遂にWリーグ2022-23シーズンチャンピオンを決める戦いになった、ENEOSサンフラワーズとトヨタ自動車アンテロープス。
ENEOSは12月に行われた皇后杯で決勝でデンソーを破り優勝して10連覇している。40分出場の渡嘉敷来夢の「1対1は負けられないし、負けてない、自分を止められるのは自分、本当にパスをくれた仲間達に感謝」と2冠を目指してここまできた。先週行われたセミファイナルでもリーグ1位のデンソー相手に死闘を繰り広げて2連勝でファイナルに勝ち上がり、長岡と共にインサイドで強さを見せてきた。宮崎、林、星とアウトサイドと合わせて優勝の返り咲きを狙う。
また3連覇を狙うトヨタ自動車は、大神雄子HCに代わりチームが若手中心に一新。ハンドラーの山本と川井がチームの司令塔と得点源になり、インサイドでは梅澤、オールラウンダーのステファニーがいて、平下など強力なアウトサイドで決める選手を擁して、セミファイナルもシャンソンを相手に2連勝して勝ち上がって、若手中心のチームもこのファイナルでの3連覇に向けて勝ち上がってきた。
4/15(土) 武蔵野の森総合スポーツプラザ
3.975人
ENEOS 47-55 トヨタ自動車
1Q 11-19
2Q 6-19
3Q 18-11
4Q 12-6
<トヨタ自動車>
#3 馬瓜ステファニー 14得点 10Reb 5AST
#23 山本麻衣 13得点 8Reb 3AST
#4 川井麻衣 11得点 4AST
#10 渡嘉敷来夢 17得点 11Reb 4AST 4STL
#59 星杏璃 10得点 4AST
ボールムーブよくコーナーからステファニーがドライブとズレを作ってジャンパー決めて連続得点して入るトヨタ自動車。ENEOSもインサイドから長岡、星のドライブで押し込んで得点とインサイドで両チーム攻めていく。トヨタ自動車はピックからミスマッチを徹底して作っていく。お互いインサイドでのディフェンスも厳しく激しくいく。
ENEOSは渡嘉敷と宮崎を起点に展開して得点する。トヨタ自動車も1対1からの山本は強く、ドライブして得点やコーナーから川井からのパスでスリーポインと更に3連続得点して山本の得意なプレーが出て勢い付けてリード。ENEOSのヘルプが追いついていかない展開になり19-11トヨタ自動車リードで1Q終える。
なんとか流れを戻したいENEOSは渡嘉敷のインサイドから得点して入るが、トヨタ自動車はステファニーのインサイドでのミスマッチを突き2桁得点差にする。
ENEOSはトヨタ自動車のプレッシャーあるディフェンスに中々シュートを決められず、トヨタ自動車は決めていき我慢の時間帯が続く。
オフェンスリバウンドを取ってセカンドチャンスから得点するトヨタ自動車は30-15とダブルスコアで試合の主導権を一気に握る。38-17で折り返す。
何とか食らいつきたいENEOSは長岡のスリーポイントで入る。トヨタ自動車はやはり川井がENEOSの勢いを止めるスリーポイントを決める。前半中々入らなかった星が渡嘉敷からのパスでスリーポインをようやく決める。星が連続スリーポイント決めてリズムをチームにもたらす。そしてアウトサイドから渡嘉敷のインサイドで得点していき49-35トヨタ自動車リードで最終へ。
渡嘉敷からキックアウトで高田がスリーポイント沈めて入るが、川井が必ずこういう所で得点して返す、それでも高田が連続スリーポイント決める。両チームのインサイドでの身体を張ったプレーがゲームを盛り上げる。
10点差で渡嘉敷のスティールからブレイクで林が決めて遂に一桁得点差、8点差にする。残り2分の最終局面になり、林から渡嘉敷で6点差にする。一気に持って行くか ENEOS、守り抜くかトヨタ自動車。残り1分23からENEOSボールだったがトヨタ自動車が守り、オフェンスリバウンドで絡んで時間も取り、川井がドライブして得点と大事な場面での得点はトヨタ自動車が決めてリードを最後守り勝利してGame1を制した。Game2は翌日4/16に行われる。
