第30節 4/9(水)
松江市総合体育館 4066人
島根 72-63 長崎
1Q 18-12
2Q 17-21
3Q 17-7
4Q 20-23
島根スサノオマジックがホーム・松江市総合体育館で長崎ヴェルカを72-63で下し、32勝18敗で西地区2位をキープ。首位・琉球とは5ゲーム差のまま、琉球はCSへ駒を進める。地区優勝を目指す島根のホームには、4066人のファンが詰めかけ声援が後押しとなった。
勝因は、3Qに見せた堅守。35-33で迎えた後半、インサイド陣が体を張った守備で流れを引き寄せると、残り3分過ぎにマーフィーの3Pシュートを皮切りに10連続得点で一気に突き放した。このクオーターを7失点に抑えた集中力が光った。
得点では、ジェームズ・マイケル・マカドゥが18得点13リバウンドと攻守で存在感を発揮。ケイ、マーフィー、安藤、エヴァンスも2桁得点を記録し、バランスの良いオフェンスを展開。リバウンドではやや苦戦したものの、ターンオーバーから23得点を奪うなど、守備から攻撃へとつなげる島根らしいスタイルを貫いた。
長崎に対しては、昨季から分が悪く“天敵”とされてきたが、今季の強みであるリバウンドと「3ビッグ体制」でその印象を払拭。インサイドのエヴァンスルークは「激しい戦いだったが、勝ててうれしい」とファンに向けて語り、充実の表情を見せた。
その勝利の陰に、津山尚大の確かな存在感があった。数字には派手に表れないものの、試合の流れを変えるディフェンスとボールハンドリングで貢献。特に第3Q、島根が守備のギアを上げて突き放す場面では、津山の好守が転機となったと、ヘッドコーチも試合後に明言した。
ポール・ヘナレHCは試合後、
「ディフェンスこそが勝因だった」と語る。その中で名指しされたのが津山尚大の存在だった。
「第3Q、相手に流れが傾きかけた瞬間、もう一度守備から立て直すよう指示を出した。津山のディフェンスがそのスイッチになった」とヘナレHCは振り返る。長崎が誇る前線からのプレッシャーディフェンスをものともせず、津山は冷静なボール運びと的確な判断でミスを最小限に抑え、ゲームのリズムを整えた。
特に安藤誓哉が一時的にベンチに下がった場面では、津山が主にボールハンドラーとして責任を負い、ターンオーバーの隙を与えずゲームメイクを担当。ターンオーバーからの得点で23-5と圧倒した島根のスタッツには、彼の安定したコントロール力が色濃く表れている。
マカドゥも試合後のコメントで信頼を明かす
チーム最多の18得点・13リバウンドを記録し、試合を通じて攻守で支柱となったジェームズ・マイケル・マカドゥも、津山の存在について手放しの賛辞を送る。
「彼のような選手とプレーすることで、自分の仕事は本当に楽になる。特に安藤がベンチにいる間、津山がボールハンドラーとして前線をしっかり支えてくれた。彼は今シーズン、本当に飛躍的な成長を見せていると思う。素晴らしい選手であるだけでなく、人としても尊敬できる存在だ」と語った。
津山の成長は、ただの若手の台頭にとどまらない。マカドゥのようなベテラン選手に安心感を与える存在として、すでにローテーションの中核を担っている。自ら得点を狙う姿勢だけでなく、パスの判断、トランジション時の守備への戻りと、細かなプレーの質が格段に上がっている点も印象的だ。
津山は今季、ガードとしての責任と重みを受け入れ、大きな成長を遂げている。攻守両面での安定感と信頼感は際立っており、試合のリズムが崩れた時間帯でも冷静にチームをつなぐ存在だ。守備ではリーダーシップを発揮し、必要な場面で一歩前に出られる胆力も備えている。その姿はまさに“影の心臓部”であり、“縁の下の力持ち”。津山の存在は、島根が終盤戦、そしてチャンピオンシップを戦ううえでは欠かせないキーピースとなっている。
#13 津山尚大 試合後Jbasketインタビュー🎥
32分出場、8アシスト 2得点 勝利のために常にチームを牽引🔥
J:シーズン佳境に入っていくにあたって、勝ち続けるために津山選手が意識していることを教えてください
J:ハーフタイムでも応援し続けているファンブースターへメッセージをお願いします
【Bリーグ】津山尚大(島根) 西地区戦い
4/9(WED) 第30節 島根 72-63 長崎
#13 津山尚大 32分出場
8アシスト 2得点 試合後Jbasketインタビュー🎥勝利のために常にチームを牽引🔥J:シーズン佳境に入っていくにあたって、勝ち続けるために津山選手が意識していることを教えてください… pic.twitter.com/AukTLCdfDn
— 𝗝 𝗯𝗮𝘀𝗸𝗲𝘁 (@jbasket_jp) April 9, 2025
青く染まった松江市総合体育館、4066人のファンの前で見せた津山尚大の成長と躍動。チームの勝利の裏に、彼の姿が確かにあった。
島根は次節、第51、52戦は12、13の両日、同体育館で川崎ブレイブサンダース(中地区)と対戦する。今季は残り10試合となった。