上達して、オフェンスだけじゃないってとこを証明していかないといけないなっていうとこはすごく実感したかなと思います」とディフェンスの強化をしてきたシーズンだったコメントした。

 

J:八村塁選手、河村勇輝選手とは、シーズン通してどんな会話などしていましたか

「それこそ八村選手との交流はあんまりなかったんですけど、河村選手とはGリーグアップネクストゲームもそうですし、あとGリーグのショーケースもそうですし、そこで一緒になってた部分もあるので、彼とは本当に毎日のように連絡取ってるってところもあるので、そういうとこで、バスケットの話もそうですし、普通にプライベートの話もたくさんしてた部分はあります。はい」。

 

J:これまでNBA含めてアメリカ挑戦の中で、日本のBリーグが新しくなりますが、日本でプレイする可能性はありますか

「本当に今、日本のリーグっていうのもすごく大きくなってきてるのは自分もやっぱ実感してますし、アメリカにいる時も見れる範囲で、ハイライトなど見れる範囲で見てはいるので、すごいリーグも大きくなっていて、自分もいつかプレイしたいなっていうのはもちろんありますし、その中で本当にNBAの選手になるっていう目標はもちろん変えずにってとこはあるんですけど、はい、考えてます」。

 

さらに今後はBリーグでのプレイについて聞かれた富永は
「選択肢はやっぱり多ければ多い方がいいのかなと。自分の成長というところで、いいのかなとは思ってるんで、色々視野広げて見てる部分もありますし、1番最終的な目標はさっきも言った通りNBAにあるんで、どういう道を通るのが1番いいのかを今考えながら動いてるところはあります」と応えた。

 

J:ステフィン・カリー選手とどんな話をされましたか

「会話は、カリー選手がペイサーズの試合に来た時に、試合前ちょっと会ってたんですけど、自分のバスケットシューズがこういう風にできたっていうことをカリー選手に見せて、
『めちゃめちゃいいね」
『またすぐできたら履くから』
って言われて、この前も試合で履いてくれてましたし、そういうとこでの会話はありましたし、その試合後も、カリー選手に”似合ってたよ”っていうことを言ったりというような感じの会話ですね(笑顔)」。

 

2019年にカリーが来日した時に、憧れのステフィン・カリーに会えてから6年の年月が経って、現在、そのカリーブランドから富永モデルのバッシュを出すことになるとは、この時には思ってもいなかったという。

 

J:Gリーグアップネクストゲームで見せてもらったバッシュの今後について教えてください

「そうですね、、機会があればもちろんそうやって第2弾、第3弾とやっていきたいですし、今はまだ、どういうデザインにするかっていうのは全く想像ついてないんですけど、機会があればそういうのもどんどんやっていきたいなと思ってます。はい」。

 

J:これまでも、これからも日本代表、日の丸を背負うことは富永選手にとってどういうものですか

「もちろん本当に日本代表、日の丸を背負うことは本当にすごく責任もありますし、本当にすごく誇りに思うことでもあるんで、そこは毎年毎年全力注いでやっていきたいなっていうのもあります。
ここ数年、日本のバスケットは、すごくレベルアップしてるので、立役者となれるように頑張っていけたらいいなとは思ってます」。

 

また、今シーズンで掴んだものについて聞かれて富永は

「今までは、長い時間出て活躍するタイプの選手だったんで、短い時間でもアピールできるか、どれだけの短い時間でも結果を残せるかが1番重要、重視されてたので、今シーズンは特に1本1本のシュートの重みだったり、最初のシュート決めるか決められないかでもう変わってくるところがあったんで、シュートに対する重みはすごく実感したシーズンになったのかなと思います」と応えた。

メンタル面にも聞かれた富永は、
「メンタル面が1番大きかったですね。
今までそういう経験がなかったっていうとこもあって、メンタル面が難しい。いつ呼ばれるかわからない、今日呼ばれるかもわかんないっていう状態の中でのプレーだったので、そこのメンタル面は、アジャストするのに時間がかかったかなと思います」。と応えた。

チーム選びで大事なことについて聞かれた富永は、
「今シーズン1番思ったのが、チームからオファーが来るところはGMからなんですけど、試合では結局コーチが最終的に誰を出すか、どういうバスケットするかってとこが1番肝心なとこになってくるとと思うんで、そこはやっぱりもっともっと見極めていかないといけないなとすごく思います」と応えた。

 

富永の言葉からいつも前向きな言葉がでてくる。今シーズンの難しさをどう感じて対応していたのかと聞かれると、いつもと変わらない言葉が返ってきた。

「本当に前向きに捉えて、やれるべきことをやるっていうことだけを考えてシーズン過ごしてたかなっていうとこはあるんです。それこそオフの日でも体育館に行って、あんまり試合に出てない子たちと、ちょっと1対1やったり、2対2だったりとよくやってたかなとは思ってます。
それこそ全く試合に出れないとやっぱり辛いですし、メンタルは大変ではあるんですけど、そういう時は初心に戻って、とりあえずバスケットが好きで、やれてることに本当に感謝しながらやってるって感じです」と応えた。

 

富永啓生のバスケットに対する夢や目標に対する姿勢が半年前と変わらないところと、よりアメリカで勝負している強さを見せてもらった会見となった。高校から見続けているファンも多いと思うが、ワールドカップ以降に知って応援しているファンも多いと思う。バスケットに対する考え方、厳しい状況でも前を向いて戦う姿に感動する人は多いはずだ。
今は少し日本で休んで、またすぐに次なる目標に向かう富永啓生から目を離せない。

 

20205年2月に行われたGリーグオールスターのGリーグアップネクストゲームに日本の至宝、富永と河村が同じチームで選出されて会場は盛り上がった。

 

 

キャリア

SG 188cm
2001年2月1日生まれ

2013-2016 春日井市立岩成台中学校
2016‐2019 桜丘高校
2019-2021 レンジャー・カレッジ
2021-2024 ネブラスカ大学
2024 NBA インディアナ・ペイサーズ エグジビット10契約
2024-25 Gリーグ インディアナ・マッドアンツ
2025 Gリーグ アップネクストゲーム(オールスター)

日本代表🇯🇵
2017 高校2年 U16
2018 U18アジア選手権
2019 3x3U23ネーションズリーグ
2021 3×3東京オリンピック 準々決勝まで進出全選手中55得点で全体6位の得点力を見せた
2022 FIBAワールドカップアジア地区予選
2022 FIBAアジアカップ 3P確率41.3%、オーストラリア戦チームハイ33得点を叩き出した
2023 FIBAワールドカップ 出場
2024 パリ五輪出場

 

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Jbasketライター

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