大神雄子HC (トヨタ自動車)
「チームを一言で言うなら、我慢ができるチームになっているとつくづく思います。経験豊かなENEOS選手に対してもしっかりと我慢できる選手がいるのが証明できたんじゃないかなと思います。
渡嘉敷選手、林選手、長岡選手と経験ある選手が相手にいる。
ステファニーと山本もオリンピック出てますが大会数や経験は少ないと思います。なので1つのミスで交代する、しっかりと使って自信をつけさせると2つあって、私は後者でそれを全員で補っていくのがチームスタイルなので、時に我慢と辛抱がありシーズン通してチームが出来上がってきていると思います」
馬瓜ステファニー(トヨタ自動車)
J:ENEOSにバスケットをさせなかった大事な出だしについて 「それぞれが役割を果たす事が重要だと思っていてインサイドでは渡嘉敷選手や長岡選手を守るという事が大事で、ガード陣はしっかりスピードを止めて乗せない事が大事と思ってました。そこをフォーカスしてやってたので相手の点を抑える事が出来、それぞれが集中してDFしてRebを取って守り切れたのが大きく、自分達のリズムに乗れたと思います。 後半プレッシャーでボールが止まってしまい得点が伸びなかったのが課題と改めて思ってます。」
山本麻衣 (トヨタ自動車)
J:ENEOSにバスケットをさせなかった大事な出だしについて 「まずみんながコートで役割を果たせた事でトヨタの流れになったと思うので、その中でも自分はピックの所をアタックする、DFがある程度どうやってついてくるかは前回の試合見て把握していたので、そこをしっかり突いていけるように最初からリングにアタックする事を心掛けてやっていました。 DF面では宮崎選手にボールプッシュさせないなど、前からしっかりピックアップしてやられないように、それがENEOSのリズムになってくるのでしっかり抑えるように考えて入りました。
前半は思い切って立ち向かっていいプレーが出来ました。後半に課題があるのでプレッシャーが強くなってもどう対応して攻めるか、ピックをどの位置でするか等を明日修正して臨みたいです。
渡嘉敷来夢(ENEOS)
「初戦なのでどんな形でも勝ちたかった。ENEOSのバスケットが悪い中でも後半いい所が出たと思います。個人的にも久しぶりのファイナルで少し緊張、恐怖心を感じて、でも明日からは失うものは何もないと気持ちを切り替えていきたいです」
J:中と外の手応えはどうでしたか
「明日は絶対入ると思います!
そしてアウトサイドが気持ちよく打てるように自分が相手を引きつけて、そこにしっかりパスをだして、外れても自分がRebを取れるようにしたいです。そこが1番のアドバンテージだと思うので自分が居るから打てるというのを証明したいです」
星杏璃 (ENEOS)
「入りは凄く悪かったと 思います。相手のDFも中に寄って外が打てる状況だったんですが、自分も前半6本打って外しているので、外のシュートが入らないと中も空かないと思います。今日は中をアジャストされていたのでガード陣がもっとやれるべき事があったと反省してます」
佐久本智 HC(ENEOS)
「ゲームの出だしに相手のプレッシャーを受けてしまって中々流れを作れなかった。渡嘉敷に入れて展開するうちのバスケットが前半できなかったが、後半は気持ちを切り替えてDFからやれたんですが20点差を縮められなかったです」
J:ハイプレッシャーのDFに対してHCからみて選手はどう感じてましたか
「今シーズン久しぶりのファイナルで緊張した事もあったと思いますが、こういう舞台で自分達のプランをゲームでしっかり出来ないとこの結果になってしまう。でも明日は反省踏まえて出だしから激しいDF、得意なスピードや渡嘉敷中心にやっていきたいと思ってます」