齋藤拓実は名古屋ダイヤモンドドルフィンズでの5シーズン目の戦いが終わった。今シーズンは優勝を掲げて戦ってきた。今村佳太が新加入して、リーグでも屈指のトランジッションバスケットを展開している名古屋Dのバスケットは、今シーズン特に注目された。前半は怪我などもあり、厳しい時期はあったものの、シーズン後半にさすがドルフィンズというバスケットを魅せてくれた。
その中心にいるのがドルフィンズの顔でもある、”たくみん”とファンブースターから親しまれてる齋藤拓実だ。172センチと大きな体ではないが、ショーン・デニスHCが掲げる速いバスケットを体現して、ボールコントロール、パスセンス、自らドライブして得点を重ねる才能溢れる選手、それが齋藤拓実だ。
今シーズンのBリーグアワードで齋藤拓実は、ベストタフショット賞presented by G-SHOCKを受賞した。今回のスーツは全身PRADAでコーディネートされた“たくみん”がアワード賞の前にJbasketインタビューに応えてくれた。
J:ベストタフショット賞おめでとうございます
「自分でこれがタフショット賞だなっていうのは特にそういうのはなくて、結果的にあのシュートが選ばれただけであって、そうですね、普段からスキルコーチであったり、アシスタントコーチ陣とのワークアウトで培ったスキルだったりをコートでしっかりチームにどう還元できるかを常に意識してやってるので、本当にチームスタッフには感謝したいと思っています」。
J:チーム練習以外での色んなシューティングなどが活きていたりしますか
「どっちかというと、そういうフローターであったりとか、今回選ばれたシュートも難しいシュートにはなったんですけど、フローターとかの練習で培ったそういった空間認識能力の部分っていうのは、そういった遊び半分の部分も結果的に繋がってはいるのかなと思います」。
J:オンシーズン、オフシーズンのスケジュール教えてください
「タイムテーブル自体、あんまり変わらないかなっていう風には思います。大体、朝8時前後ぐらいには起きてっていう感じですかね。午前中は、割とシーズン中はオフにすることが僕は多くて、選手によっては午前中にウエイトとかワークアウトやったりというのはあるんですけど。自分はシーズン中は午後に練習をしてから身体のケアをして、夜ご飯食べてと、結構普通というか(笑顔)。
変わった事はないんですけど、タイムテーブル的な部分じゃないところだと、普段僕はグルテンフリーをしていまして、シーズン中はオフシーズンの時よりも割とグルテンを減らしていて、ストレスのない程度に、ガチガチにじゃないんですけど、しっかり減らしてます。シーズン終わったご褒美じゃないですけど、毎回シーズン終わりにカップ焼きそばを食べさせていただいてます(笑顔)。
1年越しのカップ焼きそばがめちゃくちゃ美味しくて、今シーズンも終わった後に食べさせてもらいました」。
J:グルテンフリーのきっかけはどういったことでしょうか
「教えてもらったり、他の人からのアドバイスだったりとかを聞いて、やっぱりアスリートに良いっていうのを聞いていたので、疲れにくくなったりとか、実際に続ければ続けるほど、小麦はあんまり欲さなくなるので、ちょっと食べたらもう充分みたいな感じになって、うん、なんか続けて結果的に良かったなって思うので、今も続いてますね。お肉は豚にしようとか、そういうこだわりまではそこまでないんですけど、ある程度、外食だったりお店に行った時も、できるだけ小麦は取らないようにしたりとかすることが多いですね」。
J:自身のスピードも考えての体重だったりも変わってくるのでしょうか
「うちの名古屋ダイアモンドドルフィンズのバスケットのシステム上、すごくハードにプレイしますし、ディフェンスもすごく前からプレッシャーをかけてっていうので、年齢的にも今年30歳に入る年ということで、色々とアプローチ自体を変えなきゃいけないのかなっていうのもありますし、そういった意味でグルテンフリーがそういう結果に繋がってるのかは正直まだわからないんですけど、疲れにくくなったりとかっていうところは実感している部分もあるので、これからも続けていきたいなとは思います」。
