Bリーグ

【Bリーグ】山田謙治ACが答える 今のビーコルの位置について9つの質問/Jbasketインタビュー

【Bリーグ】山田謙治ACが答える 今の横浜ビーコルの位置について9つの質問/Jbasketインタビュー

第19節が終わり横浜ビー・コルセアーズは14勝19敗で中地区6位と苦しい戦いをしている。12月30日の年末試合から勝ち負けと交互に7試合あって第19節1月27.28日島根戦ではホームで連敗を喫した。
横浜には現在リーグ得点ランキング1位の河村勇輝がいるがチームでの勝利が重ねられない状況の中で、このビーコルに長きに渡って携わっている山田謙治アシスタントコーチに今の横浜ビーコルを”ヤマケン”さん目線を聞く事が出来た。

Jbasketインタビュー

J:島根戦終わって率直なチーム状況を教えて下さい

「安藤選手やビュフォード選手、ニック・ケイ選手や素晴らしい日本人選手もいて、本当にオフェンシブなチームで、ディフェンスもそうですけどやはりオフェンスで打開する選手が多くいるチームを守るのが難しかったのが率直な感想です。」

 

J:以前、青木HCへの試合後取材では 『ある程度、選手の交代によって選手に意図が伝わると思っていて、あと優秀なコーチ陣も選手達にコミュニケーションや戦術を伝えてもらっている』 と聞いてましたが、そこは山田ACはどのようにされてますか

「もちろん勇人さんと意見交換、ジャレ(イゴア・ジャレティッチAC)やアナリストの伊藤(伊藤大樹)も含めてどれが最適かというのも話し合った上で選手達に伝えてコートで表現してもらいたいと思っていますが、そこを打開されてしまうと次の手をという所でアジャストさせてやっていっても中々浸透し切れていないのかなというのが正直あります。
でもその中でも、この2連戦でプレータイムがあまりなかった西野田中力が凄くステップアップしていると思っています。ディフェンスを1人でしっかり守るという選手が出てくるともっともっとチームのディフェンスの強度から速い展開のオフェンスにもっていけると思ってます。
フラストレーション溜まる選手たちもいると思いますし、12人全員がhappyでいけるというのはそんなに多くはないと思っているので、勝っていてもフラストレーションが溜まる選手もいるので、そこは表情見ながらコミュニケーション取る事を意識してます。コミニケーションに関して僕はプレーヤーの時も1番気にかけていましたし、1番得意としている分野であったので、そこはコーチになっても変えることなくやっています。」

 

J:シュートは水物とよく言いますが、今の横浜の選手達に伝えている事を教えて下さい

「やっぱりオープンをしっかり作り切れるかどうかが凄く重要だと思ってます。もちろん得点限の勇輝がいるのはありますが、平面で全部打開するの難しいので、勇輝や森井はペイントにアタック出来るのでその後キックアウトしてオープンのショットは作れているので、あとは自信持って打つしかない。もちろんシュートは水物というのもありますし、みんな練習もしているので “もっともっと自信持ってシュート打っていいよ” と選手には伝えてます。
(Game2での)松崎がシュート入らなくて落ち込む所もあったんですけど、”オープンで打つ 自信持って打ちなさい” と話しました。そこが出来てくるともっともっと河村のオフェンスも楽になると思います。
ベンチから見ていると、河村がやっぱりなんとかしないといけない気持ちがあるんですけど、平面で色んなディフェンスをされますし、みんなが河村を守りに来ているので、他の選手が打開する事が1つカギになります。
またカイ・ソットが入ってきたのは強みが出ると思っていて、またまだ合わせていかないといけない所はありますが、スピーディと高さが合ってくると思います。」

 

J:河村選手含めて各選手が個人で打開する面とチームでシェアしていく面のバランスについて教えて下さい

「正直オフェンスが偏ってしまう時もあります。そこは分散させる、ボールをもう少し動かす事。よくない時は単発のシュートで終わってしまう事ですね。いいディフェンスして相手をストップさせていても、単発で終わるプレーは凄くもったいないく、キーポイントですね。
トランジッションからスリーポイント、レイアップは常に狙っていきますが、今そこを打つのか、ボールをシェアしていくのかはチームとして良くなっていかないといけないと数試合見ていて思います。ボールがシェア出来ていない時に単発で打って逆に速攻をされてしまうのが見えているので振り返りして指摘してやっています。」

 

J:具体的にどうされてますか

「アドバイスもしますし、フォーメーションもハーフタイムやタイムアウトに、映像見せて相手がこう来ているからここをカウンターや対応していくのがいいという事を話してます。単にボールをシェアすればいいという話ではなく、ある程度のボールムーブからのアクション、ペイントアタックやショットなのかの精度を上げていきたいと思ってます。」

 

J:接戦や劣勢から勝ち切るのに何が大切なのでしょうか

「やっぱりディフェンスは大きなカギになると思います。選手は変わってますが後半の得点だけで見ると2試合共スコアは落とせているので、前半に57点、61点失点されてしまうと、自分達はディフェンスでやっていきたいチームなのですが、プランはなくなってしまうので、オフェンスで打開してくるチームには、例えばリーグ屈指のスコアラーのペリン選手にはそこだけ止めても勝てるわけではないので、もう1個2個3個頑張らないと厳しいです。1個2個まで頑張れるけど、最後リバウンドの所とかでオフェンスの回数を与えてしまうのは勿体なかったです。オフェンスの強いチームにはどこかでストップさせないといけないです。40分の中でストップスコアが必要になってくるので、そこが7.8回続くとゲームは勝つ方向に向かっていけますね。」

 

J:負けが多くなりディフェンスをしっかり修正して上げていくのは大事で難しい所なんですね

「凄く難しいですし、精度はズレてはいけないのでアジャストするのは簡単なんですけど、自分達がやっていたものをそれで終わらせていいのかコーチ陣も思っているのでなんとかしていきたいです。」

 

J:プランを増やして遂行レベルを上げるという事は

「そこはやっていかないといけないです。次の三河さんもダバンテ選手や強力なインサイド人材とアウトサイドが優れている日本人選手が揃っているので、個では難しいのでチームディフェンスを遂行してやらないといけない事が重要です。」

 

J:応援している方々へメッセージをお願いします

「これだけ沢山の人が見てもらったり来てくれていて、時間やお金を割いて頂いているのに今の状況になってしまっているのは本当に申し訳ない気持ちで一杯です。
試合はすぐにくるので、なんとか最後まで選手の後押しをして頂けたらといつも思っています。」

 

キャリア

PG/180cm/40歳/神奈川県横浜市出身/
ビーコルアシスタントコーチ兼アシスタントゼネラルマネージャー

◉能代工業高校 インターハイ2連覇、ウインターカップ優勝(3年次キャプテン)

◉法政大学 関東インカレ優勝 MVP受賞

◉2006-07 大塚商会アルファーズ 新人王受賞
◉2007-11 栃木ブレックス/リンク栃木ブレックス 2009-10JBL優勝
◉2011-18 横浜ビー・コルセアーズ 2012-13bjリーグ優勝、2014-15キャプテン
◉2018-19 広島ドラゴンフライズ
◉2019.6.30 現役引退

コーチ歴
2019-20 横浜BCアシスタントコーチ兼チーム編成・強化担当コーチ
2020- 横浜BCアシスタントコーチ兼アシスタントゼネラルマネージャー

 

Bリーグ
Jbasket

Jbasketライター

-バスケットボール 専門メディア

twitter : @jbasket_web
Instagram : @ jbasket_web