日本代表での責任感と三河を引っ張るリーダーシップ、そして“おでんくん”の温かさ。そのすべてを武器に、西田優大は日本バスケットボールの未来を力強く切り拓いていく。
西田優大は、日本代表やBリーグで最も飛躍が期待される選手の一人だ。シューティングガードとして高い得点力を持ちながら、単なるスコアラーに留まらず、チームの精神的支柱としての役割も担い始めている。アジアカップを経て日本代表での立ち位置は大きく変わった。以前は勢いをもたらす若手の切り札だったが、今は流れを読む判断力やチームを束ねる声が求められる存在だ。代表の舞台で自らの殻を破ること、それが次のステップへ進むための条件となっている。
本人も「日本をさらに高みへ導くには、自分がもっとモンスターにならなければ」と強い想いを語る。
その「モンスターになれ」という言葉を最も強く口にしたのが、シーホース三河のリッチマンHCだ。かつてBリーグを代表する強豪だった三河は近年優勝からとおざかっており、クラブの復権のために絶対的なリーダーが必要とされている。
リッチマンHCは西田に対し「チームの勝利にはモンスターになるしかない」と檄を飛ばす。単に得点を積み重ねるだけではなく、相手を圧倒する存在感、そして味方を鼓舞する姿勢。数字に現れない部分を含めてチームを背負えるかどうかが、王者復権の条件だ。リッチマンHCからの言葉は、西田がいま背負う責任の重さと期待の大きさを象徴している。
西田自身もその意を受け止め、時に厳しく、時に優しくチームをまとめようとしている。攻撃面では勝負所でシュートを決める存在でありながら、守備でも相手の主力に体をぶつけ、エースキラーとしての役割を果たす。その両面での覚悟こそが、チームに信頼を生む。
また、西田は“おでんくん”の愛称でも親しまれている。寒い冬に人々を温めるおでんのように、その熱いプレーは観客と仲間の心を温める。そして、おでん同様にいよいよシーズンインの時を迎えた。
西田は、日本代表での新たな責任、そしてシーホース三河復権という二つの大きな使命を背負い、モンスターとしての真価を示す時を迎える。彼の挑戦は、日本バスケットボールの未来そのものを映し出す物語となるだろう。
そんな西田に、
今の心境をJbasketが聞いた。
Jbasketインタビュー
J:日本代表と三河でプレーしてきて、自分の強みを今どう活かしていますか
西田:
「今回、代表では立ち位置が変わりましたね。チームを引っ張っていかないといけない立ち位置になりました。それがあったからこそ、三河で引っ張っていくのに行動が取りやすくなり、自分の中にあるイメージがあるのでそれを続けていきたい。
この夏に佐々さんと色んなワークアウトをやってきていて、三河でそれまでやってきたワークアウトと繋ぎ合わせてステップアップできていけそうだと感じています。」
この続きやスペシャルインタビューは
Jbasket AND1にて公開してます

西田優大(1999年3月13日生まれ、26歳/SG)。福岡大濠高から東海大へ進み、2019年12月に名古屋ダイヤモンドドルフィンズの特別指定選手としてBリーグデビュー。2020-21シーズンは新潟アルビレックスBBで経験を積み、2021年からシーホース三河に加入した。Bリーグでは高精度の3Pと勝負強さを武器に、攻守に渡って安定したプレーを披露している。
日本代表としては世代別代表から国際舞台を踏み、2015年FIBAアジアU16選手権4位、2016年FIBAアジアU18カップ準優勝、2017年FIBA U19ワールドカップ10位を経験。2021年にA代表初出場を果たし、2022年FIBAアジアカップでは5試合に出場し平均9.4得点を記録した。2023年のワールドカップ予選では平均8.0得点を挙げ、アジア地区で存在感を示した。ワールドカップ本大会では4試合出場。さらに2025年アジアカップ予選では2試合平均21得点・7.5リバウンドと圧巻の成績を残し、本大会でもグアム戦で16得点・4アシストと攻撃の軸となった。
確かな得点力と国際経験を積み重ね、クラブと日本代表の双方で重要な役割を担う選手へと成長している。
代表での責任感と、三河を引っ張るリーダーシップ。そして“おでんくん”のように仲間やファンを温める親しみやすさ。西田優大の存在が、日本バスケットボールの未来を力強く照らしていく。