J:チームには今村佳太選手、佐藤卓磨選手とはどんな関係ですか、またこの話(グルテンフリー)もされてますか
「そうですね。95年組のあの2人、今村佳太と佐藤卓蘑も “俺もちょっとグルテンフリー始めてみようかな” みたいな口だけは言ってるんすけど、1週間も持たないなっていう感じですね(笑)
“なんかグルテンフリー始めるって言ってなかった” ?って話したら、”始めてるよ” って言って、めっちゃホテルでカレーとか食べてるんすよ(笑顔)。
カレーとかにも物によっては小麦が入っていて、そのアレルギー成分として小麦って書かれてるのにも関わらず、ガッツリ食べてるんで、”めちゃくちゃ食べてるじゃん” って、2人とも結局諦めてましたね。もう辞めたって言ってました。
2人とはプライベートで仲良くさせてもらっていますが、コートの上ではもう関係なく、バチバチに言い合う時も、もちろんありますし、今村や佐藤に限らずですけど、全員がチームのためにどういう役割なのか、何を必要とされてるのかを常に考えながらやっています。
そういった意味で、今シーズンに今村が加入してきて、僕はポイントガードとしてドルフィンズのバスケットの幅はすごく広がるなって思ったので、よりゲームメイクをするのが楽しく感じるシーズンでもあったかなと思います」。
J:名古屋Dのバスケットが日本のバスケットファンに凄く浸透してると感じていますが、齋藤選手はそのことを含めてどう感じていますか
「僕がっていうより、どちらかと言うと、ドルフィンズのバスケットとして速いテンポでやっていく上で、僕の良さを存分に引き出せるシステムだと思ってますし、僕自身もチームのためだったりとか、ヘッドコーチの考えてる部分で、何が必要なのかを考えてやっています。そういった意味でも当時、梶山さんがヘッドコーチでやっている時にトランジッションバスケットに僕が欲しいって言ってくれました。
その声がかからなかったら、もしかしたら名古屋でバスケットをしてなかったかもしれないので、そういったご縁もあって、ショーン・デニスヘッドコーチが来て、ドルフィンズらしいバスケットは、今言ったように、チーム全員が自己中心的なプレイに走るわけじゃなく、チーム全員がボールを触って、全員が得点ができるようなチャンスを持っていて、何よりテンポが速いので、見ている人がいつでも楽しんでもらえるようなバスケットになっていると思います。
バスケットに詳しい人もそうですし、そうでない人もきっと見ていて楽しいバスケットになっていると思うので、そういったバスケットを今後もしっかり続けていけたらなと思います」。
J:今日のスタイル凄くクールですね
「そうですね! プラダで統一して、真っ黒にかっこよく仕上げてもらいました、はい。アクセサリーは(ブレスレットについて) 実はこれ自前なんですけど、スタイリストの方が、そのままつけておいてくださいって、おっしゃってくださって、このままつけさせてもらってます」。
J:最後にメッセージをお願いします
「今シーズンもたくさんの応援ありがとうございました。自分たちの目標の1つとしていたチャンピオンシップに出場できなかったっていう部分で、大変悔しい思いを僕らもしていますし、ドルファミの皆さんもしてると思います。
来シーズンは、IGアリーナという新しい1年が始まるので、僕たちとしては変わらずリーグ優勝を狙っていきたいと思ってます。ドルファミの皆さんもたくさんの応援よろしくお願いします!はい」。
PG
1995年8月11日(29歳)
神奈川県出身
172cm 69kg
桐光学園高等学校
明治大学
2017-2019 アルバルク東京
2019-2020 滋賀レイクスターズ
2020- 名古屋ダイヤモンドドルフィンズ
2024-25シーズン
50試合出場 41試合スターター
1試合平均
23分出場
12.1得点
2.0リバウンド
6.4アシスト
日本代表🇯🇵
第26回ユニバーシアード競技大会
第40回李相佰盃日韓学生バスケットボール競技大会
FIBA バスケットボールワールドカップ2023アジア地区予選